Jeff

Jeff "Tain" Watts(Ds)
T1: David Budway(P), Troy Roberts(Ts), Neal Caine(B)
T2: Paul Bollenback(G), James Francies(P), Orlando le Fleming(B), Troy Roberts(Ts), Kenyatta Beasley(Tp), Clark Gayton(Tb, Tuba), Luisito Quintero(Per), Kenyatta Beasley, Juan Tainish, Mark Whitfield, Laura Watts, James Francies, Gregoire Maret, Clark Gayton(Vo)
T3: Frank McComb(Vo), Christian McBride(B), Osmany Paredes(P), Troy Roberts(Ts), Mark Whitfield(G), Henry Hey(Rhodes, Syn), Luisito Quintero(Per)
T4: Ku-umba Frank Lacy(Vo), Paul Bollenback(G), James Francies(P), Troy Roberts(Ts), Orlando le Fleming(B)
T5: Osmany Paredes(P), Troy Roberts(Ts), Chris Smith(B)
T6: Gregoire Maret(Harmonica), Osmary Paredes(P), Chris Smith(B)
T7: Osmany Paredes(P), Troy Roberts(Ts), Gregoire Maret(Harmonica), Chris Smith(B)
T8: Osmany Paredes(P), Troy Roberts(Ts), Gregoire Maret(Harmonica), Chris Smith(B)
T9: David Budway(P), Troy Roberts(Ts), Neal Caine(B)
Rec. Tracks 3,5,6,7,8 January 7-8, 2014, Easton PA
Tracks 1,2,4,9 November 23-24, 2014, Easton PA
(Dark Key Music 2015)

ジェフ・ワッツのリーダー作を買うのは「Jeff "Tain" Watts / Family(11年、別頁あり)」以来。その間にも「小曽根真 / Live & Let Live - Love For Japan(11年)」「Benito Gonzalez / Circles(11年)」「Pat Martino Quartet / Undeniable(11年)」「David Budway / A New Kiss(11年)」「Gregoire Maret / Gregoire Maret(12年)」「David Kikoski / Consequences(12年)」「Makoto Ozone, Christian McBride, Jeff "Tain" Watts / My Witch's Blue(12年)」「Robert Hurst / BoB a Palindrome(13年)」「David Gilmore / Numerology - Live at Jazz Standard(13年)」「Olegario Diaz / Basquiat By Night/Day(14年)」「Azar Lawrence / The Seeker(14年)」(各別頁あり)でワッツのプレイは耳にしているので、久しぶりといった感じは全くしないのだが、本作ではゲスト的に参加しているデヴィッド・バドウェイ、ポール・ボーレンバック、クリスチャン・マクブライド、マーク・ホイットフィールド、ヘンリー・ヘイ、フランク・レイシー、オルランド・レ・フレミング、ルイシート・キンテーロ、グレゴア・マレ以外の核となっているメンバーが、あまり聴いたことがない人たちなのが興味深いところ。テナーのトロイ・ロバーツ(6枚目のリーダー作「Troy Roberts Quartet / Secret Rhymes(15年)」にはワッツが参加)、ピアノのオスマニー・パレデス(「Yosvany Terry / Today's Opinion(12年、別頁あり)」に参加) 、ジェームス・フランシス、ベースのニール・ケイン(「Harry Connick, Jr. / Every Man Should Know(13年、別頁あり)」に参加)、クリス・スミス(ロバーツの「Secret Rhymes」に参加)ともに若手のような感じだけど、ワッツと一緒にやれているぐらいだから、よほどのやり手なのは間違いないだろう。はたしてこのメンバーでどういうことになっているのかワクワクする。

ワッツ曲が7曲と、モンクの「Brilliant Corners」、マックス・ローチ/オスカー・ブラウンJrの「Driva Man」で全9曲。
1曲目の「Brilliant Corners」からして、ロックビートと4ビートの複合だし、テンポも何段階にもチェンジしていて実にいい塩梅。ワッツは当然として、バドウェイ、ロバーツ、ケインも期待どおりのプレイをしていて、早くも買ってよかったという気にさせてくれる。ただしアグレッシブ度はワッツの私的最高傑作「Jeff "Tain" Watts / Detained At The Blue Note(04年)」ほどではないし、8・16ビート曲や変拍子をやっているのも、基本的には「Tain & The Ebonix/Folk's Songs(07年、別頁あり)」「Jeff “Tain” Watts/Watts(09年、別頁あり)」や前作「Family」あたりと変わらないので、新鮮味はあまり感じられない。それと曲によってのメンバーの入れ代わり立ち代わりも、そんなに効果的ではないような感じがする。そんな中、どの曲でもロバーツのプレイに大きくスポットが当たっているということは、もしかすると彼を大々的に売り出すために本作が制作されたのかも。リーダー作が6枚もリリースされているとはいえ、新譜に目がない私でさえ存在に気づかなかったぐらいなのだから、ワッツが一肌脱いでやろうと思って当然なのかもしれない。ブランフォード・マルサリスあたりと比較するとまだまだではあるものの、その期待には十分応えているね。また6曲目「Faux Paul」ではベースのスミスも力感のあるソロで聴かせてくれるし、パレデスも全体的に非常にいい仕事をしているし、ゲスト参加ではマレがロバーツとバトルしたりで大活躍。肝心のワッツも4ビート曲の5曲目「Blues for Mr. Charley」と7曲目「Flip & Dip」、フリーの要素も取り入れた8曲目「Brainlifter」で持ち前の凶暴性を発揮している。
さすがにワッツのアルバムだけあって、どの曲もいい感じで楽しむことはできるのだが、録音はドラムスがホールエコー的なものが付加されたオフ気味の音なのがイマイチ好きになれない。それに加えてピアノの音も安っぽいせいで、素直に音楽に入り込むことがなかなかできなかった。その辺が「Blue Vol. 2」では改善されるといいのだが、ミックス以前の段階からこのような音で録っていると思うので、たぶん無理だろう。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Jeff Watts
Dark Key Music
2015-06-09