業師である。まさに職人技という言葉がピッタリとあてはまる人。
ルイス・ナッシュには伝統的なジャズドラミングがきちんと伝承されているので、特にオーソドックスなジャズメンからはとても重宝されている。トミー・フラナガンも亡くなる前の10年ぐらいは彼以外のドラマーとはほとんど演らなかったし、ロン・カーターは20年以上も彼と演っている。
ルイスのデビューはベテイ・カーターのバンドじゃないかな?彼女のVoは個人的にはあまり好きではないのだが、なぜか新人の発掘に長けていて、このバンドからデビューしたジャズメンがかなりいる事を考えれば尊敬せざるをえないだろう。あとダイアン・リーブスはビリー・キルソンを世に送り出したりと、ボーカリストとドラマーの関係は意外と深いものなのかも知れない。
数年前ロン・カーターのバンドでルイスを見たのだが、スティックの握りがとても軽い感じがした。右手なんかは指の先っぽでスティックを握っていて、それによってあまりパワーが出ないように(できるだけ弱く叩くように)調節していた。しかも、いくらアップテンポの曲でもそうなんだからネ。それでいながら手が速くて・・・。特にアコースティックジャズでは、PAのない会場とかもあるのでこれってとても重要な事なんだよネ。あとブラッシュワーク、これはドラマーの中では世界一ではないかと思う。

おススメとしては自己リーダーアルバムの最新作サヴォイでストンプであろう。
(このCD、まだ入ってこなくて未聴ですが)