Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

Bob Reynolds / Hindsight

Bob Reynolds (Ts)
Aaron Goldberg (P)
Reuben Rogers (B)
Obed Calvaire (Ds)
Rec. January 2008, NY
(Bob Reynolds Music 807676148421)

先月の発売なので、てっきり新譜だと思って購入したけれど、クレジットを見たら録音が2008年1月と10年近くも前なのにまずはガッカリ。おそらく自主制作盤として流通経路に乗せるまでいろんな障害があったのだと思うけど、新譜聴きとしては常にミュージシャンの最新の演奏を聴いていたいので、出来ればもっと早くリリースしてほしかった。とはいえボブ・レイノルズのリーダー作を聴くのは「Bob Reynolds/Can't Wait For Perfect(06年、別頁あり)」以来だし、バックのメンバーもアーロン・ゴールドバーグ、ルーベン・ロジャース、オベド・カルヴェールと強力なので、それなりにはワクワクしている。

全7曲がカルヴェールのオリジナル。
「Bob Reynolds/Can't Wait For Perfect」と同様16ビート系の曲が続いている。メンバーもドラムスがエリック・ハーランドからカルヴェールに代わり、曲により参加していたマイク・モレノが抜けただけなので、演奏自体も大きな変化は見受けられないのだが、アルバムを通して何らかのストーリー性が感じられる曲構成となっている中でのレイノルズの大らかなテナーがいい雰囲気を醸し出している。ゆったり目の曲が多いので、普通であれば途中で退屈してくるけれど、本演奏に限ってそのように感じないのは、トータル約41分というLP並みの短さに加えて、大きくスポットが当たっているレイノルズだけではなく、他のメンバーも魅力的なプレイをしているから。数曲でアドリブを取っているゴールドバーグは当然として、ロジャースとカルヴェールのバッキングもセンスがよくてカッコいい。特にカルヴェールは楽曲とも相性がよかったのか、曲調にバッチリ嵌ったドラミングで聴かせてくれる。どちらかというとトータルサウンド重視なので、レイノルズ以外の3人が持ち味を存分に発揮しているというわけではないけれど、各人とも同じベクトルを向いた、バンドとしても調和のとれた演奏を楽しむことができた。これで威勢のいい曲がもう1曲ぐらいあれば更によかったと思う。
レイノルズのプレイは、リーダー作以外ではその他大勢的に参加している「Tony Grey/Chasing Shadows(08年、別頁あり)」「Bona/The Ten Shades of Blues(09年、別頁あり)」ぐらいでしか聴いたことがないのだが、他人のバンドに積極的には参加していないところをみると、それだけ自分がやりたい音楽に強い信念を持っているということなのだろう。それはそれで素晴らしいことではあるけれど、多くのミュージシャンと共演することによって見えてくる部分もあると思うので、奏法的な面はさておき、これ以上の音楽性のレベルアップを望んでいるのであれば、そうするのも一つの手段かもしれない。もちろんここでの演奏が悪いというわけでは決してないし、録音(エンジニアはMichael Brorby)も各楽器の音質、バランス共に上々で、本作はどうして今までお蔵入りしていたのか不思議に思うほどの良盤だ。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Bob Reynolds
Bob Reynolds Music
2017-09-19


--EDIT--

Christian McBride Big Band / Bringin' It

Christian McBride (B)
Frank Greene, Freddie Hendrix, Brandon Lee, Nabate Isles (Tp)
Michael Dease, Joe McDonough, James Burton (Tb), Steve Davis (Tb on M11), Douglas Purviance (Bass-Tb)
Steve Wilson (As, Ss, Fl), Todd Bashore (As, Fl, Piccolo), Ron Blake (Ts, Fl), Dan Pratt (Ts, Cl), Carl Maraghi (Bs, B-Cl)
Xavier Davis (P)
Rodney Jones (G)1, 7
Quincy Phillips (Ds)
Melissa Walker (Vo)6, 8
Brandee Younger (Harp)10 
Rec. 2017?, NY
(Mack Avenue)

