Joey DeFrancesco / Trip Mode

Joey DeFrancesco(Or-1,2,4,5,8,9, P-3,6,7, Key-9, Tp-3,6,7,9, Vo-7)
Jason Brown(Ds)
Dan Wilson(G)1,2,4,5,8,9
Mike Boone(B)3,6,7,9
Rec. 2015?, NJ
(High Note HCD7281)

ジョーイ・デフランセスコのリーダー作を買うのは「Joey DeFrancesco/Live: The Authorized Bootleg(07年)」「J.Defrancesco,M.Farao,B.Landham,A.Zunino/Estate(08年)」「Joey DeFrancesco/Finger Poppin'(09年)」(各別頁あり)以来。ジョン・マクラフリンの「The Free Spirits」で名前を知ってからはオッカケ状態が続いていたのだが、ここ10年ぐらいは音楽性にマンネリを感じるようになり、メンバーによって買ったり買わなかったりしていたところに、2004年の南郷ジャズフェスのライアン・カイザー・クインテットで生でも観たことがあるジェイソン・ブラウンとの共演盤が登場したので興味津々飛びついた。他のメンバーのダン・ウィルソンを聴くのは、たぶんこれが初めて。またマイク・ボーンも「John Swana and The Philadelphians/Philly Gumbo(01年)」「Orrin Evans/Easy Now(05年)」「John Swana & The Philadelphians/Philly Gumbo vol.2(05年)」「Orrin Evans / Captain Black Big Band(11年)」(各別頁あり)で耳にしているも、どんなベーシストだったのかは記憶にないのだが、デフランセスコは共同名義の「Bobby Hutcherson, David Sanborn, Joey DeFrancesco / Enjoy The View(14年、別頁あり)」やサイド参加の「Steve Gadd and Friends/Live at Voce(10年、別頁あり)」でもいい仕事をしていたので、本作にも期待している。

デフランセスコ曲が8曲と、レイ・ノーブルの「The Touch of Your Lips」で全9曲。
過去作品に参加していたバイロン・ランダムもなかなかよかったけど、ブラウンもまた元気溌剌なドラミングをしていて実にいい塩梅。彼のおかげで、やっていること自体はこれまでとも大差ないデフランセスコのオルガン・サウンドがやけに新鮮に感じるね。今回はオルガン以外にも、オーバーダブを施しながらのトランペットやアコピでの演奏曲が入っているけれど、こちらのプレイにも磨きがかかっていてこれまたいい塩梅。またウィルソンのギターも、オルガンによくマッチしたオーソドックスなプレイながらも、いざというときにはパット・マルティーノばりの速弾きをしていて好感が持てるし、デフランセスコがアコピを弾いている曲に参加しているボーンのベースもバッキングに徹しているだけではあるけれど、それなりにいい雰囲気を醸し出している。でも本演奏での一番の功労者は、なんといってもブラウンだろう。彼がバックで強力にプッシュしていなければ、デフランセスコもここまでノリノリには弾けていなかったかもしれない。楽曲はオルガンでは威勢のいい曲をメインに、またトランペットとアコピ入りの演奏ではゆったりめの曲が主体となっているけれど(その中の7曲目「The Touch of Your Lips」ではチェット・ベイカーを彷彿とさせる味わいのある歌を披露している)、それがアルバムとしての動と静のバランスのよさに繋がっているね。曲調的には「The Free Spirits」を連想させるイケイケな1曲目「Trip Mode」、オルガンジャズを絵に描いたような4曲目「In That Order」、トランペットとアコピのアドリブがダイナミックに盛り上がっている6曲目「On Georgian Bay」、ニューオリンズ・ファンク調の8曲目「Traffic Jam」、同じくファンク調でミュート主体のトランペットがマイルスと化している9曲目「What's Your Organ Player's Name?」が特に気に入った。
久しぶりに聴いたデフランセスコのリーダー作だけど、ここまで良いとなると次回作も買ってみたくなる。本作は演奏だけではなく、録音(エンジニアはTom Tedesco、Clarke Rigsby)も各楽器がバランスよく録れていて、その音質も含めて良好だね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Trip Mode
Joey Defrancesco
Highnote
2015-11-06