よくオーディオ雑誌に出てくる言葉「クリアー」「ワイドレンジ」は私が最も嫌っているもの。「クリアー」にすればするほど空気感がなくなりジャズのもつ熱い雰囲気が失われていくし、「ワイドレンジ」にするほど音が薄っぺらなものになっていく。これでは血の通った温かいサウンドになるはずがないんだなぁ。
ジャズにとっては逆に「濁った」とか「ナローレンジ」の方が重要であり、それに「パワー感」や「スピーカーの前に出てくるような立体的な音象感」をプラス。結果として各楽器が「らしく鳴っている」のが私の理想とする音である。一言でいえば「生々しいサウンド」ですな。また「音の色気や艶」といった要素も忘れてはならない。「オーディオ的」にではなく「音楽的」に良い音で鳴ってほしいものだ。
これらを追求するために30年以上オーディオにハマっているのである。