Sean Jones / Live from Jazz at the Bistro

Sean Jones (Tp, Flh)
Obed Calvaire (Ds)2, 3, 6
Luques Curtis (B)
Orrin Evans (P)
Brian Hogans (As, Ss)2, 3, 4, 6
Mark Whitfield Jr. (Ds)1, 4, 5, 7
Rec. December 3-5, 2015, Jazz at the Bistro, St. Louis
(Mack Avenue Records MAC1111)

ショーン・ジョーンズのライブ盤はこれが初ということになるのかな。本作のメンバーは「Sean Jones / No Need for Words(11年、別頁あり)」「Sean Jones Quartet / Im・pro・vise: Never Before Seen(14年、別頁あり)」等に参加しているオリン・エヴァンス、ルケス・カーティス、オベッド・カルヴェールに加えて、曲によってはドラムスがマーク・ホイットフィールドJrに交代、また上記「No Need for Words」にも参加しているブライアン・ホーガンスが加わったクインテット編成にもなっているのだが、ただでさえ威勢のいいバンドのライブなだけに、これは相当熱い演奏が期待できそうだ。

ジョーンズ曲が4曲、ホーガンズ曲が1曲、エヴァンス曲が1曲、トラディショナルの「Amazing Grace」で全7曲。
4ビートが中心。思ったとおりの熱い演奏ではあるけれど、録音(エンジニアはTodd Whitelock)がイマイチで、ピアノ以外の各楽器の音質が少々チープな感じがするのは仕方がないとして、ドラムスがバランス的に奥に引っ込んでいるのと音量も小さめなせいで、その熱気が十分に伝わってこないのが残念。このバランスの悪さが気になって、私としては素直に演奏を楽しめないほどなのだが、それには録音的なことばかりではなく、ホイットフィールドJr.が頑張って叩いているわりには、カルヴェールと比べるとアイデア的に聴き劣りがすることも関係している。確かにここ何年かで登場してきた若手ドラマーの中ではけっこうなやり手だし、実際に2011年南郷ジャズフェス(別頁あり)で生で観たときにもそう感じたのだが、カルヴェールほどの境地には至っていないので、彼が参加している曲はそれなりのインタープレイをしていながらも、なんとなくつまらなく感じてしまう。それらの点を除いては各人とも流石にライブだけのことはある生きのいい演奏をしているのでこれでよしとしておくけれど、3日間のライブをレコーディングしているということは他にもいい演奏がいっぱいあったと思うので、できることならカルヴェール参加の曲の方を多くしてほしかった。
ということで想像していたほどの演奏ではないけれど、このバンドが私好みであることに変わりはない。アメリカでは当然のことではあるけれど、オリジナルできちんと勝負をかけているのにも好感が持てる。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Live from Jazz at the Bistro
Sean Jones
Mack Avenue
2017-05-26