Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

カテゴリ: Jazz / FusionのCD

Benny Green / Happiness!

Benny Green (P)
David Wong (B)
Rodney Green (Ds)
Rec. June 13, 2016, Live at Kuumbwa in Santa Cruz, CA
(Sunnyside SSC1485)

安全、安心マークのベニーグリーンではあるけれど、それが裏目に出て90年代の後半あたりからはマンネリ傾向にあり、本当に良く感じたのは「Benny Green / Source(11年、別頁あり)」「Benny Green / Live In Santa Cruz!(15年、別頁あり)」の他には、サイド参加の「Monterey Jazz Fes. 50th Anniversary All-Stars(08年、別頁あり)」「Anat Cohen/Clarinetwork Live at the Village Vanguard(10年、別頁あり)」ぐらいとそんなに多くはなかった。でもグリーンの場合は、私的最高傑作の「The Benny Green Trio / Testifyin': Live At The Village Vanguard(92年)」も含めてライブでこそ真価を発揮すると思っているので、同じくライブ盤である本作にも期待している。メンバーのデヴィッド・ウォンは上記「Live In Santa Cruz!」から引き続き。彼と共に2014~16年のトリオの来日メンバーでもあるロドニー・グリーンを聴くのは、「Rodney Green Quartet / Live at Smalls(14年、別頁あり)」以来なので、3年ぶりということになる。

ベニー曲が1曲、ホレス・シルヴァーの「The St. Vitus Dance」、フレディ・ハバードの「Down Under」、シダー・ウォルトンの「Martha's Prize」「Sixth Avenue」、サド・ジョーンズの「50-21」、デューク・ピアソンの「Chant」、ウェス・モンゴメリーの「Twisted Blues」で全8曲(MCを含めて10トラック)。
流石にライブ盤だけあって、アップテンポの1曲目(2トラック目)「The St. Vitus Dance」から快調に飛ばしていて実にいい塩梅。ベニーは持ち前のスウィンギーさでノリノリに弾きまくっているし、その後にはロドニーとのバースも用意されていて、もうこの1曲だけでも買ってよかったという気分にさせてくれる。2曲目(4トラック目)「Down Under」はアート・ブレイキー&JMを連想させるファンキー曲。おそらくハバードが在籍していた時代の曲だと思うけど、ベニーもJMやハバードのバンドに参加していたことがあるだけに、そういう曲を演奏する喜びまでが伝わってくる。3曲目(5トラック目)「Martha's Prize」と4曲目(6トラック目)は、同じくJMやハバードのバンドに在籍していたことがある先輩格のシダー・ウォルトンの曲。2曲も続けて取り上げているということは、ベニーはオスカー・ピーターソンだけではなく、ウォルトンのこともよほど好きなのだろう。アップテンポの4ビートは当然としてラテンタッチな8ビート(4ビート部分もあり)もノリノリで弾いているし、ウォン、ロドニーとの相性もバッチリで、流石にここ何年か一緒にやっているだけのことはあるね。それは残りの曲も同様で、トリオとしての調和がきちんと取れていながらも、各人が自分の持ち味をフルに発揮しているおかげで、どの曲をとってもいい感じの演奏が楽しめる。速めの曲がほとんどで、ミディアムテンポ以下のバラード的な曲は一切やっていないけど、ノリのよさで聴かせるトリオなので、そういうのは必要ないだろう。ベニーだけではなく、ウォンとロドニーのソロの場面もたっぷりと用意されているのもライブ盤ならでは。わたし的にはケニー・ワシントンやルイス・ナッシュあたりとはまた一味違ったロドニーのプレイを聴いているだけでも幸せな気分になってしまった。
ということで本作は買って大正解。こういうのを聴くと、やっぱりベニーはライブ盤に限るとつくづく思ってしまう。本作は録音(エンジニアはベニー、Board MixはCharlie Cohen)もSONYのPCM-M10を使っていながらも、各楽器がバランスよく録れているし(ミキサーからのライン録りかな?)、ライブの臨場感もあって上々だね。ピアノトリオとして何の変哲もないオーソドックスな演奏ではあるけれど、無条件で楽しめる1枚なので、これはオマケして5つ星にしておこう。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Happiness
Benny -Trio- Green
Sunnyside
2017-04-14

