Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

カテゴリ:Jazz / FusionのCD > 新譜

Peter Erskine & The Dr. Um Band / On Call

John Beasley (Key, P)
Bob Sheppard (Sax)
Benjamin Shepherd (El-B)
Peter Erskine (Ds, Per)

Disc 1
Recorded by Mark Hornsby at Sweetwater Studios, Fort Wayne, IN (June 5 & 6, 2017)
Aistant Engineer: Bobby Dellarocco
Mixed by Mark Hornby (Sweetwater Studios)
Mastered by Ken Love
Produced by Peter Erskine
Co-Produced by Mark Hornsby
Executive Producer: Chuck Surack

Disc 2
Recorded "live" in Occhiobello, Italy (July 30, 2017) by Carlo Buson (Carlo Service)
Mixed by Aaron Walk (AW Srudio) & Mark Hornsby (Sweetwater Studios)
Mastered by Ken Love
Produced by Peter Erskine
Co-Produced by Mark Hornsby & Alessandro Travi (Zenart Records)

Artwork by Mark & Connie Beecher
Photography by Erick Anderson (Studio) and Roberto Cifarelli ("live")
Front Cover Photograph: Peter Erskine
(Fuzzy Music PEPCD025)

Disc 1 (studio)
1. For The Time Being (Peter Erskine) 4:52
2. Might As Well Be (Bob Sheppard) 5:25
3. If So Then (John Beasley) 6:09
4. Uncle Don (Peter Erskine) 6:26
5. Silver Linings (John Beasley) 6:59
6. Two Paths (Benjamin Shepherd) 4:26
Disc 2 (live)
1. Hipnotherapy (Peter Erskine) 7:03
2. Hawaii Bathing Suit (Peter Erskine) 6:59
3. Dreamsville (Henry Mancini) 9:19
4. Eleven Eleven (John Beasley) 11:12
5. Northern Cross (Peter Erskine) 10:12
arrangements by John Beasley
"For The Time Being" is dedicated to Airto Moreira
"Might As Well Be" is dedicated to Jerry Bergonzi
"Uncle Don" is dedicated to Don Grolnick
"Silver Linings" is dedicated to Horace Silver
"Two Paths" is dedicated to Allan Holdsworth

Peter Erskine is Dr. Um(16年、別頁あり)」「Peter Erskine and the Dr. Um Band / Second Opinion(17年、別頁あり)」に次ぐ、ピーター・アースキンのDr. Umバンドの3枚目。今回は2枚組で、Disc1がスタジオ録音、Disc2がライブ録音という豪華版なのだが、「Weather Report / Heavy Weather(77年)」的なジャケットからも想像がつくように、過去2作品以上にWR色が濃厚(Disc1の1曲目「For The Time Being」ではアースキンが加入する前のWR的な雰囲気まで醸し出している)なのが、リアルタイムでWRを狂ったように聴いてきた身としてはなんともたまらない。曲によってはdedicated toとなっている5人のカラーや、Disc2の方ではハンコック的な要素も加味されているけれど、どの曲をとっても単なるカバー的な演奏ではなく、バンドとしてのオリジナリティーがちゃんと感じられるのが、プロとしては当然のことではあるけれど流石だね。アースキンのダイナミクスをつけながらのドラミングのセンスのよさは相変わらずだし(Disc2の2曲目「Hawaii Bathing Suit」、4曲目「Eleven Eleven」、5曲目「Northern Cross」でのドラムソロも素晴らしい)、アレンジを担当しているジョン・ビーズリーも、曲調によくマッチするトーンでキーボード(シンセ含む)やアコピをノリノリに弾いていて大活躍。ボブ・シェパードの都会的なテナーやソプラノもバッチリ嵌っているし、ベンジャミン・シェパードの存在感がたっぷりのベースも目茶苦茶カッコよくて、バンドとして良いだけではなく、各人のプレイも最高にいい感じで楽しませてくれるものだから、この演奏には完全にやられてしまった。
フュージョン系としては極上の演奏が堪能できるし、スタジオとライブの音質を統一しながらの録音も各楽器の質感、バランス共に申し分がなくて(TAMAのドラムも相変わらず良い音している)、本作は文句なしの5つ星。なんか最近は5つ星が続いてしまっているけれど、本当に良いのだから仕方がない。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


On Call
Peter Erskine
Fuzzy Music
2018-03-16

  

--EDIT--

Fred Hersch Trio / Live in Europe

Fred Hersch (P)
John Hebert (B)
Eric McPherson (Ds)