クリスチャン・マクブライドのビッグバンド作品は「Christian McBride Big Band / The Good Feeling(11年、別頁あり)」以来。リーダー作はその間にも「Christian McBride / Conversations with Christian(11年)」「Christian McBride & Inside Straight / People Music(13年)」「Christian McBride Trio / Out Here(13年)」「Christian McBride Trio / Live at the Village Vanguard(15年)」(各別頁あり)がリリースされているのだが、デュオ作品の「Conversations with Christian」以降はクリスチャン・サンズ、ユリシーズ・オーウェンスJrとやる機会が多かっただけに、本作のザヴィア・デイヴィスは「The Good Feeling」にも参加しているのでさておき、新たにクインシー・フィリップスという、これが初聴きのドラマーを起用しているのが興味深い。フィリップスはロイ・ハーグローブのクインテットでも活動しているようで、YouTubeには異様に手が速いドラムソロが上がっている。

マクブライド曲が2曲、フレディ・ハバードの「Thermo」、ジミー・ヴァン・ヒューゼンの「I Thought About You」、マッコイ・タイナーの「Sahara」、Regina Werneck/ジャヴァンの「Upside Down」、ウェス・モンゴメリーの「Full House」、ジェリー・ジェフ・ウォーカーの「Mr. Bojangles」で全8曲。
ほとんどの曲のアレンジはマクブライドが担当。その演奏は「The Good Feeling」と同様、アメリカのビッグバンドの伝統的なスタイルに則ったものなので、すんなり頭に入ってくるし、選曲にも好感が持てる。3曲目では「Christian Mcbride / Number Two Express(96年)」に収録されていたオリジナル曲の「Youthful Bliss」をやっているけれど、こういう曲も元のイメージを壊すことなく、それでいながら最初からビッグバンド用に作られたかのようにごく自然なアレンジが施されているのだから、手法自体は地味ではあるけれど、流石だなあと思ってしまう。それと若い頃によく聴いていたマッコイの「Sahara」(5曲目)や、ウェスの有名曲「Full House」(7曲目)を取り上げているのも嬉しい限り。「Sahara」に関しては原曲のように、もっとガツンとくる演奏をしていればなおよかったと思うけど、それだと他の曲から浮いてしまう危険性があるので、これぐらいで限界なのかもしれない。マクブライドはアレンジだけではなく、演奏面においても魅力的なプレイで聴かせてくれるし、曲により入れ代わり立ち代わりのソロイストのプレイも良好。またビッグバンドとしてのアンサンブルも申し分がないのだが、「The Good Feeling」と同じようなアルバムを作る必要があったかどうかは疑問に感じなくもない。マクブライドにしてみると久しぶりにビッグバンドをやりたくなったからやったのだと思うけど、どうせやるのなら何らかのプラスアルファが欲しかった。それとメリッサ・ウォーカーのヴォーカルも、入れるとしても1曲だけで十分。オーウェンスJrの後釜(代役?)として抜擢されたフィリップスは、ビッグバンドでの譜面を見ながらのドラミングもバッチリで(「Sahara」や11曲目「Optimism」でのソロも素晴らしい)、わたし的に一番の収穫は彼だった。
ビッグバンドとしては比較的オーソドックスな演奏ではあるけれど、ヴォーカル入りの曲を除いてはそれなりにいい感じで楽しむことができた。また録音(エンジニアはTodd Whitelock)も、ドラムスがフュージョン的なタイトな音で録れているし、ホーンセクションも楽器の分離がよすぎるような気がするものの、ボリュームを上げてもうるさく感じることはないし、やっている音楽にもよくマッチしていると思う。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Bringin' It
Christian -Big B Mcbride
Mack Avenue
2017-09-22


--EDIT--

HH1

ハイハットシンバルは10年以上Kジルを使っているのだが、重量が重くて足で踏んだときに音が出るタイミングが遅れてしまうので、トップだけでも軽いものに交換したいと考えていたところ、Keropeの中古品が見つかり、重さも858グラムとKジルよりは軽そうだったので、これなら大丈夫だろうと思って買ってみた。本当はより軽いK Constantinopleが欲しかったけど、新品は高くて買えないし、中古品もなかなか出てこないので諦めた次第。もしかするとこれよりもAジル等の方が軽いのかもしれないし、他のメーカーにもいいのがいっぱいありそうだけど、田舎に住んでいると試奏できなくて、何にするにも冒険買いになってしまうので、あまり考えないようにしていた。
まだ家でちょこっと叩いただけの段階なので、ジャストなタイミングで音を出せるどうかは実際にバンドで叩いて(踏んで)みないと分からないけど、とりあえず音色に関しては、Kジルのトップをボトムに持って行ったらブライアン・ブレイドに近い感じなので、それだけでも買ってよかったと思っている。

HH2

--EDIT--

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