JD Allen / Americana: Musings on jazz and Blues

JD Allen (Ts)
Gregg August (B)
Rudy Royston (Ds)
Rec. January 2, 2016, NJ
(Savant Records SCD2155)

JDアレンの同一メンバーによるサックストリオ作品はかなりの枚数を聴いているけれど、もう沢山という気持ちに全然ならないのは、大好きなルディ・ロイストンがドラマーだから。ただでさえ手数の多い人なのに、サックストリオになると更に叩きまくるのだから(もちろん曲調にもよるけれど)、その活気あふれるドラミングを聴かないわけにはいかないだろう。今回は南部のジャズやブルースがテーマとなっているようなので、もしかするとこれまでとは傾向の異なる演奏なのかもしれないけれど、このトリオであればどんなことをやってようとも許せてしまう。

アレン曲が7曲と、Vera Hall他の「Another Man Done Gone」、Bill McHenryの「If You're Lonesome, If You're Not Alone」で全9曲。
ブルース曲が中心ではあるも、変則的なコード進行や小節数になっていたり、2曲目「Another Man Done Gone」のようなスピリチュアルな曲もあったりと、コルトレーン的なものを基調としながら手を変え品を変えながら演奏しているので、凡庸に感じるようなことは全くない。それどころかブルースひとつをとってみても、これだけいろんな解釈ができるんだなあと感心するね。その演奏は例によって、どんなテンポの曲であってもロイストンが細かいフレーズで攻めまくっていて、あえて速いパッセージは用いずに比較的大らかに吹いているアレンよりも目立っているけれど、そこがこのトリオの面白いところだし、特に今回はゆったり目の曲調も多い中での活力源にもなっていて実にいい塩梅。もちろんどれだけ叩いていようがトリオとしてきちんと調和のとれたプレイをしているので、うるさく感じることがないのはいうまでもないだろう。私としてはそんなロイストンにばかりついつい耳が奪われてしまうのだが、腹八分目ながらも説得力のあるプレイをしているアレンも流石としかいいようがないし、ウォーキング、ソロ共に力感のあるオーガストのベースにも非常に好感が持てる。どこかで聴いたことがあるような安心感のある楽曲自体が良いことも相まって、実際にLP並の短さではあるけれど、トータル45分があっという間に感じてしまった。
聴く前はジャケ写のような南部的なものをイメージしていたのだが、そうなるとテーマ的に重い部分が出てきそうなので、そういうのには囚われずに、これまでどおりのコルトレーン路線で行ったのは正解だったと思う。いかにもジャズっぽい、各楽器から汗が感じられるような録音(エンジニアはTom Tedesco)もまた演奏の良さを倍増させているね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)