Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜を中心に感じたままに書いている個人ブログです

Jim Snidero / Waves of Calm

Jim Snidero (As)
Jeremy Pelt (Tp)2, 4, 6, 8
Orrin Evans (P, Rhodes)
Nat Reeves (B)
Jonathan Barber (Ds)

Produced by Jim Snidero
Executive producer: Barney Fields
Recorded at Red Rock Recording, Saylorsburg, PA on November 12, 2018
Recording engineer: Kent Heckman
Mixed & Mastered by Dave Darlington at Bass Hit Recording, New York, NY
Photography by John Rodgers
Graphic design: Christopher Drukker
(Savant Records SCD 2176)

1. I Waves of Calm (J. Snidero) 3:29
2. Truth (J. Snidero) 8:54
3. Old Folks (W. Robinson / D.L. Hill) 6:13
4. Visions (J. Snidero) 6:55
5. I Fall in Love too Easily (J. Styne / S. Cahn) 5:23
6. Dad Song (J. Snidero) 6:33
7. If I Had You (T. Shapiro / R. Connelly / J. Campbell) 6:28
8. Estuary (J. Snidero) 5:40

ジム・スナイデロは前作「Jim Snidero & Jeremy Pelt / Jubilation! Celebrating Cannonball Adderley(18年、別頁あり)」でもジェレミー・ペルト、ナット・リーヴスと共演しているけれど、本作ではピアノがデヴィッド・ヘイゼルタインからオリン・エヴァンスに、またドラムもビリー・ドラモンドからジョナサン・バーバーに代わっているだけあって、前作のハードバップ路線とはまた一味違った演奏を堪能できる。1曲目「I Waves of Calm」はボサノヴァタッチのシンプルな曲調の中、スナイデロが朗々と歌い上げているのがいい感じだし、エヴァンスがエレピとアコピを同時弾きしている16ビート系の2曲目「Truth」は、「Miles in the Sky(68年)」以降のマイルスの電化バンドを連想させて、これまた実にいい塩梅。この曲ではスナイデロとペルトの上手さだけではなく、ハンコック的なピアノを弾いているエヴァンスと、トニー・ウィリアムス~レニー・ホワイト路線のドラミングのカッコよさもよく目立っているね。おそらくこういう曲をやりたいがための今回の人選だと思うけど、続くスタンダードナンバーの3曲目「Old Folks」ではペルト抜きのワンホーンによる正統的なバラード演奏で聴かせてくれるし、2曲目と同傾向の4曲目「Visions」もウェイン・ショーター的なミステリアスな曲調の中、スナイデロ、ペルト、エヴァンスが魅力的なアドリブを取っているのに加えて、最後の方にはバーバーのドラムソロも用意されているのだから何ともたまらない。以降の曲も間に歌もののバラード演奏を挟みながら、動と静だけではなく、エレクトリックとアコースティックのバランスもいい塩梅の曲進行となっていて、そのどちらをとっても最高の雰囲気で楽しませてくれるのだから、流石にここ何年か絶好調の感があるスナイデロだけのことはある。メンバーとの相性もバッチリで、終始「いいぞ、いいぞ」と思いながら聴いていたら、トータル49分があっという間に終わってしまった。
ということで本作は買って大正解。単に演奏が良いだけではなく、録音も特にアルト、トランペット、エレピ、アコピが私好みの温かみのある音で録れていて、音的にも気分よく楽しむことができた。これでCDケースが不良品(爪が半分折れている)でなければ5つ星にしていたかもしれない。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Waves Of Calm
Jim Snidero
Savant
2019-03-08


--EDIT--

(HMV)
1. Misha Piatigorsky / Live At Zinc  在庫あり
2. Thierry Eliez / Improse Extended 4/10
3. Ben Monder / Day After Day 4/12
4. Ziv Ravitz / No Man Is An Island 4/15
5. John Patitucci / Soul Of The Bass 4/19

6. Mike Allen / Just Like Magic 5/10
7. Herlin Riley / Perpetual Optimism 5/20
8. Larry Fuller / Overjoyed 5/31
9. Noah Preminger / After Life 5/31
10. Rodney Whitaker / Common Ground: The Music Of Gregg Hill 5/31

5枚で35(~50)%オフセール利用。
<4/12追記>6~10は5枚で40%オフセールに切り替え。


--EDIT--

Pierre de Bethmann / Todhe Todhe

Pierre de Bethmann (P)
Stephane Guillaume (Fl, Ts)
Sylvain Beuf (As)
David El-Malek (Ts)
Thomas Savy (Bass-Cl)
Sylvain Gontard (Tp, Bugle)
Denis Leloup (Tb)
David Patrois (Vib, Marimba)
Simon Tailleu (Ac-B)
Karl Jannuska (Ds)

