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ビリー・キルソンもまた「アラン・ドーソンから習った組み」のようで、ジェフ・ワッツやマービン・スミッティ・スミスが一緒だったそうだ。その後はウォルター・ディビスのトリオでデビューしたよう。
私が初めて彼の名前を目にしたのは、89年発売のレーザーディスク「New Stars On Blue Note」でのダイアン・リーブスのバンドのドラマーとして。この頃のダイアンはアフロ系にとても凝っていた時期で、何と言ってもその要はリズム隊にあるのだが、ビリー・キルソンはパーカッショニスト(名前ど忘れ)と一緒にとても生きのいいリズムでダイアンを乗せまくっていた。彼女のバンドには7年間在籍する。
96年にはヒノテル・菊地雅章クィンテットでレコーディング、90年代後半からラリー・カールトンで2枚のレコーディングと2回(99年、02年)の来日、ボブ・ジェームス・トリオで来日(00年?)と1枚のレコーディング(03年)などさまざまなところで活動しているが、一番メインにしているのがディブ・ホランドとその一派(M-BASEの残党)での活動ではないかな。
基本的には「4ビートジャズもフュージョンもなんでもあり」の人なのだが、やっぱり彼のドラミングが一番生きてくるのはディブ・ホランド系のちょっと変(いい意味で)な音楽ではないかと思う。
ドラマーとしてはウェリポ時代のオマー・ハキムのようなとてもエネルギッシュなタイプといえば分かりやすいだろうか。奏法的にはダブルよりもシングルストロークを多用している。リズム的には多少硬めかな?

生のキルソンを見たのは96年ぐらいの伊東たけしバンドと01年のケニー・ギャレット&チャーネット・モフェット・カルテット。どちらもジャズフェスだったが、夏の暑さよりも熱いドラミングはまるで「北斗の拳」のようにとてもスポーティだったね。彼ってフロント奏者のことをまるで考えないで暴走する時があるんだが、そこが大きな魅力かもしれない。

おススメ盤はDave Holland Quintet/Extended Play Live At Birdland(03年)、この2枚組みライブでビリー・キルソンの全てが分かります。