Billy Cobham Band / Live in Leverkusen (DVD)

Billy Cobham(Ds)
Camelia Ben Naceur(Key)
Christohe Cravero(Key, Vln)
Jean-Marie Ecay(G)
Fifi Chayeb(B)
Junior Gill(Steel Pans, Per)
Rec. November 11, 2010, Germany
(BHM DVD 10)

音源はすでにCD(「Billy Cobham Band / Live in Leverkusen(12年、別頁あり)」)で聴いているのだが、大好きなビリー・コブハムのことだし、その演奏もまた滅茶苦茶カッコよかったので、本DVDも迷わず購入した。でもリリース月をずらして、CDとDVDの両方を買わせようとするレコード会社の商法は嫌いだけどね。それとブルーレイが浸透していないためか、TV放送よりも画質の悪いDVDでのリリースというのも、本盤に限ったことではないけれど気に入らない。かといって映画のように、ブルーレイとDVDをセットにして値段を高くされても困ってしまう。

本作の音楽内容についてはCDのところで書いてあるので割愛するとして、いざ観ようとしたら、なんとAVアンプの電源(スイッチ)が入らず。コンセントを抜き差ししてもうんともすんともいわないので、きっと故障してしまったのだろう。こうなると音声はTVのスピーカーからしか聴けないので、映像ものの楽しみは激減してしまうのだが、とりあえずパッケージにはドルビー・デジタルとしか表示されていないので、サラウンドではなく単なるステレオ音声と思われる。映像は16:9のワイド。画質はDVDにしてはかなり綺麗だね。4~5台のカメラで撮影しているカメラワークも、カット割りは細かくて映像に落ち着きが感じられないものの、そんなに悪くはない。見どころはなんといってもコブハムなのだが、左利きの特性を活かしながらの右利き用セッティング(タムだけはスネア手前のやつ以外は逆に並んでいる)から繰り出させる、年齢を感じさせないパワフルかつテクニカルなドラミング(ドラムソロでは片手に2本ずつスティックを持って叩いてい場面もあり)には、CDを聴いているとき以上に圧倒される。使っているドラムはYAMAHAで、色は茶系統。ヘッドは打面・裏面共にEVANSのようだ。コブハムのトレードマークである2バスに、5タム、2フロアとドラムの点数が多いわりには、シンバル(SABIANを使用)はハイハットを含めて7枚だけと意外とスッキリしているのは、顔が見えなくなるのを嫌ってのことだろう。他のメンバーの楽器については、フィフィ・シャイーブ(?)が5弦ベースを使っていること以外、門外漢の私にはよく分からないけれど、その中でもパーカッションのJunior Gillが、本物のスティールパンの他に、それと同じような音階配列のエレクトリック・パッドも使用しているのがビジュアル的にも面白い。ステージ上の並びは、右からシンセ(Camelia Ben Naceur)、ギター、ベース、ドラムス、パーカション、シンセ&ヴァイオリン(Christohe Cravero)で、アドリブの終わりはコブハムのアイコンタクトや手ぶりが合図となっている。
数多いスポットライトが当たっているのも関係しているのかもしれないが、コブハムは着ているシャツが汗でびしょ濡れになるほどで、音源はすでにCDで聴いていたとはいえ、その熱演ぶりをトータル83分たっぷりと堪能できた。またDVDにはコブハムのインタビューも収録されている。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)