Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

Danny Grissett / Remembrance

Danny Grissett (P, Rhodes)
Dayna Stephens (Ss, Ts) except Track 9
Vicente Archer (B)
Bill Stewart (Ds)
Rec. April 19, 2017, NY
(Savant Records SCD2165)

ダニー・グリセットのヴィセンテ・アーチャー、ビル・スチュワートのリズム隊による第二弾。前作「Danny Grissett / The In-Between(15年、別頁あり)」に参加していたウォルター・スミスIIIが抜けて、新たにデイナ・スティーヴンスが加わったカルテット編成となっているけれど、「The In-Between」でのスミスIIIと同様に、スティーヴンスがグリセットと共演しているのもこれまで聴いたことがなかったので、はたしてどういうことになっているのか楽しみだ。

グリセット曲が4曲、ガレスピーの「Woody'n You」、エリントンの「Prielude to a Kiss」、モンクの「Renatus」、ハンコックの「Just Enough」、H. Ellis/L. Carter/J. Frigoの「Detour Ahead」で全9曲。
アップテンポの4ビートでマイルスの「Joshua」的なアレンジが施されている1曲目「Woody'n You」からして目茶苦茶カッコいい。スティーヴンスとグリセットのアドリブは絶好調だし、最後の方にはビルスチュとの8バースまで用意されていて、早くも買ってよかったという気にさせてくれる。続くオリジナルの2曲目「Lament for Bobby」は出だし部分の赤ちゃんの声がイマイチ気に入らないけれど、演奏自体はいかにもグリセットらしい、非4ビートで幾分ダークな曲調の中、ソプラノに持ち替えているスティーヴンスといいグリセットといい、程よい感じのモーダルなプレイで聴かせてくれる。3曲目は「Prielude to a Kiss」だけど、原曲のイメージを崩さないバラード演奏ながらも、3拍子でやっているのが小洒落ているし、4曲目の「Renatus」はテーマの後にいきなりドラムソロになっているのが意表を突くし、6曲目の「Just Enough」やエヴァンス・トリオでお馴染みの9曲目「Detour Ahead」も実にいい雰囲気で、大好きな曲をますますいい感じで演奏しているのだから何ともたまらない。オリジナルの楽曲も既成曲に劣らず優秀だし、5曲目「Renatus」で弾いているエレピもサウンド上のいいアクセントとなっていて、最後までノリノリで楽しませてくれる。
グリセットは久しぶりにハレルと共演している近作「Tom Harrell / Moving Picture(17年、別頁あり)」でのプレイも相当良かったけれど、彼の音楽性までも堪能できるのは、やはりこちらの方。演奏的にも各人が曲調の範囲内で最良のプレイをしているし、アルバムとしての動と静のバランスも完璧。録音(エンジニアはマイケル・マルシアーノ)も各楽器の温かさを伴いながらの大きめの音像がスピーカーの前面に浮かび上がって、オーディオ的にも満足するので、これは5つ星にするしかないだろう。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)

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レココン(2017.10.21)

大館ジャズクラブ主催によるオータム・レコードコンサートが昨日大館市中央公民館にて開催された。今回はトランペット&トロンボーン特集。当方が持参したCDと掛けた曲は下記のとおりだが、真空管アンプの自作マニアである会員A氏が最近嵌っているトランジスタアンプと新譜との相性も音質的に硬めであるも悪くはなく、スピーカーがJBLパラゴンなのも相まって、自宅で聴くのとはまた一味違った雰囲気で楽しむことができた。

            記
    6曲目「L's Bop」
    7曲目「Evolution」
    4曲目「Blues for Mike」
    CD1、6曲目「Lone Wolf」
    1曲目「Moving Picture」
6.Miles Davis Quintet / Relaxin' (XRCD)
    1曲目「If Were a Bell」
7.Miles Davis In Concert / My Funny Valentine
    1曲目「My Funny Valentine」 

--EDIT--

Mark Guiliana Jazz Quartet / Jersey

Jason Rigby (Ts)
Fabian Almazan (P)
Chris Morrissey (B)
Mark Guiliana (Ds)
Gretchen Parlato, Jeff Taylor, Jason Rigby, Fabian Almazan, Chris Morrissey, Mark Guiliana, Marley Guiliana (vo)9
Rec. October 27-28, 2016, NY
(Motema Music MTM0233)

Mark Guiliana Jazz Quartet / Family First(15年、別頁あり)」に次ぐマーク・ジュリアナ(グイリアーナと読むのが正しいそう)のジャズ・カルテット作品の2枚目。今回はシャイ・マエストロに代わってファビアン・アルマザンが参加しているのが興味深い。前作の記事を読み直すとバンドとしては悪くはないけれど、全面的に共感しているわけではなく、「楽曲はダークな曲調がほとんどで、特に5曲目「Johnny Was」からはゆったりとした感じの演奏が続いていることもあって、聴いていると次第に気分が滅入ってくるので、曲ごとのメリハリはもっとつけてもよかったのではと思う」と書いてあるので、その辺のところがいい方向に変わっていることに期待している。

ジュリアナ曲が4曲、グレッチェン・パーラトとの共作が1曲、クリス・モリッシー曲が2曲、Rich Hinmanの「BP」、デヴィッド・ボウイの「Where Are We Now?」で全9曲。
4ビートジャズをメインとしていた前作とは異なり、こちらの方は非4ビートがメインとなっているのがジュリアナに対する元からのイメージだし、本人も生き生きと叩いているような印象を受ける。暗めの曲調が続いているのは相変わらずだけど、曲ごとにちゃんとメリハリをつけた演奏をしているので、気分が滅入るようなこともない。そんな中での4ビート曲の7曲目「Big Big Jones」もいいアクセントとなっていて、前作に感じた不満は全て解決しているね。まさか私のブログを読んで参考にしたわけではないと思うけど、結局はジュリアナ本人も同じように感じていたということなのだろう。もしかするとアルマザン効果なのかもしれないけれど、いずれにしても前作よりもいい感じで楽しめるし、バンド的にも音楽的にも独自のオリジナリティがあって好感が持てる。ジュリアナのコンテンポラリーなドラミングもソロを含めて存分に堪能できるのだが、欲をいうとアルマザンのソロの見せ場はもっとあってもよかったかも。それとジェイソン・リグビーとモリッシーも決して悪くはないのだが、他のやり手のテナー奏者やベース奏者と比べるとどうしても小粒な印象を受けてしまうので、もっと凄い人たちとやっていれば同じ曲でも2倍も3倍もよくなるのになあと思ってしまう。でもその辺は金銭的な問題が絡んでくるだろうし、演奏面においてもジュリアナの指示どおりにいかない部分も生じてくるので(そういうのをプラスに転じるのがジャズの面白いところなのだが)、やはりこのメンバーで正解なのかもしれない。数か月前のライブを実際に観たアメリカ在住の友人は「いまいちピンとこなかった」的なことを言ってたけど、本作を聴く限りにおいてはジュリアナが意図していることがよく分かる演奏で、ダークな曲調ながらも最後までルンルン気分で楽しむことができた。
ということで私としては前作よりもこちらの方が好き。本作は録音(エンジニアはJohn Davis)も、幾分タイトな音に加工されているドラムス(おそらくミュートの多用)と、リアル感のある他の楽器が絶妙にマッチしているし、その音像もスピーカーの前面に浮かび上がって上々だ。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Jersey
Mark -Jazz Quar Guiliana
Motema Music
2017-09-29


--EDIT--

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