Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

VATER Sugar Maple 7Aを購入1

先日のライブで久しぶりにアリ・ホーニグ愛用のVATER Sugar Maple Fusion(別頁あり)を使おうとしたのだが、気分的に太く感じたので、それよりも1ミリ細いSugar Maple 7Aを衝動買い。サイズや形状が同じで材質だけが異なるManhattan 7A(ヒッコリー製、別頁あり)を持っていることには後になって気づいたのだが、メイプルの方がパワーが出ない分小音量ジャズには向いているし(軽すぎてスティックコントロールが思いどおりにいかないことはあるけれど)、ライドシンバルの音も変わるので、これでよしとしておこう。
相変わらず続いているスティック泥沼だけど、最近はこういう状況を逆に楽しむようになっているので、前から気になっているVIC FIRTHのAmerican Jazz AJ2や新発売のModern Jazz Collectionシリーズ(MJC1~5)もそのうち買ってみようと思っている。


VATER Sugar Maple 7Aを購入2

--EDIT--

Cameron Graves / Planetary Prince

Cameron Graves (P, Vo)
Ronald Bruner, Jr (Ds)
Stephen "Thundercat" Bruner (B)5,7
Philip Dizack (Tp)
Hadrien Faraud (B)1-4,6,8
Ryan Porter (Tb)
Kamasi Washington (Ts)
Rec. 2016?, CA
(Mack Avenue MAC1123)

初聴きのキャメロン・グレイヴスは何者って感じだけど、ドラムスがロナルド・ブルーナーJr(Drummer項あり)でベースがアドリアン・フェロー(パーソネルではFearudがFaraudとなっている)とくれば買わないわけにはいかないだろう。グレイヴスとブルーナーJrは当方未所有の「Kamasi Washington / Epic(15年)」に揃って参加しているけれど、本作には逆にワシントンがライアン・ポーターと共に参加しているところをみると、音楽的にもその延長線上にあるのかもしれない。他のメンバーのフィリップ・ディザックを聴くのは「Philip Dizack / Single Soul(13年、別頁あり)」以来。2曲で弾いているベースのステファン”サンダーキャット”ブルーナー(1984年生まれ、グラミー賞を受賞したケンドリック・ラマーのアルバム「To Pimp a Butterfly(15年)」に参加)はロナルドの弟のようだ。

全8曲がグレイヴスのオリジナル。
マッコイ・タイナーの「Sahara」「Atlantis」「Fly With the Wind」「Trident」あたりのフュージョン版といえば分かりやすいかな。どの曲も非常にエネルギッシュで、グレイヴスは男性的なたくましさでギンギンに弾き倒しているし、ロナルドもそれに輪をかけて叩きまくっていて、これまで聴いてきたどのアルバムよりも手数が多いのだから(多くの曲でのゴスペル・チョップスなソロにも一段と磨きがかかっている)、こういう熱い演奏が大好きな私としては嬉しくなってしまう。似たような感じの曲調でトータル78分もやっているわりには全く飽きないのは、グレイヴスとロナルドの凄みのあるプレイにグイグイ引き込まれてしまうから。そんな2人と比較するとフェローは控えめなベースを弾いているけれど、それでもいざというときには相変わらずのバカテクで、その上手さを見せつけてくれる。この3人を核としながら、ほとんどの曲には他のメンバーも参加しているけれど、3管によるテーマの重厚なアンサンブルがバッチリ決まっているのは当然として、ワシントンの数曲でのアグレッシブなアドリブも非常に聴き応えがあるし、1曲だけではあるもディザックとポーターもまたバックに負けじと気合の入ったアドリブをとっていて実にいい塩梅。また2曲に参加のサンダーキャットも、フェローよりも音数が多いではと思わせるプレイで楽しませてくれる。でもなんといっても一番の聴きどころはロナルドのドラミングだろうね。その凄まじいプレイには終始圧倒されてしまった。グレイヴスに関しては、エレクトリックな楽器を一切使わず(ヴォーカルも味付け程度にコーラスしているのみ)、アコピ1本で勝負しているのにも好感が持てる。
フュージョン的ではありながらも決して売れ線狙いではない本作がここまで良いとなると、やはり「Kamasi Washington / Epic」の方も聴きたくなってしまうのだが、買うタイミングを逃してしまい今さら感があるので、同じメンバーでやるのかどうかは分からないけど、次回の新譜を楽しみに待つことにしよう。本作は録音(エンジニアはBrian Soucy)も各楽器がラフな音で録れていながらも、やっている音楽にはよくマッチしていて上々だ。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)

