第1期パット・メセニー・グループのドラマーだったダニー・ゴットリーブ。その後はギル・エバンス・オーケストラ、アル・ディメオラ、新生マハビシュヌ、マンハッタン・ジャズ・オーケストラ(89~93年)等いろいろやっているが、何と言ってもメセニー時代の盟友マーク・イーガンと89年に結成したエレメンツが一番印象に残っているかな。サックスのビル・エバンスも参加したりして、爽やかながらもアグレッシブなところがありとてもカッコいいバンドだったね。ちょうどエレドラ(シモンズとか)が全盛の頃だったが、ゴットリーブももちろん使ったりしていた。アルバムは5~6枚出しているが、エレメンツは現在も続いているのかは不明。その他高内春彦や小野リサともやっていたっけ。リーダー作もWhirlwind(89年)、Freedom(91年)と出している。

で「最近はどうよ」と言われれば、これはもう完全にジャズの人である。
Jazz Beautiful Ballads(04年)、Jazz Classics(05年)と2年連続で4ビートジャズのリーダー作を出しているね。
あと04年にBack To The Pastという2枚組みも出しているようだが、これは価格が高すぎて(6,000円ぐらいする)買っていないので内容は分からない。

ゴットリーブは基本的にはフュージョンから4ビートまで何でも出来るオールラウンドプレーヤーってところかな。(今の世の中ではあたりまえのことだが)
ドラムの音の特長としては軽めで明るいっていう印象が強いな。これはメセニー時代から変わっていないような気がするので、もしかすれば彼のチューニングの仕方によるのかも知れない。
ドラミングは手数がそこそこ多いながらも気持がちいい程シャープだね。とても手に負えないような恐ろしいフレーズを出してくる人ではないので、ドラム初心者でも比較的コピーはしやすいのではないかと思う。

最近のもののおススメは上記Jazz Classics(05年、輸入盤)。アンディ・ラバーン、チップ・ジャクソンによるピアノトリオだが、エバンスライクなアンディのバックで結構遊んでいますな。
メセニー時代以降のゴットリーブが気になる方は是非とも聴いてみてください。