Willie Jones III / Groundwork

Willie Jones III (Ds)
Eric Reed (P)
Buster Williams (B)
Eddie Enderson (Tp)2,4,7,8
Stacy Dillard (Ts) except 1,6
Warren Wolf (Vib) except 3,5
Steve Davis (Tp)2,4
Rec. August 5, 2014, NY
(WJ3 Records WJ31017)

自主レーベルWJ3からコンスタントにリーダー作をリリースしているウィリー・ジョーンズIIIの、「Willie Jones III / Volume 1 ...Straight Swingin'(01年)」「Willie Jones III / Volume 2 ...Don't Knock the Swing'(03年)」「Willie Jones III/Volume III(07年、別頁あり)」「Willie Jones III/The Next Phase(10年、別頁あり)」「The Willie Jones III Sextet / Plays The Max Roach Songbook: Live at Dizzy's Club Coca-Cola(13年、別頁あり)」に次ぐ6枚目。今回も全アルバムに参加のエリック・リードを筆頭に、スティシー・ディライド、ウォーレン・ウルフ、スティーヴ・デイヴィスといった常連組とのレコーディングではあるのだが、そこにベテランのバスター・ウィリアムスとエディー・ヘンダーソンが加わっているのが興味深いところ。クレジットを見ると本作はシダー・ウォルトン、マルグリュー・ミラー、Louise Daniels、ラルフ・ペンランド、ドウェイン・バーノに捧げられているけれど、昔けっこう好きだったペンランドが亡くなっていたことは初めて知った。

リード曲が2曲、ウィリアムス曲が1曲、ウォルトンの「Hindsight」「Groundwork」、Floriaan Wempeの「Dear Blue」、シャーマン・アービーの「Charity」、ペンランドの「Jamar」で全8曲。
ハードバピッシュな演奏がメインとなっているのはこれまでと同様だけど、曲によってはモーダルに弾いているリードのピアノが相変わらずいいね。またウルフのバイブもサウンドに変化を与えているし、人数が多いわりには曲によりスポットを当てる人を変えているおかげで、バンドとしてスッキリとした演奏が楽しめる。聴く前はロン・カーター的なウィリアムスのベースが相性的にどうかと思ったけれど、この少々アンプ臭くて変な音伸びもするベースが、むしろ今の時代には新鮮に感じられていい塩梅。またヘンダーソンもきっちりと溶け込んでいるね。主役のジョーンズIIIは今どきの若手の凄腕ドラマーと比べると決して派手ではないけれど、バッキングにしてもソロにしてもツボを心得ながらの的確なドラミングが素晴らしい。先日も書いたけど、あらゆるテクニックを駆使した超絶プレイよりも、年とともに物覚えが悪くなってきている身としては、こういう比較的オーソドックスなドラミングの方が自分が叩く上での参考になる。そんなジョーンズIIIとウィリアムスのいい感じのグルーヴに乗っかりながらの各人のアンサンブルやアドリブには、腹八分目といった感じのリラックス感が満ち溢れていて、シリアスなジャズとはまた一味違った安心感のある演奏が堪能できる。
ということで演奏自体は何の問題もないのだが、トータルで約43分はいくらなんでも短すぎではないかな。実際に聴いてもあっという間に終わってしまった印象なので、できればもう1~2曲追加して50分ぐらいはやって欲しかった。録音はエンジニアがキャサリン・ミラーだけあって、各楽器の質感やバランス、音場感共に良好だね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Groundwork
Willie III Jones
Wj3 Records
2016-02-19