Mike DiRubbo(As)
Jim Rotondi(Tp,Flh)
David Hazeltine(P)
Peter Washington(B)
Joe Farnsworth(Ds)
Rec. May 30,2002,NY (Criss Cross 1231)

未開封盤聴き。
マイク・ディルッボのクリスクロスにおける2枚目のリーダー作(全作品では4枚中の3枚目)。サイド参加作品としてはそれ以外にもスティーブ・デイヴィスが4枚とジム・ロトンディが1枚ある。このレーベルにはピッタリのアルト奏者だと思うのだが、本作を最後にクリスクロスから離れてしまったのは、もしかするとなんらかの大人の事情があったのかもしれない。
ワン・フォー・オールからエリック・アレキサンダーとスティーブ・ディヴィスが抜けて、代わりにディルッボが加わっただけという音楽的にミエミエのメンバーなので聴くのを後回しにしてきたのだが、2か月程前に聴いた前作「Mike DiRubbo Quintet/Keep Steppin'(別頁あり)」が意外と良かっただけに、本作を聴くのも楽しみだ。それにしても昔風なジャケット・デザインは、クリスクロスにしてはなんか珍しいような気がするなぁ。

ディルッボの4曲のオリジナルとジム・ロトンディ曲が1曲、他にはジャキー・マクリーンとハンク・モブレーの曲が各1曲と「Moon River」で全8曲。
正統的なハードバップ・サウンドはジャケットのイメージともピッタリ。メンバーはワン・フォー・オールとほとんど変わらないにしても、音楽的にはやはり微妙に違うかなって感じ。3管ではなく2管なので、当然のことながらサウンドがスッキリしている。またフロントが一人少ない分、デヴィッド・ヘイゼルタインの出番が多くなっているので、彼のファンにしてみればむしろこちらの方がいいかもしれないな。アドリブにもかなり気合が入っていて、ヘイゼルタインを聴いているだけでも十分に楽しめる。
主役のディルッボは相変わらず線の太い音で吹いていて非常に好感を持てる。フレーズ的にもマクリーン的なものを主体にコルトレーンまでをもカバーしていて、実にいいですなぁ。急速調の4曲目では速いパッセージでガンガン吹きまくっているし、続く5曲目のバラード曲ではそれとは対照的に朗々たる歌いっぷりで、もうどれをとってもなにも欠点が見当たらない。こんなに素晴らしいアルト奏者だというのに知名度がイマイチなのは、彼の性格的なものも関係しているのだろう。有名な人たちと肩を並べるぐらいの実力は持っていると思うけどね。
そんなディルッボと同様にロトンディも素晴らしいアドリブを披露しているのだが、彼もまた実力ほどは名前が知られていないのが残念。私なんかは同じ白人トランペッターのライアン・カイザーよりもずっと好きなんだけどね。
とにかく2人のフロントが最良のプレイをしているし、それに輪をかけてヘイゼルタインも実にいい仕事をしているので、これで悪いわけがない。アルバムとしての曲の配列も申し分がないしね。しいていえばファンズワースのドラミングがいくぶん軽いのが難点だけど、それはなにも今に始まったことではないので仕方がないっす。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)