金子健(B)
田村和大(P)
井川晃(Ds)

「ライブ関係」というカテゴリーを設けました。

田舎に住んでいるとなかなかプロのライブに接する機会がないのだが、それでも年に4~5回は何らかのものを観ることができる。これはひとえに主催してくださる方々の努力の賜物なので、来てくれるミュージシャンの好き嫌いを問わず出来るだけ観に行くように心がけている次第。(赤字になれば可哀相だからね)

ブログを始めてから観るライブとしてはこれが第一弾。さっそくレポートしてみよう。

今回のKen's Trioは私の住んでいる秋田県大館市(とうとう住んでいる所を公表しちゃった)から車で40分ぐらいのところにある二ツ井町の「きみまち坂」という観光の名所で行なわれた野外ライブ。ちなみにここは「恋文コンテスト」というイベントで最近にわかに全国的なブームになっている(かな?)

リーダーの金子健さんは何を隠そうある意味私の師匠である。
数年前にギターの岡安芳明さんとデュオで我が町に来た時に、ゲストとして私(他一名)は数曲ドラムを叩かせてもらったことがある。私としては、これがプロの方にお手合わせして頂いた2回目の経験。ということで競演暦のある人は一応「師匠」と呼ばせてもらいます。
金子師匠は岡安師匠と来た時よりもかなり上達しておりますな。まるでレイ・ブラウンのような図太い音で(フレーズも似てきたかな)思いっきりスウィングしてるじゃないですか。まだまだ名前は売れていないかもしれないし、顔がちょっと「勝しん」に似ていていて強面だが、これ程ファンキーで人間味のあるベースを弾く人ってそんなにいないんじゃないかなぁ。日本人ベーシストとしては将来の有望株ですな。
井川君は前に観た五十嵐一生の時からみればはるかに進化していた。まるでビル・スチュワートじゃないですか。単なる古臭いバップ・ドラミングではなく、同じ4ビートでも現代のもっと進化しているドラミングなんだね。アタックのカッコよさやドラムソロの引き出しの多さやセンスの良さは、金子師匠と同様もっともっと日本で認められるべき。ライブが終わってから「ずいぶんビルスチュに似てきたネ」と言ったら、只今研究中と素直に白状しとりました。そんな素直さが大好きです。
田村君は26歳、まだ新人だろう。若干のミストーンはあるにしてもかなりいいね。タイプ的にはオスカー・ピーターソン~ベニー・グリーン風かな。だまって弾かせていれば1時間でもソロをとるんじゃないかなと思わせるほどにノリノリじゃないですか。とても楽しんでピアノを弾いている。やっぱり、演奏者が楽しんで演奏しなければ聴いている方には伝わらないからね。
今回のトリオは音楽的にいえば50~60年代のちょっと懐かしめのもの。まさにピーターソンの世界だったね。
スタンダード(アレンジがなかなかカッコよかった)を中心にオリジナルも何曲か披露していたが、そんなに難しいサウンドではなかったので観に来ていた近所のジーサンバーサンたちもかなり乗っていた。(手拍子が頭打ちなのにはさすがにちょっとムッときたが)

このライブ、たった1,000円(当日1,500円)ですよ。二ツ井町観光協会の主催なのでこんな安い値段で観れるんですな。会場には地元の商店の人たちが露店を出していて飲み食い自由だしネ。やっぱり田舎ではこういうスタイルのライブが一番だなぁ。
アンコールの時のMCで金子師匠が言った「俺も早く飲みて~!」にはみんな大笑い。でも終わってからのCD「Ken's Trio+1/I Like It 05年2月発売 他」お買い上げの人たちへのサイン会やなんだかんだで、なかなか会場から引き揚げることが出来ないんだよね。まあ、終わってから10分以上も彼らと話しこんでしまった私にも責任があるのだが・・・

今回は写真もOKだった(と思う)ので何枚か撮りました。一応ブログに載せる旨も承諾済みなのでどうどうとUP出来ます。

次回のライブ・レポートは隣の青森県の南郷ジャズフェス(7/23)。その後はケイ赤城トリオ+1、TKYと続きます。