John Patitucci (Ac-B)
Vinnie Colaiuta (Ds)
Bill Cunliffe (P)
Produced by Piero Pata & Andy James
Producer - Bill Cunliffe
Engineer, Associate Producer - Josh Connolly
Mastering - Bernie Grundman
Creative Director - Santiago Interiano / 1099 Madia
Recorded at Capitol Studios in Hollywood, CA
(Le Coq Records LECOQ2104)
1. Conception 5:25
2. Laura 3:30
3. Ana Maria 5:18
4. The One Step 5:53
5. 7 Steps to Heaven 4:45
6. Good Morning Heartache 5:28
7. My Shining Hour 5:27
8. We See 4:16
9. Just in Time 8:19
・「The Joe La Barbera Quintet / Silver Streams(12年、別頁あり)」ぐらいでしか聴いたことがないビル・カンリフと、「Chick Corea Akoustic Band / Live from the Blue Note Tokyo(96年)」でのイケイケなプレイが強く印象に残っているジョン・パティトゥッチ、ヴィニー・カリウタとの共演盤。
・本作はカンリフがプロデュース。スタンダードやジャズメン・オリジナルの美味しいどころが並んでいる選曲も彼なのかもしれない。
・演奏は4ビートがメイン。簡単な打ち合わせだけで本番に臨んだと思われるセッション的な演奏は、カンリフがベテランならではの味わいで聴かせてくれるのはもちろんのこと、リズム隊の二人がそれ以上に存在感のあるプレイをしているのだからなんともたまらない。パティトゥッチは多くの曲でソロもとっているし、カリウタが純ジャズをやっているのはここ何年も聴いたことがなかったので、それだけでも嬉しくなってしまう。
・どの曲もいい感じで楽しませてくれるのだが、中でも2月に惜しくも亡くなったチック・コリアの「The One Step」を取り上げているのには大感激。この曲はパティトゥッチが参加していたAkoustic Bandでもやっていた記憶はないし(「Chick Corea, Steve Gadd, Christian McBride/Super Trio(06年、別頁あり)」には収録されているが)、そのパティトゥッチが原曲のエディ・ゴメスを彷彿とさせる素晴らしいプレイをしているのだから、この1曲だけでも買って大正解。またアップテンポの定番曲「7 Steps to Heaven」ではカリウタのロングソロが楽しめるし、「We See」もモンク曲を今どきのミュージシャンが演奏するときの常套手段ではあるものの、現代的なリズムアレンジ(セカンドライン風)がカッコいい。
・楽器的にはカリウタがワンタムで叩いているのが珍しい。(フロアーはいつもどおりの2フロアー)
・腹八分目といった感じではあるけれど、このメンバーらしい演奏が堪能できるし、録音もピアノよりもベースの方が大きめの音で録れているのと、ドラムもオフ気味でノンイコライジングなのが演奏によくマッチ。温かみのある各楽器の音質も相まって、音的にもルンルン気分が味わえた。
・問題はジャケットの背表紙に文字が書かれていないこと。それとCDの記録面がプルーっぽいのもちょっと怪しいし(CD-R?)、大きな擦り傷が何箇所にも付いているのも問題なくトレースできるとはいえ気になった。
Evaluation ★★★★☆