Produced by Fred Hersch
Recorded at Flagey Studio 4, Belgium, November 24th, 2017
Recorded by Stef Lenaerts for MotorMusic
Mixed by Rick Kwan, Willamsburg, NYC
Mastered by Mark Wilder, Battery Studios, NYC
Fred Hersch plays the Steinway Piano
Graphic Design by Christopher Drukker
Photo by John Abbott
(Palmetto Records PM2192)

1. We See (Thelonious Monk) 5:51
2. Snape Maltings (Fred Hersch) 7:24
3. Scuttlers (Fred Hersch) 2:39
4. Skipping (Fred Hersch) 4:49
5. Bristol Fog (for John Taylor) (Fred Hersch) 8:26
6. Newklypso (for Sonny Rollins) (Fred Hersch) 8:40
7. The Big Easy (for Tom Piazza) (Fred Hersch) 6:56
8. Miyako (Wayne Shorter) 7:10
9. Black Nile (Wayne Shorter) 6:44
10. Blue Monk (Solo Encore) (Thelonious Monk) 5:17

ジョン・エイベア、エリック・マクファーソンがレギュラーメンバーの近年のフレッド・ハーシュ・トリオのアルバムを買うのは、「Fred Hersch Trio / Floating(14年、別頁あり)」「The Fred Hersch Trio / Sunday Night at the Vanguard(16年、別頁あり)」に次いで3枚目だけど、本作も「Sunday Night at the Vanguard」と同様のライブ盤だけあって、ハーシュだけではなくリズム隊の2人もバイタリティ溢れるプレイをしているし、トリオとしての演奏にも濃密さが増していて実にいい塩梅。1曲目「We See」はただでさえ良い楽曲が、センスのいいアレンジと現代性が感じられる演奏でますますカッコいいことになっているし、フリー調の2曲目「Snape Maltings」や3曲目「Scuttlers」もどこまで譜面に書かれているのかは分からないけれど、3人が一糸乱れぬプレイ(阿吽の呼吸という表現がピッタリ)をしていて、流石に長年同じメンバーでやっているだけのことはある。4曲目「Skipping」もリズミカルな楽曲が私好みだし(ハーシュの右手と左手の同時進行が特徴的)、for John Taylorとなっている5曲目「Bristol Fog」も、テイラーのイメージとはちょっと違うけどエヴァンス的な演奏で聴かせてくれるし、for Sonny Rollinsの6曲目「Newklypso」も、タイトルどおりの現代調のカリプソ演奏に動いた体が止まらなくなってしまうし(長めのドラムソロも素敵)、その後にも大好きなショーターやモンクの楽曲が続いているものだから完全にやられてしまった。
選曲と演奏には文句のつけようがないし、録音もまた格別で、クリアーながらも温かみが感じられる各楽器が立体感を伴いながらスピーカーの前にせり出してきて、オーディオ的にも満足させてくれるので、本作は5つ星にしておこう。今まで聴いてきたハーシュのアルバムの中では、これが一番気に入った。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


LIVE IN EUROPE
FRED HERSCH
PALME
2018-05-25

  

--EDIT--

The Stanley Clarke Band / The Message

Stanley Clarke (B, Talkbox, Vo)
Beka Gochiashvili (P)2, 3, 4, 6, 7, 9, 10, 11
Cameron Graves (Syn)2, 3, 4, 6, 9, 10, 11
Mike Mitchell (Ds, El-Ds)2, 3, 4, 6, 7, 9, 10, 11
Doug E Fresh (Beatbox)1
Salar Nadar (Tabla), Doug Webb (Sax, Fl), Chuck Findley (Tp, French Horns)2
Michael Thompson (G)3
Steve Blum (Vo)4
Pat Leonard (Syn, Sound design)5
Skyeler Kole (Vo), Trevor Wesley (Vo), Sofia Sara Clarke (Spoken words), Michael Thompson (G)6
Dominque Taplin (Additional-Syn), Marl Isham (Tp), Doug Webb (Ts), Ron Stout (Tp), Dwayne Benjamin (Tb), Chris Clarke (Backing-Vo)10
Doug E Rrech (Vo), Doug Webb (Ts), Ron Stout (Tp), Dwayne Benjamin (Tb)