  

--EDIT--

Ondřej Štveráček Quartet / Sketches

Ondřej Štveráček (Ts,Ss)
Gene Jackson (Ds)
Tomáš Baroš (B)
Klaudius Kováč (P)
Rec. March 27, 2016, Svarov, Czech Republic
(Stvery Records)

ジーン・ジャクソン買い。リーダーのオンドレ・ストヴェラチェク(?)は全然知らない人なのだが、HMVレビューによると「コルトレーンやスティーブ・グロスマンを彷彿とさせるモーダルなフレーズで縦横無尽に駆け抜けるチェコの実力派テナーマン」とのことだし、ジャケットも昔風でカッコいいので、すぐに飛びついた。本人のサイトによると本作は6枚目のリーダー作。ストヴェラチェクと同様、トマス・バロス(?)とクラウディウス・コヴァック(?)も知らない人だけど、ジェリー・バーガンジィやナイポンクがアルバムに推薦コメントを寄せていることから見ても、期待どおりの演奏が楽しめるのは間違いないだろう。

ストヴェラチェク曲が3曲、バロス曲が1曲、ビリー・エクスタインの「I Want to Talk About You」、ジミー・ヴァン・ヒューゼンの「It Could Happen to You」、エルヴィン・ジョーンズの「Three Card Molly」で全8曲。
ストヴェラチェクのコルトレーン臭がプンプンするテナーのスタイルといい(バロス曲の3曲目「Bunch of Gypsies」で吹いているソプラノの方は、どちらかというとディヴ・リーブマンに近い感じ)、モーダルな曲調といい、コルトレーンが大好きな私にとってはたまらないものがある。オリジナル曲だけではなく、2曲目「I Want to Talk About You」なんかも、コルトレーン本人が吹いているのではと錯覚するほどよく似ているね。そんなストヴェラチェクのプレイをどの曲においてもたっぷりと堪能できるし、ピアノのコヴァックもコンピングのセンスはイマイチなような気がするものの、アドリブではマッコイ・タイナーとはまた一味違ったテンションの高いプレイで聴かせてくれるし、ベースのバロスもヨーロッパ的なテクニックを駆使しながら、曲調によくマッチした力感のあるプレイ(ソロの場面もけっこう多い)をしていて実にいい。またジャクソンもいつも以上に気合の入ったドラミングで楽しませてくれるのだが、エルヴィン・ジョーンズを変に意識することなく、あくまでも自分のスタイルで貫き通しているのが、バンドとして必要以上にコルトレーン・カルテット化していないことに繋がっているね。各人とも本気モードで攻めているおかげで、手に汗握る興奮を味わることができるのだが、そんな中綺麗なコード進行の5曲目「It Could Happen to You」と8曲目「Lullaby-dedicated to my Daughter Anna」(ストヴェラチェク曲)が一服の清涼剤となっていて、選曲的にも好感が持てる。
初めて聴いたストヴェラチェクだけど、ここまでコルトレーンを消化吸収している人がチェコにもいたことに驚かされる。自主制作盤である本作は録音(エンジニアはLukas Martinek)も、ピアノとドラムスは若干チープな音で録れていながらも、やっている音楽にはバッチリ嵌っているので、これはオマケして5つ星にしておこう。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Sketches
Ondrej Stveracek
自主制作盤
2017

  

