Antonio Farao (P)
Sylvain Beuf (Ts, Ss)
Thomas Bramerie (B)
André Ceccarelli (Ds)
feat. David Linx (Vo)9
Recorded at Studio de Meudon, France, by Julien Basseres, 2018, December 15, 16, 17, 18
Mixed and Mastered at Studio de Meudon by Julien Basseres, 2018, December 21, 22
Cover Image by Jean-Marc Gallet
(Bonsai Music BON190302)
1. Two Places (Antonio Farao) 3:58
2. Early Time (Sylvain Beuf) 5:10
3. Ballade pour Balerie (Sylvain Beuf) 5:12
4. Les Rues Se Retrouvent (Antonio Farao) 4:37
5. 4433 (Sylvain Beuf) 6:24
6. Histire Alternative (Thomas Bramerie) 5:01
7. Last One (Antonio Farao) 6:22
8. M Theory (Thomas Bramerie) 5:19
9. Passers of Time (David Linx / André Ceccarelli, Bernard Arcadio) 5:56
10. Improvisation for Asta (ASTA) 4:28
11. Mr Henri (Henri Giordano) 3:24
4人の頭文字をとった「ASTA」なるバンドだけど、実質的なリーダーがアンドレ・チェカレリなのはジャケ写からも明らか。メンバーのシルヴェン・ビュフとトーマス・ブラメリーは、チェカレリの「Andre Ceccarelli/From The Heart(95年)」「Andre Ceccarelli Trio/Sweet People(09年)」「Andre Ceccarelli, Jean-Michel Pilc, Thomas Bramerie / Twenty(14年)」「Andre Ceccarelli / Twelve Years Ago(14年)」(各別頁あり)等にも参加。またアントニオ・ファラオは自己の「Antonio Farao / Domi(04年、別頁あり)」でチェカレリと共演しているのだが、この4人での共演盤も「Andre Ceccarelli /Live Sunside Session(08年、別頁あり)」という最高のライブ作品があるだけに、本作への期待は弥が上にも高まる。その演奏は1曲目「Two Places」から早くも私好みのモーダルかつイケイケな展開となっていて実にいい塩梅。ブランフォード・マスサリスの「Swingin' at the Haven」を部分的にパクった感じのアップテンポの2曲目「Early Time」もそれ以上にハードだし、バラードの3曲目「Ballade pour Balerie」や3/4拍子の4曲目「Les Rues Se Retrouvent」も落ち着いた曲調ながらも演奏にグイグイのめり込ませてくれるし、8フィールの5曲目「4433」もタイトルどおりの4+4+3+3+/8拍子が普通の4拍子にもチェンジしたりの複雑なリズム構成の中、各人が目茶苦茶カッコいいプレイをしているし、以降の曲もシリアスでアグレッシブな演奏のオンパレードとなっていて、最高にいい感じで楽しませてくれる。動と静、4ビートと非4ビートのバランスも良好で(デヴィッド・リンクスがラップ調に歌っている9曲目「Passers of Time」も違和感がない)、どの曲をとってもこれだけ自分のツボにバッチリ嵌った演奏をされては文句のつけようがない。
ということでライブ盤に引き続き、本作も当然ながらの5つ星。録音もガッチリとした骨格が感じられる各楽器が温かみのある音色で録れているのが、ハードな演奏ながらも聴き疲れしない要因となっていて、完璧なバランスも含めて音的にも最高の気分を味あわせてくれる。
評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)