Producer: Stanley Clarke
Executive Producer: Gretchen Valade
EVP of A&R: Al Pryor
Production Manager: Will Wakefield
Executive Producer for Roxboro Entertainment: Atron Gregory
Administrative Assistants for Roxboro Entertainment: George Madrid & Nachae West
Chief Engineer: Gerry "The Gov" Brown
Recorded by Travis Rogers at ICP Studio, Brussels, Belgium
Mixed by Gerry "The Gov" Brown and Bobby Campbell at The Village, Los Angeles, CA
Over-Dubbing Engineer: Johnathan Hakakian
Mastered by Kevin Peterson at The Mastering Palace, New York, NY
Photogrphy, Creative Direction + Design: Raj Naik・naikdesign.com
Creative Services + Production: Maria Ehrenreich
Product Manager: Sharon Green
(Mack Avenue Records MAC1116)

1. And Ya Know We're Missing You (Stanley Clarke & Doug E Fresh) 1:58
2. After the Cosmic Rain/Dance of the Planetary Prince (Stanley Clarke) 6:59 
3. The Rugged Truth (Cameron Graves, Beka Gochiashvili, Mike Mitchell) 3:32
4. Combat Continuum (Cameron Graves, Steve Blum, Stanley Clarke, Beka Gochiashvili, Mike Mitchell) 5:04
5. The Message  (Stanley Clarke) 2:47
6. Lost in a World (Stanley Clarke, Mike Mitchell, Cameron Graves, Beka Gochiashvili, Skyeler Kole, Trevor Wesley, Sofia Clarke, Roxanne Seeman) 5:31
7. Alternative Facts (Stanley Clarke, Cameron Graves, Beka Gochiashvili, Mike Mitchell) 3:46
8. Bach Cello Suite 1 (Prelude) (Johann Sebastian Bach, arranged by Stanley Clarke)  2:25
9. The Legend of the Abbas and the Sacred Talisman (Stanley Clarke, Beka Gochiashvili) 4:03
10. Enzo's Theme (CameronGraves, Mike Mitchell, Beka Gochiashvili)3:44
11. To be Alive (Stanley Clarke, Doug E Fresh, Mike Mitchell,Cameron Graves) 4:52

ここ10年ぐらいはコマーシャリズムから脱却して、初期のように真摯な姿勢で音楽に取り組んでいるスタンリー・クラークだけど、本作ではチック・コリアやレニー・ホワイトも可愛がっているベカ・ゴチアシュヴィリ(「Beka Gochiashvili / Beka Gochiashvili(13年)」別頁あり)や、ロナルド・ブルーナーJr.に代わってマイク・ミッチェルがレギュラーメンバーとなり、バンドとして更なる若返りを図っているのが興味深いところ。二人は前作「The Stanley Clarke Band / Up(14年、別頁あり)」にも数曲参加していたけれど、そこにリーダー作「Cameron Graves / Planetary Prince(17年、別頁あり)」が非常に良かったキャメロン・グレーブス(ブルーナーJr.と同様カマシ・ワシントン一派)も加わって、これまで以上に活力の漲った演奏で楽しませてくれる。1曲目「And Ya Know We're Missing You」は打ち込み的なヴォイスパーカッション(かな?)に乗っかりながらベースを弾いているのが陳腐な感じがしないでもないものの、2曲目「After the Cosmic Rain/Dance of the Planetary Prince」でRTF時代の「After the Cosmic Rain」(「RTF / Hymn of the Seventh Galaxy(第7銀河の讃歌)」収録)を大胆なアレンジでやっているのには、多感な時期にこのアルバムを狂ったように聴いていた身としては大感激。もうこの1曲だけでも元を取ったというのに、続くどの曲もがクラークが流石のプレイで聴かせてくれるのは当然として、それにも増してゴチアシュヴィリ、グレーブス、ミッチェルが若さあふれるパワーと驚異的なテクニックで攻めまくっているのだからなんともたまらない。そんな3人を前面に打ち出して、自分は監督的な立場でいようとするクラークの意図はジャケ写からも見えてくる。曲によってはブラコン的なヴォーカルやスポークンワードがフィーチャーされているけれど、核となっているバンドの演奏自体がカッコいいので、そんなこともどうでもよくなるね。アップテンポの4ビートの7曲目「Alternative Facts」や、曲途中で4ビートにチェンジする3曲目「The Rugged Truth」ではゴチアシュヴィリが真価を発揮してギンギンに弾きまくっているのに加えて、ミッチェルも相当凄いことになっているし、クラークがバッハの曲に挑んだアルコソロの8曲目「Bach Cello Suite 1 (Prelude) 」や、ピアノとのデュオでウッドを弾いている9曲目「The Legend of the Abbas and the Sacred Talisman」なんかも相変わらずの素晴らしさで、どの曲も「いいぞいいぞ!」と思いながら聴いていたら、トータル44分があっという間に終わってしまった。
これでインスト曲を増やすとか、1曲の演奏時間を長くするなりして、トータルで1時間ぐらいやっていればもっとよかったと思うけど、演奏には概ね満足するし、録音もこの手のオーバーダブもありのフュージョンものとしては妙に生々しい音で録れているので、本作はオマケして5つ星にしておこう。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)

