変態(いい意味で?)ドラマーの草分け的存在であるビル・ブラフォード。
ブラフォードの変則拍子(小節)はコブハムの変拍子と並んで、以降のその手のタイプのドラマーたちには多大な影響を与えているのではないだろうか?

70年代、キング・クリムゾンからイエス、UKと数々のプログレバンドを渡り歩いたイギリス野郎は、ほどなくして自己のバンド「ブラフォード」を結成(ベースはジェフ・バーリン)し3枚のアルバムを作る。
解散後はピアノのパトリック・モラーツとデュオをやったり再結成されたクリムゾンへ参加(80年代)したり。
(彼が当時使っていた黄色いシモンズにはあこがれたな~。今になって思えば、エレドラでメロディを叩きながらドラムを叩くって奏法は、神保彰のワンマンオーケストラの原点なんだよね)
その後、「ブラフォード」時代のバーリンと渡辺香津美のプロジェクトにも参加。
86年に自己のバンドEarthworksを結成し現在に至るわけだが、クリムゾンから現在までの彼の全てを追いかけてきた私をよくもまあこれだけ振り回してくれたものです。そのおかげで、いろんな音楽にめぐり合えたので一応は感謝しておきましょう。

最近のもののおススメ盤はEarthworks/Random Acts of HappinessとMichiel Borstlap(P)とのデュオ/Every Step a Dance Every Word a Song。どちらも彼の魅力十分でリズム好きにとってはたまらないアルバムです。
彼はもう58歳なんだね。それにしてはいつまでも新しいサウンドを追求しているブラフォードを、私はこれからも追いかけて行くであろう。