Programme créé au sein du Théâtre de Saint Quentin en Yvelines le 12 juin 2018
Enregistré par Philippe Gaillot, assinté de Matthieu Lefavre, au Studio Farber (Paris), les 10 et 11 juillet 2018
Mixé par Philippe Gaillot au Studio Recall (Pompignan), Masterisé par Raphaёl Jonin au studio J Raph ing
Piano accordé par Philippe Bailleul et Pascal Lobry
Graphisme et photo de couverture Tim Miltat
Autres photos par Thomas Savy et Tom Spianti
(Aleamusique ALÉA011)

Disque 1
1. En Meme Temps 9:16
2. Ecart Type 9:52
3. Nuance 8:55
4. Mir 9:53
Disque 2
1. Todhe Todhe 10:08
2. Wabi Sabi 9:03
3. Volseau 11:09
4. Amblitude 7:41
5. Nuance Persistante 2:55 
Compositions de Pierre de Bethmann

Prysm(「Prysm / On Tour(01年、別頁あり)」)の時代から大好きなピエール・ド・ベスマンなので、リーダー作もリリースされていたのに気づかずに買い逃していた盤があるので全部ではないけど「Pierre De Bethmann/Ilium Quintet(05年)」「Pierre De Bethmann/Oui(07年)」「Pierre de Bethmann/Cubique(09年)」「Pierre de Bethmann / Go(12年)」(各別頁あり)を持っているし、Prysmリユニオンの「Prysm / Five(11年、別頁あり)」はもちろん、ムタン・リユニオン・カルテット(「Moutin Reunion Quartet/Something Like Now(05年)」等別頁あり)を始めとするサイド参加のアルバムも数多く聴いてきたのだが、そんなベスマンが2枚組の最新作を当ブログのためにわざわざ送ってくださったことにまずはお礼申し上げます。
 本作はステファン・ギヨーム(ベスマンとは「Stephane Huchard/Toutakoosticks(02年、別頁あり)」でも共演)、シルヴァン・ビュフ、デヴィッド・エル=マレク、トーマス・サヴィ(スコット・コリー、ビル・スチュワートとの「Thomas Savy/French Suite(09年、別頁あり)」が最高!)の有名どころと、シルヴァン・ゴンタール(?)、デニス・レループ(エル=マレクの「David El-Malek/Music From Source(08年、別頁あり)」に参加していた)、デヴィッド・パトロワ(?)、シモン・タイユー(?)、カール・ジャンスカ(ベスマンとは「Michael Felberbaum/Sweet Salt(06年、別頁あり)」でも共演)によるテンテットとなっているのが、これまで聴いてきたリーダー作とは編成的に異なるところ。これにトランペットとトロンボーンがもう3本ずつ加わればビッグバンドになるけれど、実際の演奏はホーンアンサンブルを効果的に用いながらも、メインとなっているのは各人のアドリブの方で、当然ながらベスマンも音楽監督に徹することなくテンションの高いプレイで聴かせてくれるので、いつもと同じ感覚で楽しむことができる。その楽曲は「Pierre de Bethmann / Go」と同様に4ビートが主体。お得意の変拍子はやっていないけど、その代わりにホーン陣にヴァイブ(マリンバ)も加わったアンサンブルが緻密でカッコいいし、リズム隊も特にジャンスカは単に4ビートのリズムを刻むだけではなく、場面によっては自ら仕掛けていっている感のあるバイタリティー溢れるドラミングをしているのに加えて、曲によりスポットを当てる人を代えながらの各人のアドリブ・プレイにも相当気合が入っているのだから、なんともたまらない。
なんて思いながら聴いていたら、Disc2の方は非4ビートが主体で、3曲目「Volseau」には7/8拍子や4/4+11/16拍子の変拍子も登場と、Disc1とはまた一味違った演奏が堪能できるアルバム構成となっているのも実にいい塩梅。Disc1が38分、Disc2が41分と、トータル約80分の長丁場だけど、どの曲もノリノリで聴いていたらあっという間に終わってしまった。
本作は楽曲(アレンジも含む)、演奏共に申し分がないし、録音も各楽器の音質やバランスが上々なのに加えて、ホーンアンサンブルのふくよかな響きも身体に心地よくて、当然ながらの5つ星。独自の音楽性には更に磨きがかかっているし、ピアノの上手さも相変わらずで、ベスマンの才能を改めて思い知らされた。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)




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