--EDIT--

Eliane Elias / Dance of Time

Eliane Elias (Vo, P)
Marcus Teixeira (Ac-G)1-3, 5-10
Conrado Goys (El-G)4
Marcelo Mariano (El-B)1-10
Edu Ribeiro (Ds)1-3, 5-10
Celso de Almeida (Ds)4
Marivaldo dos Santos (Per)2, 3, 9
Gustavo di Dalva (Per)2, 3, 9
Special Guests:
Amilton Godoy (P)11
Joao Bosco (Vo, G)4
Mark Kibble (Background-Vo)3, 5, 8
Mike Mainieri (Vib)2, 7
Randy Brecker (Flh)8
Toquinho (Vo 9, 12, G 12)
Rec. 2016?, Sao Paulo, Brasil
(Concord 7202305)

イリアーヌ・イリアスとダイアナ・クラールのアルバムが同時期にリリースされるのは、ブログにアップしているものだけでも2006年の「Eliane Elias/Around The City」「Diana Krall/From This Moment On」、2009年の「Eliane Elias/Prays Live」「Diana Krall/Quiet Nights」、2015年の「Eliane Elias / Made In Brazil」「Diana Krall / Wallflower」(各別頁あり)と3枚もあるということは、それだけレコード会社もライバル視しているのだろう。ヴォーカルものはほとんど聴かない私ではあるけれど(ヴォーカリストのバックで自分で演奏する分においては全然オーケーだが)、この2人に関しては全てのアルバムを所有しているほど大好きなのは何度も書いているとおり。先日聴いたばかりの「Diana Krall / Turn Up The Quiet(17年、別頁あり)」も相当良かっただけに、前作「Made In Brazil」とほとんど変わらないメンバー(ブラジルのミュージシャン)ながらも、ゲストとしてマイク・マイニエリ(共演するのは「Steps Ahead/Holding Together(00年?、別頁あり)」以来かな)、ランディ・ブレッカー(元旦那)が参加している本作にも期待している。

イリアーヌ曲が4曲(トッキーニョとの共作含む)、ブラジル曲の「O Pato」「Copacabana」「Coisa Feita」「Sambou Sabmou」「Samba de Orly」「Na Batucada da Vida」、スタンダードの「You're Getting to be a Habit With Me」「Speak Low」で全11曲。
前作「Made In Brazil」と同様のボサノヴァやサンバを基調としながらのブラジリアンな演奏ではあるけれど、さすがにリズム隊が本場ものだけあって、普通のジャズメンがやるのとは一味も二味も異なっているのが実にいい。特にドラマーのEdu RibeiroとCelso de Almeidaのプレイは、ドラムをかじっている身としては大いに参考になるね。そんなご機嫌なビートに乗っかって、イリアーヌも最高にいい感じで歌っているのだが、それ以上に素晴らしいのがピアノで、相変わらずの上手さを見せつけてくれるのだから何ともたまらない。できればダイアナ・クラールにもこれぐらい弾いてもらいたいのだが、その辺はイリアーヌが旦那のマーク・ジョンソンやスティーヴ・ロドビーと共同プロデュースしている本作と、トミー・リピューマがプロデュースのクラール盤の違いなのだろう。私としてはイリアーヌが本当にやりたいことがやれている本作に軍配を上げる。ただし8曲目「Speak Low」(アレンジがかなり斬新)に参加しているランディはアドリブも取っているのでよしとして、2曲目「You're Getting to be a Habit With Me」と7曲目「Little Paradise」(イリアーヌ曲)に参加のマイニエリはバッキングに回っているだけなので、どうせやるのならステップス・アヘッド時代のようなインスト曲を用意するなりして、もっとガツンとやって欲しかった。でもそうなると他の曲とのバランスが崩れてしまうので、やはりこれで正解なのかもしれない。マイニエリのプレイに期待しない限りにおいては、この2曲も非常にいい雰囲気で楽しませてくれる。またバンドでの演奏が続く中、Amilton Godoyとデュオっている11曲目「An Up Dawn」(イリアーヌ曲)と、トッキーニョとデュオっている12曲目「Not to Cry (Pra Nao Chorar」(二人の共作)もとてもいいアクセント。どの曲をとってもここまで良いことをやられてしまっては文句のつけようがない。
ということで演奏内容には大満足だし、録音(エンジニアはRodrigo De Castro Lopes)も特にヴォーカルが最高に良い音で録れているのだが、イリアーヌに関してはヴォーカルがメインのアルバムが続いているので、できれば次回作ではピアノをメインに路線を変えてくれることを願っている。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Dance of Time
Eliane Elias
Concord Records
2017-03-24

