John Coltrane / Both Directions at Once: The Lost Album

John Coltrane (Ts, Ss)
McCoy Tyner (P)
Jimmy Garrison (B)
Elvin Jones (Ds)

Recorded by Rudy Van Gelder at Van Gelder Studios, Englewood Cliffs, NJ
Recorded: March 6th, 1963
Mastered by Kevin Reeves at Universal Music
Mastering, New York, NY
Original Recording Produced by Bob Thiele
Both Directions at Once: The Lost Album Produced by Ken Druker and Ravi Coltrane
Executive Producer for UME: Harry Weinger
A&R: Ken Druker
A&R Aciministration: Evelyn Morgan
Production Manager: Eric Neuser
Release Coordination: Julie Johantgen
Package Coordination: Natalie Weber
Legal Clearance for UME: Athena Rapis
Marketing Manager: Oliver Schrage
Creative Direction: Josh Cheuse
Design: Osk Studio
(Impulse 00602567492993)

CD1
1. Unititled Original 11383 (Take 1) (John Coltrane) 5:41
2. Nature Boy (Eden Ahbez) 3:24
3. Untitled Original 11386 (Take 1) (John Coltrane) 8:43
4. Vilia (Take 3) (Franz Lehar) 5:32
5. Impressions (Take 3) (John Coltrane) 4:36
6. Slow Blues (John Coltrane) 11:28
7. One Up, One Down (Take 1) (John Coltrane) 8:01
CD2
1. Vilia (Take 5) (Franz Lehar) 4:37
2. Impressions (Take 1) (John Coltrane) 4:06
3. Impressions (Take 2) (John Coltrane) 4:37
4. Impressions (Take 4) (John Coltrane) 3:40
5. Untitled Original 11386 (Take 2) (John Coltrane) 8:41
6. Untitled Original 11386 (Take 5) (John Coltrane) 8:23
7. One Up, One Down (Take 6) (John Coltrane) 7:17
All Tracks Previously Unreleased, Exept CD2, Track 01, Previously Issued on The Definitive Jazz Scene, Volume 3 and CD Versions of Live at Birdland

7月に入手していたのだが、私にとってのジャズ神であるコルトレーンの最高のカルテット(マッコイ・タイナー、ジミー・ギャリソン、エルヴィン・ジョーンズ)による演奏を生半可な気持ちで聴くことはできないのと、オーディオの音が一年で最も良くなる秋になってからにしようと思っていたら今頃になってしまった。本作の録音は「John Coltrane and Johnny Hartman」の前日とのことで、もうそれだけでも期待に胸が弾むのだが、その音源が海賊盤としてではなく、Impulseから正式リリースというのも嬉しい限り。なので迷わず2枚組の方を購入したけれど、実際の演奏も1曲目「Unititled Original 11383 (Take 1)」から非常にアグレッシブで実にいい塩梅。どうしてこんなに素晴らしい演奏が今まで未発表だったのかが不思議なのだが、コルトレーン・カルテットにしては各人のアドリブが短めだし、同じ曲を何回もやっているので、もしかすると練習を記録的にレコーディングしたのかもしれない。でも姿勢を正して聴いているというのに、どの曲をとっても動いた体が止まらなくなってしまうほどにノリノリにさせてくれるし、大好きな「Impressions」は4テイクも収録されているのだから、そんなことはどうでもよくなってしまうけどね。コルトレーンが曲によりテナーとソプラノを持ち替えて精力的に吹きまくっているのは当然として、土台をガッチリと支えているギャリソンのベースに乗っかりながら、タイナー(休んでいる曲もあり)とジョーンズもいつものことではあるけれど人間味溢れる個性的なプレイをしているのに加えて、最新の技術を駆使してマスタリングしたのか、音に関しても翌日のハートマンとの共演盤とはまた一味違った良い音で録れているものだから(よりインストに特化した感じ。アナログ的な色合いを醸し出したモノラルっぽい録音は、各楽器の音質、バランス共に申し分がない)、これはもう最高としかいいようがない。
なので本作は当然ながらの5つ星。偶然にも今日(9月23日)がコルトレーンの誕生日というのは、聴き終わってから知った。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Both Directions at Once: The Lost Album Deluxe (2CD)
John Coltrane ジョンコルトレーン
Impulse!
2018-06-28