たまにメセニーを食っちゃうドラマー、アントニオ・サンチェス。私の周囲ではその辺が賛否両論だが、私としてはもちろん賛成派である。だってメセニーはサンチェスのそんなところが好きだからこそ彼とやっているんだものね。ストーリー性のある曲の進行にちょっとしたアバレの欲しい時はサンチェスの出番ってわけで、GとDsの壮絶なバトルなどは非常に聞き応えがありますね。

さてそのサンチェスであるが、やっているフレーズの全てが難解なので、私にとって見れば絶対コピーできない不気味ドラマーの一人。
例えば左足。HHの横に置いてあるカウベルでの2~3クラーベ(ウンタンタンウン、タンウタウンタン)。いくらラテン系(メキシコ人です)の人とは言え、なにもこのフレーズをやりながらドラムを叩かなくともいいのではないかと思うほど見せつけてくれますね。フリーなドラムソロになってもまだやっていたりして・・・
(この左足クラーベ、エルネグロや神保彰等もやってます)
この人たちの頭の構造は一体どうなっているんだろう?

パットの他にはMブレッカーと来日したり、ダニーロ・ペレス、デビッド・サンチェス、アビシャイ・コーエン等のアルバムに参加したりと結構幅広く活躍しているサンチェスであるが、その複雑怪奇なドラミングでますます私の頭をウニ状態にさせてくれるであろう。