Opus 5 / Tickle

Seamus Blake(Ts)
Alex Sipiagin(Tp, Flh)
David Kikoski(P, Rhodes)
Boris Kozlov(B)
Donald Edwards(Ds)
Rec. August 15, 2014, NY
(Criss Cross 1383)

Opus 5 / Introducing Opus 5(11年)」「Opus 5 / Pentasonic(12年)」「Opus 5 / Progression(14年)」(各別頁あり)に次ぐOpus 5の4枚目。このバンドの強みはメンバー全員が楽曲とアイデアを持ち寄っているのと、4ビートと16ビート系のどちらにも対応できることにあると思うのだが、バンドとしての纏まりもアルバムをリリースするごとに良くなっているので、本作にも大いに期待している。

シーマス・ブレイク曲が1曲、アレックス・シピアギン曲が1曲、デヴィッド・キコスキ曲が1曲、ボリス・コズロフ曲が2曲、ドナルド・エドワーズ曲が1曲で全7曲。
アイデアが豊富なバンドではあるけれど、さすがに4枚目ともなると若干ながらもマンネリ傾向が見受けられるし、綺麗に纏まりすぎているのか、演奏も全体的に落ち着いているような印象を受ける。これはこれで悪くはないのだが、私としてはアクセル全開のエネルギッシュな演奏のほうが好きなので、なんとなく物足りなく感じてしまう。とはいえ各人のプレイのカッコよさは相変わらずだし、いくときにはちゃんといっているので、これでよしとしておくけどね。中でもシピアギンの単に上手いだけではない、トランペット特有の華のあるプレイはなかなかの聴きもの。また曲によってはエレピも弾きながらの、キコスキのセンスのいいバッキングやアドリブも流石としかいいようがないし、腹八分目のプレイながらもブレイクの上手さもきらりと光っている。作曲者による曲調差が感じられない楽曲もどれもが良好で、ジャコパスの「お前のしるし」を連想させる3曲目「New Old Ballad」(キコスキ曲)のバラード曲なんかも、この手のパクリものが大好きな私を喜ばせてくれるし、どことなくブレッカー・ブラザーズの匂いが感じられる4曲目「Five Corners」(コズロフ曲)や6曲目「Crack To The Crevice」(エドワーズ曲)にしても、当の本人であるランディ・ブレッカーが最新作「Randy Brecker / Randy Pop!(15年、別頁あり)」のようなのではなく、こういうのをやってくれると面白かったのにと思ってしまうほどに好みの演奏となっている。他にもエドワース曲の2曲目「Tickle」がドラムソロからのスタートだったりして、曲作りのアイデアに関してはさすがにいいものを持っているね。これでガツンとくる曲がもう2曲ぐらい入っていれば更によかったと思う。
ということで期待していたほどではなかったけれど、Opus 5がいいバンドであることに変わりはないし、録音(エンジニアはマイケル・マルシアーノ)も各楽器がバランスよく録れているおかげで、最後までいい感じで楽しむことができた。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Tickle
Opus 5
Criss Cross
2015-09-18