Benny Green / Benny's Crib

Benny Green (El-P on 1-11, P on 2, 5)
David Wong (B) 2-3, 5, 7, 9, 11
Aaron Kimmel (Ds) 2, 5, 7, 9, 11
Anne Drummond (Fl, Alto-Fl, Bass-Fl) 3, 5
Veronica Swift (Vo) 11
Josh Jones (Congas) 3

Tracks 2-3, 5, 7, 9 & 11 recorded April 7-8, 2019 by Tyler McDiarmid at Samurai Hotel and Recording Studio, Astoria, NY
Tracks 1, 4, 6, 8 & 10 recorded November 11, 2019 by Benny Green at Benny's Crib, Berkeley, CA
Edited and Mastered by Gary Mankin at Knob & Tube Studio, San Francisco, CA
Cover oil painting by Scout Opatut
Graphic design by Christopher Drukker
Produced by Benny Green & Eli Windau
Executive Producers: Los Wagner Green and Phoebe Green
(Sunnyside SSC 1589)

1. Tivoli (Dexter Gordon) 2:07
2. Central Park South (Benny Green) 3:07
3. Coral Keys (Walter Bishop) 4:08
4. My Girl Bill (Benny Green) 3:45
5. Harold Land (Benny Green) 3:06
6. Did We Try? (Benny Green) 1:55
7. Seascape (Kenny Barron) 4:36
8. My One And Only Love (Guy Wood, Robert Robert Mellin) 5:09
9. Something in Common (Cedar Walton) 4:23
10. For Tomorrow (McCoy Tyner) 4:56
11. Benny's Crib (Benny Green, lyrics by Veronica Swift) 2:38

前作「Benny Green / Then and Now(18年、別頁あり)」とほとんど同じメンバー(ドラムのみケニー・ワシントンから、「Alexander Claffy / Standards: What Are You Doing the Rest of Your Life?(18年、別頁あり)」での3曲でしか聴いたことがないアーロン・キンメルに交代)による本作だけど、今回はベニー・グリーンが全曲でエレピを弾いているのが興味深い。おそらくそれだけ嵌っているということだと思うけど、実際の演奏もソロによる小品の1曲目「Tivoli」では、エレピ特有の温かみがあって優しい音色がデクスター・ゴードンの楽曲にもよくマッチしていてなかなかいい塩梅。2曲目「Central Park South」からはいよいよ本編といった感じでトリオによる演奏がスタートするけれど、アコピを弾いているときよりもシンプルな奏法が楽曲の良さを引き立てている印象。フルートとコンガ入りの3曲目「Coral Keys」は、CTI時代のデオダート風といえば分かりやすいかな。軽い8ビートが身体に心地よい。4曲目「My Girl Bill」はまたソロで、左手でベースラインを弾きながら右手でアドリブを取っているけれど、以降の曲も含めて軽めの演奏が続いているので、もっとガツンとしたやつが聴きたくなってしまう。1曲の演奏時間が短いのと、バッキングに徹しているデヴィッド・ウォンとキンメルのプレイが控えめなのもその要因となっているのだが、そんな中でもボサノヴァ調が途中から4ビートにチェンジする7曲目「Seascape」(ケニー・バロン曲)と、ミディアムテンポよりもわずかに速めの9曲目「Something in Common」(シダー・ウォルトン曲)は楽曲自体が良いこともあって、それなりにいい感じで楽しめるし、ヴォーカルをオーバーダブでコーラス風な味付けをしている11曲目「Benny's Crib」にはドラムソロ(バース交換)も入っているので、これでよしとしよう。スタンダードの8曲目「My One And Only Love」と、マッコイ・タイナー曲の10曲目「For Tomorrow」はソロでやっていて期待外れだけどね。
ということで全面的に共感できるといったわけではないけれど、BGMとして聴くのであればこういうのも悪くはないし、録音もエレピの質感に合わせたベースの音質や温かみのあるフルート、タイトなドラムやコンガ、ヴォーカルがバランスよく録れていて(CTIサウンドをもう少し現代的にした感じ)、音的にも気分よく楽しませてくれる。

Evaluation ★★★☆☆

Benny's Crib
Sunnyside
2020-06-26