Tobias Meinhart / Berlin People

Tobias Meinhart (Ts)
Kurt Rosenwinkel (G)1, 3, 4, 6, 7
Ludwig Hornung (P)
Tom Berkmann (B)
Mathias Ruppnig (Ds)

Recorded at Loft Cologne (Stefan Deistler) and Hansa Studios Berlin (Arne Schumann)
Mixed, mastered and produced by Johannes Felscher
Photography by Mariana Meraz
Artwork by MiriamCastillo.com
Rights & Support, Fett Music
(Sunnyside SSC 1541)

1. Mount Meru 8:19
2. Fruher War Alles Besser 7:46
3. It's Not So Easy 7:19
4. Malala 7:36
5. Be Free 3:59
6. Serenity 9:16
7. Childhood 7:21
8. Berlin People 6:09
9. Alfred 5:38
All tunes by T. Meinhart
except "Fruher War Alles Besser" by L.Hornung and "Serenity" by J. Henderson

カート・ローゼンウィンケル買い。他のメンバーはリーダーのトビアス・マイナートを含めて全然知らない人たちだけど、アルバムタイトルが「Berlin People」となっているので、おそらくベルリン出身のドイツ人なのだろう。各人の経歴をいちいち調べるのは面倒なので割愛するけれど、とりあえず名前の読み方はラドウィグ・ホーナング、トム・バークマン、マティアス・ルップニグとしておく。その演奏は非4ビートと4ビートをバランスよく配しながらのコンテンポラリー・ジャズ。完全にNYナイズされているので、普段聴いているアメリカ人の演奏と変わらないし、その曲調がローゼンウィンケルの音楽性にもよくマッチしているのだが、プレイ的にはローゼンウィンケル(大胆なギターのトーンで、アラン・ホールズワースばりに超絶技巧で攻めまくっている)の上手さが目立つ分、他のメンバーがなんとなく影が薄く感じてしまうのは残念なところ。むしろ2曲目「Fruher War Alles Besser」とかのローゼンウィンケル抜きの曲の方が、各人の持ち味が前面に打ち出されていていい感じ。中でもピアノのホーナングはローゼンウィンケル入りの3曲目「It's Not So Easy」や4曲目「Malala」等でも確かなテクニックに裏打ちされたセンスのいいアドリブを取っていて、なかなかやるなあと思わせてくれる。またマイナートもよく聴くとコルトレーン的ではないところに独自の個性が感じられるね。ベースのバークマンとドラムのルップニグも水準以上のテクニックを持っているので、バンドとしても安定感のある演奏が堪能できるし、頭でっかちにはなっていないオリジナルの楽曲にも好感が持てて(既成曲の2曲も違和感なく溶け込んでいる)、結果的にはトータル62分をノリノリで楽しませてくれる。
流石にSunnysideからのリリースだけあって、ローゼンウィンケル以外は知らないメンバーながらも期待を裏切らない演奏をしているし、録音もテナーは少々硬質ではあるものの、各楽器の骨格のガッチリした音質がやっている音楽にもよくマッチしていて、これは買って大正解。ローゼンウィンケルとの共演は本作限りだと思うけど、次回作がリリースされたときにはまた買ってみようと思う。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Berlin People
Tobias Meinhart
Sunny
2019-03-22