Luis Perdomo & Controlling Ear Unit / Twenty-Two

Luis Perdomo(P, El-P)
Mimi Jones(B, Vo on Track 9)
Rudy Royston(Ds)
Rec. December 29, 2014, NY
(Hot Tone Music HTM107)

アルバムごとにメンバーを替えてレコーディングしているルイス・ペルドモ(「Luis Perdomo/Pathways(08年)」「Luis Perdomo / Universal Mind(12年)」「Luis Perdomo / Links(13年)」各別頁あり)だが、本作にはエリック・ハーランド以降に登場してきたドラマーの中ではオベド・カルベールと同じぐらいに大好きなルディ・ロイストンが参加しているのでそそられる。ミミ・ジョーンズはそのロイストンのリーダー作「Rudy Royston / 303(14年、別頁あり)」や、ロイストンと共に参加している「Tia Fuller / Angelic Warrior(12年、別頁あり)」で耳にしている女性ベーシストだけど、本作ではペルドモと共同プロデュースまで担当しているということは、きっとそれだけ才能を買われているのだろう。この3人ではたしてどういうことになっているのか楽しみだ。

ペルドモ曲が11曲と、ビージーズの「How Deep is your Love」で全12曲。
ベネズエラ出身のペルドモとは思えないようなリリカルな曲調の「Love Tone Poem」でスタートするけれど、ピアノとベースのデュオに途中でドラムスも加わってからはガツンとくる演奏となっているので、軟弱さは全く感じない。それどころか演奏が進むにつれてヒートアップしていて、実にいい塩梅。基本的に手数の多いロイストンが参加している以上はこれぐらいのことをやってもらわないと面白くないのだが、その期待に見事に応えているね。それは2曲目「Old City」以降も同様で、ロイストンの機敏なドラミングを聴いているだけでも嬉しくなってしまうのだが、そんなドラミングの陰に隠れてしまうことなく持ち前の上手さを余すことなく見せつけてくれるペルドモも相当なもの。ピアノのタッチはそんなに力強くないのに際立ったプレイで魅了させるのだから、さすがとしかいいようがない。また二人の間を取り持っているジョーンズも、柔な要素は一切感じられない逞しいベースを弾いていて非常に好感が持てる。彼女のプレイをピアノトリオでじっくり聴くのはこれが初めてだけど、エスペランサ・スポルディングやリンダ・オーにも負けないぐらいのテクニックや、フリー的な演奏にも対応できる幅広い音楽性や感性を持っていて、ペルドモが共同プロデュースに迎えている理由にも納得するね。4ビート曲の9曲目「Aaychdee」で披露しているスキャットも、声に変な癖がないおかげですんなりと耳に入っていくる。
非4ビートが中心の楽曲はどれもが見事だし(「How Deep is your Love」のコードをリハーモナイズしながらのジャズアレンジも素敵)、動的な曲をメインとしながらの静的な曲とのバランスも完璧。5曲で用いているエレピもサウンド上のいいアクセントとなっていて、最後までウハウハ状態で楽しむことができた。ペルドモのリーダー作の中では、ドリュー・グレス、ジャック・ディジョネットとやっている「Luis Perdomo / Universal Mind」が一番好きだけど、本作はそれを上回るほどの好演奏なので、当然ながらの5つ星。録音(エンジニアはDave Kowalski)も、各楽器が物理的ではなく音楽的な良い音で録れていて極上だ。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Twenty Two
Luis Perdomo
Hot Tone Music
2015-06-21