  

--EDIT--

Diana Krall / Turn Up The Quiet

Diana Krall (P, Vo)
Christian McBride (B)1,7,10
Russell Malone (G)1,7,10
John Clayton Jr. (B)2,3,4,8,9
Jeff Hamilton (Ds)2,3,4,8
Anthony Wilson (G)2,3,4,8
Tony Garnier (B)5,6,11
Karriem Riggins (Ds)5,6,11
Marc Ribot (G)5,6,11
Sruart Duncan (Fiddle)5,6,11
Shari Sutcliffe (Contractor)
Joel Deruin (Concertmaster) with Strings 2,4,8,10
Rec. 2016?, Hollywood, CA
(Verve 5735217)

Diana Krall/Quiet Nights(09年)」「Diana Krall / Glad Rag Doll(12年)」「Diana Krall / Wallflower(15年)」(各別頁あり)と、あまり面白くない作品が続いていたダイアナ・クラールだけど、大好きなヴォーカリストであることに変わりはないので、本作(プロデュースは今年3月に亡くなったトミー・リピューマが担当)にもすぐに飛びついた。今回は「Diana Krall/From This Moment On(06年、別頁あり)」と同様のスタンダード集なので安心して楽しめるとは思うけど、例により曲によってはストリングスも加わっているので、過度に甘口なサウンドにはなっていないことを願っている。

スタンダードの「Like Someone In Love」「Isn't It Romantic」「L-O-V-E」「Night and Day」「I'm Confessin' (Thet I Love You)」「Moonglow」「Blue Skies」「Sway」「No Moon At All」「Dream」「I'll See You In My Dreams」で全11曲。
私がクラールのアルバムで一番好きなのは「Diana Krall / Love Scenes(97年)」なので、それと同じくラッセル・マローン、クリスチャン・マクブライドとのトリオだけでやっている曲が3曲(1曲目「Like Someone In Love」、7曲目「Blue Skies」、10曲目「Dream」)も入っているのがまず嬉しい。また2曲目「Isn't It Romantic」等のストリングス入りの曲であっても、ストリングスはほんの味付け程度で、クラールのヴォーカルだけではなく、ちゃんとピアノや他のメンバーにもスポットが当たっているもいい塩梅。結局は昔に戻ったような演奏ということになるけれど、やっぱりクラールはこうでなくては面白くないんだよね。2000年以降はマンネリ傾向にあり、ここ3作品は企画自体もつまらなかっただけに、ここでの演奏はやけによく感じる。欲をいえばアドリブの小節数をもっと増やしたり、速めのテンポの曲もあれば更によかったと思うのだが、とりあえずはようやく望んでいる方向のクラールに巡り合えたので、これでよしとしよう。ピアノに関しては昔の方が弾けていたような気がするけれど、ヴォーカルの上手さは相変わらずで、ドスの効いた感じの中~低域と若干のハスキーさが混在している歌声で表情豊かに歌っているのだから(曲によっては耳元で囁かれるようなゾクゾク感も味わえる)、なんともたまらない。また選曲をスタンダードに絞ったのも正解。それでいて超有名曲は取り上げていないのがある意味マニアックで、これは歌い方も含めてアマチュア・ヴォーカリストのよい手本にもなりそうだ。
ということで本作では久しぶりにいいクラールを堪能できた。録音もさすがにエンジニアがアル・シュミットだけあって、ヴォーカルも各楽器も最高に良い音で録れているので5つ星にしたいところだが、クラールだったらもっといいことができるはずなので、あえて4つ星に抑えておく。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


