3230e749.jpg


80年代半ば、当時のGRP(デイヴ・グルーシンとラリー・ローゼンが立ち上げたレーベル)にはとにかく豪華なミュージシャンたちが契約していて、まるで70年代のCTIレーベルの如き勢いがあったんだよね。グルーシンの人柄の良さと、ローゼンの録音の上手さで多くのミュージシャンを引き付けたんだろうな。
チック・コリアもその一人で、あの衝撃的なエレクトリックバンドはGRPレーベルからのデビューである。(以降、自己レーベルのストレッチを立ち上げるまでお世話になっている)
ゲイリー・ノヴァックは90年頃にGRPレーベルの看板スターであるリー・リトナーのバンドに加入。ウェックルやカリウタの影に隠れながらもがんばっていたのだが、その後チックのエレクトリックバンド2にウェックルの後釜として大抜擢され、ようやく日の目を見るようになった。もしかすれば、これは同じレーベル絡みからではないだろうか。
このバンドはチックの飽きっぽい性格のため長くは続かなかったのだが、ここで名前を売ったノヴァックはその後ボブ・バーグ(故人)のバンドに加入したり、あのギター超人アラン・ホールスワーズと一緒にやれるまでに成長したりと上り調子が続いていた。

90年の後半ごろかな?どこかに行ってしまって(ポップス系のほうだろうか?)私の前に姿を見せなかったのは。

久々に現れたのはバイブ奏者ジョー・ロックが作った4 Walls of Freedomというかなりハードなジャズバンド(初期のステップスにちょっと似ています)にボブ・バーグと共に参加したファースト・レコーディング(03年)だった。(これはバーグが亡くなる3ヶ月前の録音なので彼の遺作かも?)
バックで猛然とプッシュしまくるノヴァックはチックのエレバンの頃よりはるかに上達しているし、何よりも4ビート系をこれほど叩ける(音符が細かい!)とは思っていなかったのでとてもビックリした。
04年発売のこのバンドでの第2作目のDear Life(TsはTommy Smithに替わる<別項に関連記事があります>)でももちろん素晴らしいドラミングをしている。

順当にいけば今年第3作目が出るのかな?待ち遠しいったらありません。