ビル・エバンスの後期の約2年間ベースのマーク・ジョンソンと共にレギュラー・メンバーだったジョー・ラバーバラ。後期はなぜかアップテンポのものが多く、当然出てくる8バースや4バースが結構長めだったにもかかわらずよく耐えたよね。長いバースのあとにドラムソロまでやらされたりして大変だったろうなぁ。もしかすればその間にエバンスは体調を整えていたのだろうか。
エバンス亡き後はトニー・ベネットのバンドに参加したようだ。その後はあちこち動き回っているが、兄のパット・ラバーバラともやっていた時もあったな。最近は自己のバンドでの活動がメインになっている。

エバンス時代は多少走り気味なのがタマにキズだったが最近はそんなこともなくなったし、ベテランになっても手数が少なくなることもなく、その柔軟性のあるドラミングはますます冴え渡ってきている。軽からず重からずでちょうどいい塩梅。
さすがなのはドラムソロをとるとエバンス時代に鍛えられたせいか、フレーズが澱むことなく次々と生まれてくること。いくら長くてもOKって感じだよね。

最近のもののおススメはThe Joe La Barbera Quintet/Mark Time(03年 輸入盤)。2管編成でバリバリな演奏をしている。
もっと新しいのを聴きたいのであればAlan Broadbent/Round Midnight(05年)。こちらは同じロスに住む盟友ブロードベントのエバンスライクなピアノに合わせてとても落ち着いたドラミングだね。