George Robert(As)
Dado Moroni(P)
Peter Washington(B)
Jeff Hamilton(Ds)
Rec. October 20, 2014, Live at the Teatro del Gatto, Ascona, Switzerland(M1)
October 25, 2014, Live at the Jazz Club Thalwil, Switzerland(M2-7)
(GPR Recordings GPR1008)
ジョルジュ・ロベール(1960年、スイス生まれ)のリーダー作を買うのは「George Robert & Phil Woods / The Summit(99年) 」「George Robert/Inspiration(00年、別頁あり)」「George Robert & Kenny Barron / Peace(03年)」以来。けっこう好きなアルト奏者ではあるのだが、それ以外では「Bobby Shew, George Robert Quintet / Live in Switzerland(03年)」「Alex Riel Special Quartet / Full House(12年、別頁あり)」ぐらいでしか聴いたことがなかったので、ダド・モロニ、ピーター・ワシントン、ジェフ・ハミルトンのそそられる面々と共演している本作にはすぐに飛びついた。ロベールとモロニは上記アレックス・リール盤でも共演しているけど、ワシントンとハミルトンの組み合わせを聴くのはこれが初めてなので、リズム隊としての相性がどうなのか、その辺のところも興味深いものがある。
全7曲がロベールのオリジナル。
ハミルトンの特徴であるスウィンギーさがよく活かされた演奏。ワシントンとの相性もバッチリではあるけれど、ベースの音が小さめに録れているのは気になるところ。ライブ盤なので仕方がないといえばそれまでだけど、せっかくの黒っぽいベースの魅力が損なわれてしまっているのが残念。でも多くの曲で取っているソロだけはちゃんと聴こえるので、これでよしとしよう。肝心のロベールは、どのような曲調においても朗々と歌い上げているのが素敵。またそれに完全に同調しながら弾いているモロニのピアノも流石としかいいようがない。リール盤でもそうだったけど、この2人は抜群のコンビネーションで上手さを見せつけてくれる。当然ながらバンドとしてもよく纏まっているし、オリジナルの楽曲もどこかで聴いたことがあるような親しみやすいものばかりなので、終始ノリノリで聴いていたらあっという間に終わってしまった。でもライブ盤でトータル49分はいくらなんでも短すぎ。他の曲もやっているはずなので、できればもう2曲ぐらい追加してほしかった。
非常にオーソドックスな演奏ではあるけれど、それでいながらグイグイと引き込まれるのは、各人が安定したテクニックとフィーリングで聴かせてくれるから。ハミルトンは自分のトリオほどソロの見せ場は多くないけれど、バンドとしてのバランスを考えるとこれぐらいでちょうどいいだろう。録音はベースの音がローエンドまで伸びているためにソロ以外は不明瞭だし、他の楽器もオフ気味というか音像が遠めに録れているけれど、ライブの雰囲気はよく捉えられているので、それなりにいい感じで楽しむことができる。
評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)
評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)