Harry Connick, Jr.(P, Vo, B3, G, Tp)
Tony Hall(B)1,6,9, Neal Caine(B)2,3,7,10,11, Dennis Crouch(B)4,12, Viktor Krauss(B)8
Raymond Weber(Ds)1,6,9, Arthur Latin(Ds)2,3,7,10,11, Shannon Forrest(Ds)4,8,12
Bill Summers(Per)3,5,6,9,10,11
Jonathan DuBose, Jr.(G)1,3,6,9, Byran Sutton(G)4,5,8,10,12, Paul Franklin(Pedal Steel)4,5,12, Aubrey Haynie(Mandolin, Vln)4,5,12, Jeff Taylor(Accordion)4,12
Dan Higgins(Fl)2,3, Leroy Jones(tp)11, Wynton Marsalis(Tp)7, Mark Braud(Tp)2,6,9,11, Mark Mullins(Tb)2,6,9,11, Branford Marsalis(Ss)10, Ben Ellman(Ts)2, Jason Mingledorf(Ts)6,9,11
Kim Burrell(Lead-Vo)11, Jesse Mueller, Alysha Umphress, Jermaine Miles(Background-Vo)12, Tara Alexander and the Frontline Vocal Movement(Choir)6,9,11
Strings1,2,3,5,7,8,10,12
Rec. 2012?, New Oreans, Nashville, Hollywood, LA, NYC
(Columvia 888372929)
ハリー・コニックJrのリーダー作を買うのは「Harry Connick, Jr. / Only You(04年)」以来。他にも「The Marsalis Family / Music Redeems(10年、別頁あり)」でピアノ・プレイは耳にしているけれど、久しぶりにヴォーカルを聴いてみたくなったので買ってみた。メンバーはゲスト的に参加しているウィントン・マルサリス、ブランフォード・マルサリスとビル・サマーズ以外は知らない人ばかり。各人の経歴等はいちいち調べるのも大変なので割愛するけれど、その中のアーサー・ラティンが上記「Only You」にも参加しているいうことは(他にも何人かいるかも)、日頃からコニックJrと活動を共にしている人たちが中心となっているのかもしれない。
全12曲がコニックJrのオリジナルで、オーケストレーションや指揮も本人が担当している。
ゴスペル調あり、カントリー調あり、ボサノバ調あり、S&G的なフォーク調あり、ノリのいいファンク調ありとバラエティに富んでいるけれど、期待していた4ビートはごくわずかだし、ピアノのアドリブを全とっていないのも残念。でもコニックJrのヴォーカルを堪能する限りにおいては悪くないね。相変わらず耳当たりのいい歌声とフィーリングのよさで楽しませてくれる。また7曲目のウィントンも曲調にバッチリ嵌ったプレイが素敵なのだが(そレと比べると10曲目のブランフォードは出番が少ないが)、バックのコーラス隊は、ゴスペル調の演奏は決して嫌いではないのでいいとして、ストリングス入りの曲が多いのと、テンポ的にもミディアムテンポ以上の曲はやっていないので、全体的に甘ったるく感じてしまう。また12曲も入っているわりにはトータル45分と、1曲の演奏時間が短いのも気になるところだね。ポップスではこれぐらいの長さが普通なのかもしれないが、ヴォーカルだけではなくバックの演奏も大事なジャズ・ヴォーカルの観点からみると物足りなく感じてしまう。コニックJrはピアニストでもあるわけなので、できれば1曲1曲を長めにして器楽演奏の場面を増やしてほしかった。でもどの曲も楽曲自体がとてもいいし、アレンジや楽器編成を含めたオーケストレーションも優秀なので、これでよしとしておこう。録音もストリングス、コーラス、フルート等が別録りされているにも関わらず、全員が同じ場所で演奏しているような一体感があるし、ヴォーカルは当然として、各楽器に刺激臭が一切感じられないのもいい塩梅だね。
評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)