Mike Moreno / Standards from Film

Mike Moreno (G)
Matt Brewer (B)
Sullivan Fortner (P)
Obed Calvaire (Ds)

Exective Producer: Jerry Teekens
Recording Engineer: Mike Marciano
Recorded: December 22, 2021
Recorded at the Samurai Hotel Recording Studio, Astria, N.Y.
Mixed and mastered at Systems Two, Long Island, N.Y.
Photography: Anna Yatskevich
Cover design: Jerry Teekens / Bloemendaal in Vorm
(Criss Cross Jazz  Criss 1410 CD)

1. Beautiful Love (Victor Young) 2:33
2. You Stepped Out of a Dream (Nacio Herb Brown) 5:30
3. There Will Never be Another You (Harry Warren) 6:55
4. Stella by Starlight (Victor Young) 6:39
5. Laura (David Raksin) 8:17
6. I Fall in Love too Easily (Jule Styne) 7:31
7. On Green Dolphin Street (Bronislaw Kaper) 7:01
8. My Foolish Heart (Victor Young) 4:17
9. Invitation (Bronislaw Kaper) 8:07
10. Days of Wine and Roses (Henry Mancini) 9:44

Mike Moreno / Three for Three(17年、別頁あり)」に次ぐ、マイク・モレノの5年ぶりのリーダー作。これまでとは趣向を変えて、本作では全曲スタンダード(映画音楽曲集?)をやっているのが興味深い。
耳タコのスタンダード・ナンバーがずらりと並んでいるけれど、それでいながら新鮮な気持ちで楽しめるし、バラードが大半で、サイヴァン・フォートナー、マット・ブリューワー、オベド・カルヴェール(3人は「Will Vinson / Four Forty One(20年、別頁あり)」でも共演していた)がほとんどバッキングに徹しているにもかかわらず退屈もしないのだから、流石にモレノだけのことはある。
それには曲による映画シーンの挿入や、アコギとエレギの持ち替えや編成変え(ソロギターの曲もあり)、カルヴェールがバラードであっても、単にブラシで「シャー、シャー」やっているだけではないことも関係しているのだが、どうせこのメンバーでやるのだったら動的な曲を多くやって欲しかったというのが正直なところ。その方がアルバムとしてもより魅力的な作品に仕上がっていたと思う。
同じスタンダード集の近作では、ジャズメン・オリジナルがメインで、アレンジを大胆に施した「Ari Hoenig / NY Standard(18年、別頁あり)」が最高だったので、それと比べると本作はイマイチではあるものの、これはこれで悪くはないし、マイク・マルシアーノ録音のCriss Cross盤は音も良いので、それなりの満足感は得られた。

評価 ★★★★ (4/5)

Standards From Film [Analog]
Mike Moreno Quartet
Criss Cross
2023-09-29