MESSAGE
STANLEY CLARKE BAND
MACAV
2018-06-29


  

--EDIT--

Davy Mooney & Ko Omura / Benign Strangers

Davy Mooney (G)
John Ellis (Ss, Ts, B-Cl, Cl)
Glenn Zaleski (P)
Matt Clohesy (Ac-B)
Ko Omura (Ds, Tabla)

Recorded at Big Orange Sheep Studios, Brooklyn NY
Recorded on the 8th and 9th of January 2018
Mastered by Crown Mastering Studios
Miced by Michael Perez-Cisneros, January 2018
Recording Engineer: Michael Perez-Cisneros
Assistant Engineer: Alex Haley
Photography: Ko Omura
Graphic Design: Christopher Drukker
(Studio Songs YZSO-10084)

1. Benign Strangers (Ko Omura) 6:27
2. In This Balance of Time (Davy Mooney) 5:56
3. Dim (Davy Mooney) 6:03
4. Subconscious Partner (Ko Omura) 5:10
5. Unimagined Virtues (Ko Omura) 6:59
6. Shady Shores (Davy Mooney) 6:23
7. Hiraeth (Ko Omura) 5:33
8. Polly Pulse (Davy Mooney) 5:59
9. The Heights (Davy Mooney) 5:22
10. 29th Rord (Ko Omura) 5:29

ライブを観たりドラムクリニックに参加したりと、ここ2年ぐらいは生のプレイに接する機会が多い大村亘だけど、アルバムで聴くのは「Bungalow / You Already Know(17年、別頁あり)」に次ぎ、本作で2枚目。今回は外国のメンバーと共演しているNY録音のリーダーアルバム(ニューオリンズ出身のデイヴィー・ムーニーとの双頭作品)なので、もうそれだけでもそそられるのだが、実際の演奏も日本人臭さを全く感じさせないコンテンポラリー・ジャズが展開されていて実にいい塩梅。「Bungalow」もやっている音楽の本質は変わらないと思うけど、メンバーと編成が異なる分、こちらの方がよりアメリカというかNY的な臭いがするね。楽曲は非4ビートを主体として、曲や場面によっては4ビート展開もあり。大村のドラミングは、5曲目「Subconscious Partner」で披露しているタブラも含めて決して派手ではないけれど、そのプレイには現代的なセンスのよさが感じられるし、曲調にもバッチリ嵌っていて、流石だなあと思わせてくれる。これが初聴きのムーニーのギターは、マイク・モレノをシンプルにした感じといえば分かりやすいかな。これはこれで悪くはないのだが、曲作りも含めて総じて大人しい印象なので、場面によってはもっと攻めてもよかったのではと思う。同じく初聴きのグレン・ザレスキーは共演者の中で一番貢献度が高い感じ。メロディアスなフレーズを重視しながらの、アーロン・パークスあたりにも通じる現代的なプレイが魅力的。またマット・クローシーのベースも曲調の範囲内でちゃんと自己表現していて好感が持てるのだが、テナーやソプラノの他にクラリネットやバスクラも吹いている(オーバーダブもあり)ジョン・エリスだけは合わせすぎのような気がしないでもない。でもそのおかげでバンドとしての調和が取れている部分もあるので、これでよしとしよう。曲調としてのバランスがよく取れているオリジナルの楽曲の中では、1曲目「Benign Strangers」、4曲目「Subconscious Partner」、6曲目「Shady Shores」、9曲目「The Heights」が特に気に入った。
全体的にクールな雰囲気を醸し出していながらも、内面には熱いものがある演奏には、バンドとしてのオリジナリティーが感じられるし、本作は録音も各楽器が温かみのある音で録れていて良好だね。アメリカやオーストラリアでの生活が長く、タブラ修行でインドにも行ったりして国際感覚を身につけている大村には、日本はもとより世界中での更なる活躍を期待している。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


BENIGN STRANGERS
大村亘 KODA
スタジオソングス
2018-04-25

  

