Chick Corea / The Musician

CD-1
Return to Forever: Stanley Clarke (B), Lenny White (Ds), Frank Gambale (G)
T1(Captain Marvel), T2(Light as a Feather) 
Chick Corea Trio: Gary Pecock (B), Brian Blade (Ds)
T3(I Hear a Rhapsody)
Five Peace Band: John McLaughlin (G), Kenny Garrett (Sax), John Patitucci (B), Brian Blade (Ds)
T4(Sprit Rides), T5(Special Beings)
Chick Corea & Bobby McFerrin Duet
T6(I've Got the World on a String), T7(Spain)

CD-2
Chick Corea & Gary Burton with The Harlem String Quartet
T1(Overture), T2(Your Eyes Speak to Me feat. Gayle Moran Corea)
From Miles: Wallce Roney (Tp), Gary Bartz (Sax), Eddie Gomez (B), Jack DeJohnette (Ds)
T3(If I Were a Bell), T4(Nefertiti)
Flamenco Heart: Concha Buika (Vo), Carles Benavent (B), Jorge Pardo (Sax, Fl), Nino Josele (G), Jeff Ballard (Ds)
T5(Zyryab), T6(Mi Nino Lola)

CD-3
Chick Corea & Marcus Roberts Duet
T1(CC's Birthday Blues feat. Wynton Marsalis), T2(Caravan)
Chick Corea & Heabie Hancock Duet
T3(Hot House), T4(Dolphin Dance), T5(Cantaloupe Island)
The Chick Corea Elektric Band: Dave Weckl (Ds), John Patitucci (B), Eric Marienthal (Sax), Frank Gambale (G)
T6(Ritual), T7(Silver Temple)

Blu-Ray
Chick Corea / The Musician
 
Rec. October-November, 2011, Live at the Blue Note Jazz Club, NY
(Concord Jazz CJA00019)

今年のチック・コリアはエレクトリック・バンドでワールド・ツアーを行うようだけど(もう始まっているのかな)、それに合わせてか2011年秋にNYブルーノートで23日間に渡って開催されたコリアの70歳記念のライブ盤が登場。60歳記念のときは「Chick Corea / Rendezvous in New York」と題した、国内盤で31,500円もする9枚組DVDの他に2枚組CDも買ったけど、本作(ブルーレイ扱いとなっている)もまたブルーレイ1枚とCD3枚で約6,000円とけっこういい値段。しかもレコーディングから5年以上も経過しているのでどうしようか迷ったのだが(YouTubeにも動画が上がっているし)、ミュージシャンの中で一番好きなコリアのアルバムをこれだけ所有しないわけにはいかないので奮発して購入した。でもブルーレイなしのバージョンも4月21日にリリースされるんだね。もっと早く知っていればそちらにしていたかもしれない。

96分のブルーレイにトータル216分のCDと、かなりの長丁場ではあるけれど、インタビュー、各人との会話やリハーサル風景等も収録されたドキュメンタリー仕立てのブルーレイ(本来こういうのはあまり好きではないのだが)といい、3枚のCDといい、綺麗な画質やいかにもバーニー・カーシュらしい素晴らしい音質も相まって、飽きることなく楽しませてくれる。演奏自体もベストトラックが収録されているだけあって、どのユニットも最高だね。凄腕揃いなので手に汗握る興奮を味わえるのだが、その中でも特にゲイリー・ピーコック、ブライアン・ブレイドによるChick Corea Trio、ウォレス・ルーニーをマイルスに見立てたFrom Miles、マーカス・ロバーツとのデュオで1曲にはウィントン・マルサリスも参加しているChick Corea & Marcus Roberts Duetはこれまで聴いたことがなかったので、興味津々楽しむことができる。またエレクトリック・バンドのプロローグ的な曲だった「Overture」を、ストリング・カルテット入りでゲイリー・バートンとデュオっていたり、フランク・ギャンバレがReturn to Foreverに参加しているのも、同時期のレコーディングの「Return To Forever / The Mothership Returns(12年、別頁あり)」と同様とはいえ乙なもの。ブルーレイにはCD未収録の曲も通しではないながらも入っているので、単なるCD3枚組よりもこちらの方を買って正解だった。
素晴らしいの連発になってしまうので、ユニットごとの感想は割愛するけれど(「Ritual」でのデイヴ・ウェックルのロング・ドラムソロが凄すぎることだけは記しておこう)、演奏良し、音良し、映像良しに加えてパッケージングも豪華で、本作は当然ながらの5つ星。エレクトリック・バンドに関しては今年中に新作もリリースされそうな予感がするので、そちらの方も楽しみにしている。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

The Musician (Live at the Blue Note Jazz Club, New York, NY October-November 2011 )
Chick Corea
ユニバーサル ミュージック合同会社
2017-03-07