TOKU(Flh,Tp,Vo)
日野賢二(B)
小沼ようすけ(G)
秋田慎治(Key)
大槻“KARUTA”英宣(Ds)

ソニーレーベルの3人(TOKU、日野、小沼)にTOKU側から秋田、小沼側から大槻が参加したグループTKY。
TOKUも小沼も今までの自己のアルバムでは見せた事のないようなアグレッシブな演奏でやりたい放題やっている(日野はヒノテルの息子と言うぐらいしか知りませんでした)。やはり若者はこうでないとダメですな。これを聴くと今までのアルバムは単なるつくり物に過ぎなかったように思えてしまう。とくにTOKUは(あっ、洒落風になっちゃいました)甘いマスクに耳当たりのいいフリューゲルホーン、そしてこれまた甘いボーカルと女性にもてもてのサウンドばかりやって来たが、ここではまるで今までのうっぷんを晴らさんばかりにバリバリに吹いている。

聞くところによるとこのアルバムはリハを含めわずか数日で録りおえたそうで、その後の編集作業でもほとんど手を加えていないようだ。なので少々のミストーンがあったりもするが、そんなことには全くお構いましって感じに仕上がっている。
これでいいんですよジャズは。といってもこれはフュージョンなのだが・・・音楽の勢いが大事なんだよね。

去年のフジ・ロック・フェスのTVオンエアを見た時はまだソフト系のサウンドだったが(そんなのばかり放映されたのかも?)、その後に録音された本作品では曲はほとんどハード系。まさに4人のパワーのぶつけ合いである。そんじょそこらの軟弱フュージョンバンドとは格がちがうね。
TOKU、日野、小沼の素晴らしさはもちろん、秋田のハンコック調のKeyもいいし、なによりもKALTAがとても頑張っている。彼は小沼バンドで2回見ているがこんなドラミングはしていなかったな。いよいよ本領発揮っていうところでしょうな。

今年の秋に我が地方にも来てくれることになっているTKYだが、私は今からワクワクしています。