c5304994.jpg


小林陽一(Ds)
谷殿明良(Tp)
原川誠司(As)
宮川純(P)
本川悠平(B)

日時 9月29日(土) 6:00~9:00PM(1部と2部の間に30分ぐらいの休憩あり)
会場 鹿角市・関善
入場チケット 2,000円

小林陽一を観るのは、小坂町で行われた「ヴィンセント・ハーリング・カルテット(06年、別頁あり)」、我が大館ジャズクラブ主催の「“ASH” トリオ(07年、別頁あり)」、大潟村で行われた「Akita Jazz All Starsライブ(10年別頁あり)」以来。その他にも過去に何度も観ているのだが、グッドフェローズと共に力を注いでいるJJM(ジャパニーズ・ジャズ・メッセンジャーズ)はこれまで観たことがあったかどうか、その辺の記憶は薄れている。今回のバンドは平均年齢35歳と小林がMCで言っていたので、氏を除くと28.5歳ということになるのだが、そんなヤング・ライオンズが小林の元に集結しての演奏は、まさに本家であるアート・ブレイキー&ジャズ・メッセンンジャーズの流れを継承した、ジャズの原点ともいえる伝統的なものだった。楽曲はハードバップをメインに、小林の最新アルバム「小林陽一Good Fellows USA And Japan / Kizuna(12年)」に収録されている「絆」等も取り上げていたけれど、どの曲の演奏にもバップ魂が満ち溢れていて、各人のテクニックだけではなく、そのフィーリングやセンスのよさにも感心した次第。中でも「ムード・インディゴ」における原川の微妙な音程も駆使しながらの、色艶のあるプレイには完全にノックアウト。かと思うとノリのいい曲ではアドリブの後半に山場を作りながらのホットなプレイ(人間味もタップリ)で聴かせてくれるし、もう一人のフロントの谷殿もいい意味で端正なプレイで、その上手さを見せつけてくれた。またの宮川のピアノも曲調によくマッチしていたし(他にも引き出しをいっぱい持っていそうな感じ)、故・高道晴久の代役だった金森もといの代役で急遽参加した本川の黒っぽいベースもなかなかのものだった。そしてなんといっても小林のオーソドックスながらもダイナミックなドラミングが素晴らしくて、またバンドとしてもよく纏まっているおかげで、終始ノリノリで楽しむことができた。
2部構成のステージのアンコール曲「クール・ストラッティン」ではセッションの場まで設けてくれて、当方参加の「ザ・ブレイク・ジャズバンド」のバンマスのピアニストF氏、主催者のトランペッターK氏やドラマーN氏、Twitterで知り合った青森県のドラマーK氏らと演奏に参加させてもらったし、ライブに先だって行われたドラムクリニックもとても勉強になったし、打ち上げにも参加したりと、最高に楽しい一日だった。