TURN UP THE QUIET
DIANA KRALL
VERVE
2017-05-05

  

--EDIT--

Steve Nelson / Brothers Under The Sun

Steve Nelson (Vib)
Danny Grissett (P)
Peter Washington (B)
Lewis Nash (Ds)
Rec. December 9, 2016, NY
(HighNote Records HCD7294)

デイヴ・ホランドの「Dave Holland Big Band/Overtime(05年)」「Dave Holland Quintet/Critical Mass(06年)」「Dave Holland Octet/Pathways(10年)」(各別頁あり)でのプレイが記憶に新しいスティーヴ・ネルソンのリーダー作を買うのは「Steve Nelson / New Beginnings(99年)」以来18年ぶりだけど、その間にも「Steve Nelson / Sound-Effect(07年)」というのがリリースされていたんだね。それとかもっと古い「Steve Nelson Quartet / Communications(90年?)」には盟友だった故マルグリュー・ミラーが参加しているけれど、本作はそんなミラーへの追悼盤となっているようだ。メンバーのピーター・ワシントンとルイス・ナッシュは上記「Sound-Effect」の他にも、「Lewis Nash/Stompin' At The Savoy(05年、別頁あり)」で共演。ワシントンとは「Renee Rosnes/Manhattan Rain(10年)」「Renee Rosnes / Written in the Rocks(16年)」「The Power Quintet / High Art(16年)」(各別頁あり)でも共演している間柄だけど、そこに大好きなダニー・グリセットも加わって、はたしてどういうことになっているのか興味深い。

ネルソン曲が1曲、グリセット曲が1曲、ミラーの「Eastern Joy Dance」「Grew's Tune」「Soul-Leo」「Samba D'Blue」「For Those Who Do」「New Wheels」、スタンダードの「The More I See You」「It Never Entered My Mind」で全10曲。
マッコイ・タイナーの影響を受けているミラーの楽曲集ということで、男性的なガッチリした曲が多い中でのミルト・ジャクソンとボビー・ハッチャーソンを足して2で割ったような感じのネルソンのハートフルなプレイが心に染み渡る。またグリセットも自分の持ち味にミラー的な雰囲気も加味しながら、その代役を見事に果たしているね。この2人のプレイだけでも十分に楽しめるというのに、ワシントンとナッシュもまた黄金のリズム隊に相応しい素晴らしいバッキングをしているのだから、何ともたまらない。特にナッシュは先日聴いたばかりの「Bobby Watson / Made in America(17年、別頁あり)」とは比べものにならないほどに生き生きとしたプレイをしているのだから嬉しくなってしまう。ミディアムテンポの4ビートがメインとなっている楽曲はどれもがみんないいのだが、その中でもネルソンとグリセットが4バースのアドリブを取っていて、その後にはワシントンとナッシュのソロも続いているミディアム・ファーストの9曲目「New Wheels」が特に気に入った。ミラー曲の中にさり気なく溶け込ませているスタンダードの1曲目「The More I See You」や5曲目「It Never Entered My Mind」、ネルソン曲の7曲目「Brothers Under The Sun」も実にいい雰囲気だし、予めミラーを想定して作られたグリセット曲の「Melody for Mulgrew」もミラー以上にミラー的な曲調だったりして、オーソドックスを絵に描いたような演奏ではあるけれど、各人がきちんと本領を発揮しているおかげで、どの曲をとってもノリノリで楽しむことができた。
そんな演奏に特に不満は見当たらないし、録音(エンジニアはMitch Yuspeh)もまたドラムの音だけはいつものナッシュとは異なっているような気がするものの、暖かみを伴いながらの各楽器の音(音像は大きめ)がスピーカーの前にせり出してきて上々だね。本作はこのジャズ的な音の良さだけでも楽しめてしまう。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Brothers Under the Sun
Steve Nelson
Highnote
2017-04-14

  

--EDIT--

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