David Berkman / Old Friends and New Friends

David Berkman(P)
Dayna Stephens(Ss, Ts)
Billy Drewes(As, Ss)
Adam Kolker(Ss, As, Ts, Cl, Bass-Cl)
Linda Oh(B)
Brian Blade(Ds)
Rec. March 16-17, 2014 at Maggie's Farm, Pennsylvania?
(Palmetto PM2177)

デヴィッド・バークマンは「David Berkman / Live at Smalls(14年、別頁あり)」の他には、「Dave Pietro/Standard Wondoer(06年、別頁あり)」ぐらいでしか聴いたことがないし、私のツボにバッチリ嵌ったピアニストというわけでもないのだが、本作はリズム隊が大好きなリンダ・オーとブライアン・ブレイドなのだから、買わないわけにはいかないだろう。他のメンバーのデイナ・スティーブンス(ダイナ・ステファンス?)は新作「Dayna Stephens / Peace(14年、別頁あり)」が、バラード作品ながらも素晴らしかったね。同じくサックスのビリー・ドリューズとアダム・コルカーは知らない人だけど、自ブログで検索したらドリューズは「Mark Soskin/17(00年?、別頁あり)」に、コルカーは「Bruce Barth/Somehow It's True(00年、別頁あり)」に参加しているのが見つかった。

全9曲がバークマンのオリジナル。
3人のサックス奏者にスポットを当てた演奏となっているけれど、誰がアドリブを吹いているのか、曲名のところにきちんと明記されているのがまず嬉しい。こういうのがないと頭を悩ませてしまうからね。そんな3人がそれぞれの持ち味を生かしながらも、調和の取れたプレイをしているのが聴きどころなのだが、私としてはリズム隊の方に期待して買っているので、オーはそれなりのプレイをしているのでいいとして、ブレイドは気合の入り具合がイマイチなので物足りなく感じてしまう。また肝心のバークマンもコンポーザーとしての部分を聴いてもらいたかったのか、アドリブを取っている場面は思ったほど多くはなくて、ピアノトリオのみでの6曲目「No Blues No Really No Blues」等の数曲以外は、聴き終わった後にはどんな感じで弾いていたのか印象に残らない。それでも中盤あたりからはアドリブの場面も次第に増えてきて、特にアップテンポの8曲目「Up Jumped Ming」ではいい感じにアウトしながらのモーダルなプレイで聴かせてくれたりして(ブレイドもロングソロをとっている)、アルバムの終盤はそれなりに納得のいく演奏が堪能できた。
ブレイド参加のアルバムは、リーダー作も含めてけっこう当たり外れが多いのだが、本作は外れの部類かな。曲調的なこととサックス奏者が3人いることも関係しているけど、この程度のドラミング(といってもレベルは相当高いけど)であれば何もブレイドでなくても、別の人でもよかったような気がする。録音(エンジニアはMatt Balitsaris)は全体的に丸っこい感じの音質が嫌いではないものの、ピアノが右ch、ドラムスが左chという音像定位には違和感を感じるので、その分で星一つ減点しておこう。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Old & New Friends
David Berkman
Palmetto Records
2015-05-04