Mike LeDonne / Partners in Time

Mike LeDonne (P)
Christian McBride (B)
Lewis Nash (Ds, Vo on track 1)

Produced by Mike LeDonne
Engineered and Mixed by Maureen Sickler
Recorded at Van Gelder Recording Studio, Englewood Cliffs, NJ on March 6, 2019
Thoto by (cover): Christopher Drukker
Photo by (inside back): Dino Meddoes
Graphic Design: Christopher Drukker
(Svant Records SCD 2174)

1. Lined with a Groove (Ray Brown) 6:02
2. My Funny Valentine (Richard Rodgers / Lorenz Hart) 6:32
3. Saud (M. LeDonne) 8:30
4. Lament (J.J. Johnson) 6:43
5. Recovery Blues (M. LeDonne) 7:28
6. Here's That Rainy Day (Johnny Burke / James Van Heusen) 4:33
7. N.P.S. (Cedar Walton) 7:36
8. Bopsolete (M. LeDonne) 5:48

ピアノとオルガンの両刀使いのマイク・ルドンのピアノアルバムを買うのは、「Mike LeDonne/Night Song(05年、別頁あり)」以来。これまで共演が多かったジョー・ファーンズワースに代わり、本作にはルイス・ナッシュが参加。またベースも大好きなクリスチャン・マクブライドなので大いにそそられるのだが、実際の演奏もレイ・ブラウン曲の1曲目「Lined with a Groove」から早くもマクブライドがテーマや長めのソロで大活躍していて実にいい塩梅。ルドンもオスカー・ピーターソンばりに指がコロコロ動いているし、ナッシュも曲調にバッチリ嵌ったプレイをしていて、トリオとしてもノリノリで楽しませてくれる。この曲の最後の方ではナッシュがスキャットしているけれど、それがまた本職のヴォーカリストと変わらないほどに上手いのだからビックリ。バラード曲の定番である2曲目「My Funny Valentine」を、あえて倍テンのミディアムテンポでやっているのも面白いし、マッコイ・タイナー的なオリジナルの3曲目「Saud」(6/8拍子)では、出だしの部分でマクブライドが昔のスタンリー・クラークを連想させるようなソロを弾いているのが目茶苦茶カッコいいね。トリオ演奏になってからも各人が熱いプレイを繰り広げていて(後半にはドラムソロもあり)、これまで以上にルンルン気分にさせてくれる。バラード曲として4曲目で「Lament」を取り上げているのも嬉しいし、オリジナルの5曲目「Recovery Blues」は私が大好きなブルース曲だし、続く3曲も好みの演奏ばかりで、これは買って大正解。どの曲も「いいぞ、いいぞ」と思いながら聴いていたら、トータル53分があっという間に終わってしまった。
久しぶりに聴くルドンだけど、メンバーのおかげもあって、これまでとは一味違ったフレッシュな演奏を堪能できるし、本作は録音(エンジニアはモーリン・シックラー)もアナログ的で温かみのある各楽器にヴァン・ゲルダー的な加工臭はあまり感じられないし、やっている音楽ともよくマッチしていて好感が持てる。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Partners In Time
Mike LeDonne
Savant
2019-06-28