06

Ron Carter(B)
Mulgrew Miller(P)
Russell Malone(G)

未開封盤聴なので新譜じゃないです。
本作は2003年リリース作品。ちなみにSJ誌のゴールドディスクに選定されている。

さてロン・カーターである。
ちゃんと数えてみたことはないが、ベーシストとしてはおそらく私が持っているLP,CDで一番多く入っているのが彼なのは間違いないだろう。60年代のマイルス時代から何かと聴いてきたしリーダー作もほとんど持っている。
いつの時代も精力的に第一線で活躍しているのと数多くの功績は賞賛に値するよね。まさにジャズジャイアンツって感じで私ももちろん尊敬しております。
ただなぁ~、ベースの音がなぁ~。どうも好きになれんのですよ。マイルス時代はトニーのパワフルなドラミングの影に隠れてあまり目立たなかったからよかったようなものの、70年代のCTIやマイルストーン時代、更にはVSOPの頃を代表するような、電気で増幅したいかにもアンプ臭い音が鼻持ちならないんだな。まあこれは我慢すれば聴けないことはないし、最近ではさすがに当たり前の音を出す(録る?)ようになったけれど、それよりも致命的なのが音程の悪さで、こればっかりはもうどうしようもない。更にランニングでのリズムの甘さや音使いの問題もあるし。聴いていていつも頭の中がモヤモヤするんですな。せめてもの救いはくだらないピッコロベースを弾かなくなったことぐらいかな。
と、ちょっと前置きが長くなってしまったけど、大体そんな時は作品についてはあまり書くことが見当たらない場合が多いんだね(苦笑)
ドラムレスでこじんまりとやってみたかったっていう気持ちはよく分かるし、確かにそれなりにリラックスして聴くことも出来るのだけど、わたし的にはただそれだけかなぁ。
ミラーもマローンも私の大好きなミュージシャンなんだけど、ここでの演奏は可もなく不可もなくでなんも言うことが見当たらないし。ただ当人たちにしてみれば、偉大なベーシストのカーターが本作を吹き込むに当って白羽の矢を立てたのは、きっと嬉しかったことこの上なかったろう。
あ~あ、これでベースがマクブライドだったらもっと演奏が引き締まりながらもさぞかし熱く燃えたことだろうにね(爆)