Kenny Barron Trio / Book of Intuition

Kenny Barron(P)
Kiyoshi Kitagawa(B)
Johnathan Blake(Ds)
Rec. July 3-4, 2015, NY
(Impulse 0602547778024)

ケニー・バロンのリーダー作を買うのは「Kenny Barron, Dave Holland / The Art of Conversation(14年、別頁あり)」以来。それ以前の近作としては、「Kenny Barron Quintet / Images(04年)」でも共演している北川潔のDVD作品「Kiyoshi Kitagawa Trio/Live at Tsutenkaku(06年、別頁あり)」でのプレイが、ドラマーがブライアン・ブレイドということもあって強く印象に残っているのだが、本作もまた大好きなジョナサン・ブレイクが参加しているのだから大いにそそられる。バロンのリーダー作としては久しぶりのトリオ作品で、はたしてどういうことになっているのか楽しみだね。

バロン曲が7曲と、モンクの「Shuffle Boil」「Light Blue」、チャーリー・ヘイデンの「Nightfall」で全10曲。
ボサノヴァ・タッチの曲「Magic Dance」を1曲目に持ってきているところにはベテランの余裕が感じられるけど、その演奏がまた単にリラックスしているだけではなく、ピリッと筋が一本通っているのだから流石だね。またバド・パウエルのパクリ的な2曲目「Bud Like」では非常にテンションの高いプレイで聴かせてくれて、ブレイクも敏感に反応しながらガンガン攻めているのだから(ドラムソロもあり)、早くも買ってよかったという気にさせてくれる。続くどの曲でも、いかにもバロンといった感じのメロディーとリズムのバランスが非常にいい演奏が堪能できるし(アルバムとしての動と静のバランスも良好)、これが初共演と思われるブレイクの相性もブレイドよりもいいのではと思うほどにバッチリだし、土台をガッチリと支えている北川もソロの場面は少ないもののウォーキングだけでも十分に魅力的で、もうこの演奏には何の文句もつけようがない。楽曲はどれもがみんないいのだが、2曲目「Bud Like」の他には思いっきりモーダルで、ブレイクも目茶苦茶カッコいいことになっている7曲目「Lunacy」が特に気に入った。またモンク曲好きとしては、5曲目「Shuffle Boil」、6曲目「Light Blue」(ソロピアノ)の2連チャンも嬉しい限りだね。
ということで本作は当然ながらの5つ星。録音(エンジニアはJay Newland)はドラムス、中でもシンバルが小さめに録れているけれど、全体的に柔らかい音質(それでいながら芯がある)が演奏を必要以上にハードには感じさせなくて好感が持てる。これだったらどれだけボリュームを上げても聴き疲れすることはないだろう。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Book of Intuition
Kenny Barron Trio
Verve
2016-03-04