Eliane Elias / Made In Brazil

Eliane Elias(Vo, P, Key)
Take 6(Vo)3
Mark Kibble(Vo)3,6,9
Amanda Brecker(Vo)5
Ed Motta(Vo)7
Roberto Menescal(Vo)2, (G)2,10
Marcus Teixeira(G)1,3,6,7,8,9,12
Marcelo Mariano(El-B)1,3,6,7,9,12
Edu Ribeiro(Ds)1,3,6,7,8,9,12
Marc Johnson(Ac-B)2,4,5,8,10,11
Rafael Barata(Ds)2,4,5,10
Mauro Refosco(Per)1,3,5,7,9
Marivaldo dos Santos(Per)5,9
Orchestra(Arranged and Conducted by Rob Mathes)
Rec. 2014?, Sao Paulo, Brasil
(Concord Jazz 7236693)

イリアーヌ・イリアスの母国ブラジルのミュージシャンとの共演盤は、「Eliane Elias / Light My Fire(11年、別頁あり)」以来ということになるのかな。ワタシ的にはピアノを弾いているときのイリアーヌの方が好きなのだが(80年代にステップス・アヘッドに参加した時からの大ファン)、ヴォーカリストとしてのイリアーヌも決して嫌いなわけではないので、本作にもすぐに飛びついた。メンバーは旦那であるマーク・ジョンソン(イリアーヌ、スティーヴ・ロドビーと共にプロデュースも担当)とゲスト参加のTake 6以外はブラジルのミュージシャンなので誰一人として知らないのだが、最近はジャズミュージシャンが演奏するボサノバやサンバ以上に、本場もののリズムやグルーブに興味が湧いてきているので、こういうのはむしろ好都合。今回はベースもジョンソンの他に現地のエレベ奏者も加わっているので、ますます本格的な演奏が堪能できそうだ。

イリアーヌ曲が6曲(うち3曲はジョンソンが作詞に携わっている)と、Ary Barrosoの「Brasil(Aquarela do Brasil)」「No Tabuleiro da Baiana」、ゲスト参加のRoberto Menescalの「Voce」(Ray Gilbert/Ranaldo Boscoliとの共作)「Rio」、ジョビンの「Aguas de Marco(Waters of March)」「Este Seu Olhar / Promessas」で全12曲。
1曲目の「Brasil」から実にいい塩梅。いつものように優しく語り掛けてくれるイリアーヌはもちろんだけど、それに加えてリズム隊のボサノバとサンバを足して2で割ったような感じののリズムもさり気なくカッコよくて、早くもノリノリで楽しませてくれる。Edu Ribeiroのドラミングはピーター・アースキンによく似ているけれど、逆にアースキンが本場のリズムをよく研究しているということなのだろう。2曲目「Voce」はごく普通のボサノバだけど、イリアーヌに合いの手を入れているRoberto Menescal(男性ヴォーカル)の絡みがいい雰囲気だし、ピアノのアドリブも用意されているのもグッド。1曲目もそうだけど、王道的なアレンジによるストリングスも曲調にバッチリ嵌っているね。3曲目「Aguas de Marco(Waters of March)」は、イリアーヌが昔からやっているようなフュージョン的な16ビートがベースのボサノバ曲。ゲスト参加のTake 6(イリアーヌに合わせてポルトガル語で歌っているよう)のコーラスがバッチリ決まっているし、エレピのアドリブも目茶苦茶カッコよくて、この曲も大いに気に入った。続くどの曲もノリノリで楽しませてくれて、さすがにイリアーヌだけのことはあるのだが、それには本人がプロデュースしていることも大いに関係しているね。大好きな女性ヴォーカリストであるダイアナ・クラールとカサンドラ・ウィルソンの新作「Diana Krall / Wallflower(15年、別頁あり)」「Cassandra Wilson / Coming Forth by Day(15年、別頁あり)」にはがっかりだっただけに、本演奏は余計に良く感じる。
ということで演奏内容には満足するし、録音も声質、各楽器の音色共に申し分がないので5つ星といきたいところだが、イリアーヌの一番の魅力はヴォーカルではなくピアノにあると常々思っていて、特に「Steps Ahead/Holding Together(99年、別頁あり)」のようなハードなプレイが私は大好きなので、ここは4つ星に抑えておくとしよう。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Made in Brasil
Eliane Elias
Concord Records
2015-03-31