Planetary Prince
Cameron Graves
Mack Avenue
2017-02-24



--EDIT--

Chris Potter / The Dreamer is the Dream

Chris Potter (Ts, Ss, Bass-Cl, Cl, Fl, Itimba, Samples)
David Virelles (P, Celeste)
Joe Martin (B)
Marcus Gilmore (Ds, Per)
Rec. June 2016, NY
(ECM 2519)

クリス・ポッターの「Chris Potter / The Sirens(13年、別頁あり)」「Chris Potter Underground Orchestra / Imaginary Cities(15年、別頁あり)」に次ぐ、ECMからの3枚目。今回はクリス・ポッター・アンダーグラウンドからの長い付き合いのクレイグ・タボーンが抜けて、「Chris Potter / The Sirens」に第二ピアニスト的に参加していたダヴィ・ビレージェスが昇格しているけれど、新たに加わったマット・ペンマン、マーカス・ギルモアのそそられるリズム隊とで、はたしてどういうことになっているのか楽しみだ。

全6曲がポッターのオリジナル。
1曲目「Heart in Hand」はECMのレーベルカラーに合わせた大人しめの演奏なので、雰囲気的にはコルトレーンの「Ballads」に通じるものがあるとはいえ少々がっかりするのだが、非常にリズミカルで躍動感もある6拍子の2曲目「Ilimba」(楽曲自体が目茶苦茶カッコいい)では、ポッターは当然のことながらビレージェスやギルモアのソロにも大きくスポットが当たっていて、そんな不満もどこかに吹き飛ばせてくれる。やっぱりこのメンバーにはこれぐらいのことをやってもらわないと面白くないのだが、こういう曲があるからこそノンテンポのバラード演奏の3曲目「The Dreamer is the Dream」も生きてきて、最初の部分ではバスクラ、アドリブからはテナーを吹いているポッターのコルトレーン、あるいはブレッカー的な指使いを多用しながらのプレイに加えて、今度はマーティンが聴き応えのあるソロを取っているのだからなんともたまらない。また2曲目と4曲目「Memory and Desire」の出だしでは、シンセ代わりに民族打楽器やチェレスタ等を使っているのがいいアクセント。その2曲目と5曲目「Yasodhara」、6曲目「Sonic Anomaly」以外はバラード調の演奏となっているとはいえ、曲調はそれぞれ異なっているし、ポッターが吹いている楽器もテナーをメインとして曲ごとに変えたりしているので(4曲目には多重録音による木管アンサンブル部分もあり)、全体を通して一本調子に感じることなく楽しませてくれる。ドラマーとしては前2作に参加していたエリック・ハーランドとネイト・スミスも相当良かったけれど、ここでのギルモアもいかにも彼らしい先の読めないドラミングで魅了させてくれて、それがまた曲調にもよくマッチしているものだから、わたし的にはそれだけでも満足してしまう。全曲でアドリブを取っているわけではないけれど、ビレージェスのいかにもキューバ出身らしいリズムのしっかりしたプレイ(フリー的なものまでカバーしている)もキラリと光っているね。
さすがにポッターだけあって、本作もまた終始いい感じで楽しめるのだが、これが他レーベルへのレコーディングであればもっとハードな曲の割合を増やすはずなので、できることならそういうのを聴いてみたかった。また録音(エンジニアはジェームス・ファーバー)もECM的な加工臭がするのに加えてピアノ以外は若干奥に引っ込んでいて(全体的にクールな感じ)、私の好みとは相容れないものがある。


評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)

DREAMER IS THE DREAM
POTTER/VIRELLES/MART
ECM
2017-04-21



--EDIT--

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