Jimmy Cobb(Ds)
Roy Hargrove(Tp,Flh)
Ronnie Mathews(P)
Peter Washington(B)
Rec. November 14,2006,NYC (Chesky SACD327)

チェスキーのセント・ピーターズ教会録音の「The New York Sessions」シリーズは、今まで全部買いしようと思って実行してきたのだが、本作と未入荷の「David Hazeltine/Jobim Songbook In Ny」を最後に、これからは本当に聴きたい作品だけに絞ろうと思っている。音的にちょっと飽きてしまったからね。やはり全部買いするのに値するレーベルは、わたし的にはクリスクロス以外にはないなって感じ。まあ諸般の事情で1130番からしか集めてないけどね(苦笑)。ああそれと、ブルーノートの1500番台もまだ20枚ぐらいは未開封ではあるも、一応全部持っている。まあこれに関しては昔からのジャズファンだったら持ってて当たり前だと思うけどね。
ジミー・コブ(1929年生まれ)の「The New York Sessions」での吹き込みは、「H.Jones,C.McBride,J.Cobb/West of 5th(別頁あり)」や「McBride,Jackson,Cobb,Walton/New York Time(別頁あり)」に続いて、これが3枚目になるのかな。もうすっかりとレーベルの顔として定着した感がある。マックス・ローチが亡くなった今、ジャズの生き字引的なドラマーは、コブの他にはロイ・ヘインズ、ルイ・ヘイズ、エド・シグペンぐらいしかいなくなってしまった。体力を消耗する楽器ではあるけれど、みんないつまでも元気で叩き続けてもらいたいものだね。
最近めっきりと出会うことが少なくなったロニー・マシューズ(1935年生まれ)の参加は、もしかするとロイ・ハーグローブ絡みなのかな?「Roy Hargrove/Nothing Serious(別頁あり)」で弾いていたからね。今回のレコーディングでも、ハーグローブがマシューズを推挙したのではないかなって気がするけど、この辺の大先輩を敬うという姿勢は、アメリカのジャズメンは特に素晴らしいものがありますな。

スタンダード系が9曲とロニー・マシューズのオリジナルが1曲で、全10曲。
「あなたと夜と音楽と」と「マイ・ロマンス」が続けて演奏されているので、序盤はまるでエバンス集のような印象を受けるけど、3曲目の「ネバー・レッド・ミー・ゴー」はジョン・ヒックスに捧げられているし、4曲目はマシューズのオリジナルなので、そんな印象はすぐに薄れていく。でも5曲目で今度は「マイ・フーリッシュ・ハート」をやっているけどね(笑)。
ごく当たり前な演奏が続くので、とりたててどうこう書くこともないかなって感じ。こんな時ってブログをやってて一番困るんだよねぇ(苦笑)。まあしいて言えば、ハーグローブがそれほどテクニックをひけらかすこともなく、どの曲も実に味わい深いプレイをしている。それと個人的にはピーター・ワシントンのベースラインが、聴いているだけでも超気持ちいいっす。やっぱり彼のベースは最高だね!マシューズはなかなか健闘しているけど、肝心のコブのドラミングはサイド参加の作品よりもおとなしめ。バッキングに徹していて今回はドラムソロもいっさいなし。どうせだったらもっと元気のいいコブを聴いてみたかったですな。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)