Simona Premazzi / Outspoken

Simona Premazzi (P)
Dayna Stephens (Ts, Ss)
Joe Martin (B)
Nasheet Waits (Ds)
Guests:
Jeremy Pelt (Tp)4
Sara Serpa (Vo)5
Rec. April 7, 2016, NYC
(自主制作 PRE1153)

シモーナ・プレマッツィ(?)のリーダー作を聴くのはアリ・ホーニグ買いした「Simona Premazzi/Looking For An Exit(07年、別頁あり)」以来だけど、本人のサイトを見るとその間にも「Simona Premazzi and The Intruders / Inside In(10年)」「Simona Premazzi / The Lucid Dreamer(13年)」がリリースされているんだね。その中の「Inside In」はドラムスが大好きなルディ・ロイストンなので聴いてみたい衝動に駆られるのだが、本作もデイナ・スティーヴンス、ジョー・マーティン、ナシート・ウェイツに、ゲストとして「Jeremy Pelt / Tales, Musings and other Reveries(15年、別頁あり)」で共演歴のあるジェレミー・ペルトも1曲に参加(プロデュースも担当している)と魅力的なメンバーなので、これだけで我慢するとしよう。ジョアン・ブラッキーンやジェリ・アレン(6月に亡くなったのが残念)と同様、女性ピアニストとして硬派な印象のプレマッツィが、このメンバーとどういう演奏をしているのか楽しみだ。

プレマッツィ曲が7曲、スティーヴンス曲が1曲、ビリー・ストレイホーンの「Lush Life」、アンドリュー・ヒルの「Up On A. Hill」で全10曲。
非4ビートをメインとしながらのダークな曲調が続く。曲作りは比較的ラフな方で、その場の状況に応じて発展させていくような手法(場面によってはフリー的にもなっている)が取られているけれど、イマイチ面白みに欠けているのは、曲によってテンポやビートは変えていながらも、どの曲も同じような雰囲気の演奏になってしまっているから。なので私としてはホーニグが曲の持っていき方にもアイデアを提供していたと思われる「Looking For An Exit」の方に軍配を上げるのだが、だからといって本演奏が悪いというわけではなく、硬質さに加えて女性的な柔らかさも感じられるようになったプレマッツィを筆頭に、そのプレイに同調しながら自分の持ち味を存分に発揮しているウェイツにしても(ドラムソロも用意されていれば更によかったと思う)、自己のリーダー作とは少々路線が異なるものの、曲調に応じてテナーとソプラノを使い分けながらそれなりの対応力を見せているスティーヴンスにしても、ボトムをガッチリと支えている感は希薄ではあるけれど、その代わりに相手の出方に瞬時に反応しているマーティンにしても、各人がきちんとした仕事をしているおかげで、1曲1曲に関してはいい感じで楽しむことができる。4曲目「Peltlude」に参加しているペルトも流石のプレイで聴かせてくれるし、5曲目「It is Here」でのサラ・セルパのヴォーカルもいいアクセントとなっているね。楽曲的にはペルト入りの4曲目「Peltlude」と、オーネット・コールマン的な9曲目「Later Ago」(どちらも4ビート)が大いに気に入ったのだが、大好きな「Lush Life」(8曲目)をソロピアノでやっているのはちょっと残念。できればこの有名曲をバンドとしてどのように料理するのか聴いてみたかった。
ということで「Looking For An Exit」ほどではないけれど、私好みの演奏をしていることに変わりはないので、これでよしとしよう。本作は録音(エンジニアはジェームス・ファーバー)も、ベースが若干不鮮明に録れていること以外は良好だね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Simona Premazzi シモーナプレマッツィ
自主制作
2017-07-30