--EDIT--

Bill O'Connell / Jazz Latin

Bill O'Connell (P, Rhodes on tracks 3 & 6)
Lincoln Goines (El-B)
Robby Ameen (Ds)
featuring:
Randy Brecker (Flh) track 5
Craig Handy (Ts) track 3
Conrad Herwig (Tb) track 8
Andrea Brachfeld (Fl) track 6
Dan Carillo (G) tracks 5 & 9

Produced by Bill O'Connell
Executive producer: Barney Fields
Engineered and mixed by Chris Sulit
Recorded at Trading 8s Music, January 10, 2018, Paramus, NJ
Mastered by David Darlington at Bass Hit Studios, New York, NY
Photography: Chris Sulit (back), Phil Maturano (O'Connell)
Graphic design: Christopher Drukker
(Savant Records SCD 2172)

1. Obama Samba (B. O'Connell) 5:21
2. Just One of Those Things (C. Porter) 8:08
3. It's OK (B. O'Connell) 5:01
4. Footprints (W. Shorter) 7:34
5. Goodbye My Friend (B. O'Connell) 7:03
6. Quicksand (B. O'Connell) 6:25
7. Tip Toes (B. O'Connell) 5:53
8. Puttin' on the Ritz (I. Berlin) 5:26
9. Mom's Song (B. O'Connell) 3:44
10. Zingaro (A. C. Jobim) 6:26
11. What is This (B. O'Connell) 2:05

ビル・オコンネルのリーダー作を買うのは、「Bill O'Connell / Triple Play Plus Three(11年、別頁あり)」「Bill O'Connell + The Latin Jazz All-Stars / Zocalo(13年、別頁あり)」に次いで3枚目。メンバーのリンカーン・ゴーインズとはこれが初共演と思いきや、自ブログで検索したら「Bill Connors/Return(05年、別頁あり)」に一緒に参加しているのが見つかった。ロビー・アミーンとオンコンネルは、「Dave Valentin/Come Fly With Me(06年)」「Dave Valentin / Pure Imagination(11年)」「Conrad Herwig/The Latin Side of Herbie Hancock(10年)」「Conrad Herwig / The Latin Side of Joe Henderson(14年)」(各別頁あり)等、多くのアルバムで共演している間柄だけど、流石に2人とも音楽の指向性が同じラテンジャズ系だけあって、本作でのコンビネーションも実にいい塩梅。またゴーインズも、普段はマイク・スターンと一緒にやっていることが多いけど、アミーンの「Robby Ameen/Days in the Life(09年、別頁あり)」に参加しているだけあって、このようなプレイもお手のもの。この3人だけでもノリノリな演奏が堪能できるというのに、アルバムの中盤からはランディ・ブレッカー、クレイグ・ハンディ、コンラッド・ハーウィグ、アンドレア・ブラッチフェルド、ダン・カリロも入れ代わり立ち代わりの参加で、これまた曲調にバッチリ嵌ったプレイで楽しませてくれる。楽曲的にもオコンネルのオリジナルはどれもが自然な曲作りとなっているのが素敵だし、大好きなショーター曲「Footprints」(4曲目)を取り上げているのも嬉しい限り。ポーターの「Just One of Those Things」(2曲目)なんかもアレンジが実にいいね。オコンネルは元来がジャズ寄りのラテンジャズを得意としていて(アルバムタイトルにもなっている「Jazz Ratin」という表現がピッタリ)、その「Just One of Those Things」や「Zingaro」(10曲目)等では4ビート展開にもなっているけれど、こういうビートであってもアミーンがきちんと対応できているのは特筆もの。ラテンジャズ系では、オラシオ・”エル・ネグロ”・エルナンデスがあらゆるリズムに対応できるドラマーの代表格だけど、ここでのアミーンもスピード感を含めて遜色ないドラミングをしていて、その上手さには惚れ惚れしてしまった。けっこう手数多く叩きまくっているわりには、一人だけ浮いた感じは一切しないのも流石だね。ワタシ的にはアミーンのプレイを聴いているだけでも幸せな気分になってしまうというのに、ゴーインズのアンソニー・ジャクソン的なボトムをガッチリとキープしているベースもソロを含めて素敵だし、なによりもオコンネルのリズミカルなプレイが非常に魅力的なおかげて、近年のラテンジャズ系のアルバムとしては最高にいい感じで楽しむことができた。
ということで本作は文句なしの5つ星。演奏が良いのに加えて、録音も各楽器に温かみがありながらも実在感があって、そのバランス共々上々だ。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


JAZZ LATIN
BILL O CONNELL
SAVAT
2018-04-27

  

--EDIT--

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