Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

Fabrizio Bosso Quartet / State of the Art Live!

Fabrizio Bosso (Tp)
Julian Oliver Mazzariello (P)
Jacopo Ferrazza (B)Except for Tracks 3 and 5 on CD2
Luca Alemanno (B)
Nicola Angelucci (Ds)
Rec. November 22, 2016, Teatro Ristori, Verona: CD1 Tracks 1,2,3,4, CD2 Tracks1,2
Octber 18-19, 2016, Blue Note, Tokyo: CD1 Track 5, CD2 Track 4
June 25, 2016, Palazzo Venazia, Roma: CD2 Tracks 3,5
(Warner Music 5054197663529)

前作「Fabrizio Bosso / Duke(15年、別頁あり)」も素晴らしかったファブリツィオ・ボッソのライブ盤が登場。本作は2枚組なので2,492円(HMVのセール価格)と少々値段は高いけど、ライブだとますますいい感じで楽しませてくれるボッソなのですぐに飛びついた。メンバーのジュリアン・マッザリエロ(?)、ルカ・アレマンノ(?)、ニコラ・アンジェルッチは上記「Duke」から引き続き。もう一人のベーシストのヤコポ・フェラッツァ(?、1989年生まれ、本人のサイトあり)はこれが初聴きだけど、ボッソと共演するぐらいなのだから、それ相応のテクニックを持っているのは間違いないだろう。

ボッソ曲が5曲、マッザリエロ曲が1曲、アンソニー・ニューリーの「Pure Imagination」、ホーギー・カーマイケルの「The Nearness of you」、アイシャム・ジョーンズの「There is no Greater Love」、エロール・ガーナーの「Misty」で全10曲(CD1が5曲、CD2が5曲)。
予想に反して優しい曲調の「Pure Imagination」(「Some Day My Prince Will Come」に似た感じの3拍子)でスタートするけれど、演奏自体は過度に甘口にはなっていないのがいかにもボッソらしい。素晴らしいテクニックを駆使しながら曲途中からは豪快に吹きまくっているボッソに煽られて、バックのメンバーもダイナミックに盛り上がっていて実にいいね。アドリブ二番手のマッザリエロのピアノもなかなかの聴きもので、もうこの1曲だけでも買ってよかったという気分になってしまうのに、繋げて演奏されている2曲目「Minor Mood」(ボッソ曲)がまた私好みのモーダルな曲調なのだからなんともたまらない。初期のころのウィントンのカルテットを連想させるような、曲中に仕掛けを用意したりテンポも自在に変えながらのブルース演奏だけど、後半にはアンジェルッチのドラムソロも用意されていたりして、最高にいい感じで楽しませてくれる。3曲目「Rumba for Kampei」(ボッソ曲)は哀愁を誘うような感じのルンバ調の曲。ただ上手いだけではなく歌心も兼ね備えているボッソなので、こういう曲もお手のもの。アドリブの途中からは高度なテクニックの連発で、バックの演奏も必然的に盛り上がっているけれど、それに続くマッザリエロのアドリブもまた曲調にバッチリ嵌っていて、さすがにここ何年かずっと一緒にやっているだけのことはあるなあと感心するし、この曲で初めてソロを取っているフェラッツァの堅実なベースにも好感が持てる。4曲目はスタンダードの「The Nearness of you」。ソロピアノでスタートして、サビの前まではボッソとのデュオとなっているけれど、こういう典型的なバラード演奏であっても各人が非常に魅力的に聴かせてくれるのだから、これまたなんともたまらない。5曲目は「There is no Greater Love」。4曲目と同様ジャズの定番曲だけど、アンジェルッチがボッソのフレーズやマッザリエロのコンピングに敏感に反応しながらのドラミングが、オーソドックスではあるけれど目茶苦茶カッコよくて、後半には8バースのドラムソロも用意されていることも相まって、この曲もまたノリノリで楽しませてくれる。
長くなるので2枚目の感想は割愛するけれど(超アップテンポのボッソ曲の1曲目「Black Spirit」に長めのドラムソロが入っていることだけは記しておく)、どの曲をとってもライブならではのホットな演奏が堪能できて大満足。本作は録音(エンジニアはStefano Del Vecchio)も3つの会場で収録されているわりには、各楽器の音色、音像、バランスがきちんと統一されていて、その音質共々上々だね。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


State of the Art: Live
Fabrizio Bosso
Imports
2017-04-14


--EDIT--

(Disk Union)
1.Dave Douglas / Brazen Heart Live at Jazz Standard Saturday

--EDIT--

Sean Jones / Live from Jazz at the Bistro

Sean Jones (Tp, Flh)
Obed Calvaire (Ds)2, 3, 6
Luques Curtis (B)
Orrin Evans (P)
Brian Hogans (As, Ss)2, 3, 4, 6
Mark Whitfield Jr. (Ds)1, 4, 5, 7
Rec. December 3-5, 2015, Jazz at the Bistro, St. Louis
(Mack Avenue Records MAC1111)

ショーン・ジョーンズのライブ盤はこれが初ということになるのかな。本作のメンバーは「Sean Jones / No Need for Words(11年、別頁あり)」「Sean Jones Quartet / Im・pro・vise: Never Before Seen(14年、別頁あり)」等に参加しているオリン・エヴァンス、ルケス・カーティス、オベッド・カルヴェールに加えて、曲によってはドラムスがマーク・ホイットフィールドJrに交代、また上記「No Need for Words」にも参加しているブライアン・ホーガンスが加わったクインテット編成にもなっているのだが、ただでさえ威勢のいいバンドのライブなだけに、これは相当熱い演奏が期待できそうだ。

ジョーンズ曲が4曲、ホーガンズ曲が1曲、エヴァンス曲が1曲、トラディショナルの「Amazing Grace」で全7曲。
4ビートが中心。思ったとおりの熱い演奏ではあるけれど、録音(エンジニアはTodd Whitelock)がイマイチで、ピアノ以外の各楽器の音質が少々チープな感じがするのは仕方がないとして、ドラムスがバランス的に奥に引っ込んでいるのと音量も小さめなせいで、その熱気が十分に伝わってこないのが残念。このバランスの悪さが気になって、私としては素直に演奏を楽しめないほどなのだが、それには録音的なことばかりではなく、ホイットフィールドJr.が頑張って叩いているわりには、カルヴェールと比べるとアイデア的に聴き劣りがすることも関係している。確かにここ何年かで登場してきた若手ドラマーの中ではけっこうなやり手だし、実際に2011年南郷ジャズフェス(別頁あり)で生で観たときにもそう感じたのだが、カルヴェールほどの境地には至っていないので、彼が参加している曲はそれなりのインタープレイをしていながらも、なんとなくつまらなく感じてしまう。それらの点を除いては各人とも流石にライブだけのことはある生きのいい演奏をしているのでこれでよしとしておくけれど、3日間のライブをレコーディングしているということは他にもいい演奏がいっぱいあったと思うので、できることならカルヴェール参加の曲の方を多くしてほしかった。
ということで想像していたほどの演奏ではないけれど、このバンドが私好みであることに変わりはない。アメリカでは当然のことではあるけれど、オリジナルできちんと勝負をかけているのにも好感が持てる。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Live from Jazz at the Bistro
Sean Jones
Mack Avenue
2017-05-26


--EDIT--

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