Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

(HMV)
1.Fabrizio Bosso / State Of The Art: Live!(5/26キャンセル)
2.Sean Jones / Live From Jazz At The Bistro(5/26キャンセル)
3.Alex Sipiagin / New Path 2(5/26キャンセル)
4.Roberto Gatto / Now!(5/26キャンセル)

4枚で35%オフセール利用。

--EDIT--

Gerald Clayton / Tributary Tales

Gerald Clayton (P)
Logan Richardson (As)
Ben Wendel (Ts, Basoon on 8,10)
Dayna Stephens (Bs)9
Joe Sanders (B)
Justin Brown (Ds)
Aja Monet, Darl Hancock Rux (Spoken Ward)8,14
Sachal Vasandani (Vo)13
Henry Cole (Per)1,10,12,13
Gabriel Lugo (Per, Post Production)1,10,12,13,14
Rec. June 9-10 & September 1-3, 2015, NY
(Motema Music MTM223)

ジェレルド・クレイトンの「Gerald Clayton/Two-Shade(09年)」「Gerald Clayton / Bond: The Paris Sessions(11年)」「Gerald Clayton / Life Forum(13年)」(各別頁あり)に次ぐ4枚目。どのアルバムもジョー・サンダースとジャスティン・ブラウンがリズム隊ということは、クレイトンは二人のことをよほど信頼しているのだろう。また「Life Forum」にはローガン・リチャードソンとデイナ・スティーヴンスも参加しているし(リチャードソンは「Next Collective / Cover Art(13年、別頁あり)」で、スティーヴンスは「Dayna Stephens / I'll Take My Chances(13年、別頁あり)」でもクレイトンと一緒だった)、ベン・ウェンデルも「Ben Wendel / Frame(12年、別頁あり)」で共演しているのだが、メンバーをこれだけに留めておけばいいのに(パーカッションは全然オーケーだけど)、2曲にはスポークンワード、1曲にはヴォーカルが加わっているのは気になるところ。でも「Life Forum」も同じサチャル・バサンダーニ(?)やグレッチェン・パーラトが7曲に参加しているにもかかわらず、そんなにヴォーカルヴォーカルはしていなかったので、たぶん大丈夫だと思う。

全14曲がクレイトンのオリジナル。
最先端のコンテンポラリージャズといった感じの演奏が展開されている。1曲目「Unforeseen」からトリッキーな5連符の拍ずらしフレーズが用いられていたりして、かなり高度な曲構成になっているにも関わらず、それを難なくこなしている各人の演奏能力がまず素晴らしい。アドリブで勝負というよりは、どちらかというとトータルサウンド重視となっているけれど、ここまでカッコいいことをやられてしまっては文句のつけようがない。それは2曲目「Patience Patients」も同様だけど、こちらの方ではクレイトンとリチャードソンが気合の入ったアドリブでも聴かせてくれるし、その場面ではブラウンもアグレッシブに叩いていて、ますますいい感じで楽しませてくれる。全体に漂っているマイルス時代のショーター的なダークな色合いもグッドだね。3曲目「Search For」はクレイトンとウェンデルのデュオによる小品。4曲目「A Light」に繋げるためのインタールードではあるけれど、こういう短い演奏であってもリスナーをのめり込ませるだけの力を持っているのだから流石としかいいようがない。その4曲目は複雑なテーマをリチャードソンとウェンデルがユニゾンでバッチリ決めているのが目茶苦茶カッコいいし、アドリブの途中から4ビートにチェンジするのもまた同様で、これまた実にいい塩梅。5曲目「Reach For」はサンダースのソロによるインタールード。6曲目「Envisionings」はバラード的なものが次第に盛り上がる曲調となっているけれど(後半にはドラムソロもあり)、ここまでクレイトンよりもリチャードソンとウェンデルの方にスポットが多く当たっているので、そろそろクレイトンのピアノをたっぷりと聴いてみたくなる。そう思っていると7曲目「Reflect On」は短いながらもソロピアノによるインタールードだったりして、こういうリスナーの心理を読み取る能力も相当なもの。ただし続く8曲目「Lovers Reverie」は男女のスポークンワードを聞かせるための曲となっているので、私にとっては必要ないけどね。でもスティーヴンスがバリトンで参加している9曲目「Wakeful」では、モンク的な曲調を3管でやっている4ビート演奏が何ともいえない雰囲気を醸し出しているし、クレイトンのいい感じのアドリブも堪能できるわけなので、これでよしとしよう。
残りの曲は割愛するが、スポークンワード入りの2曲以外は、ヴォーカル(サックスとのユニゾンによるコーラス)入りの13曲目「Squinted」も含めて、どの曲もノリノリで楽しむことができた。ダークな曲調ばかりではなく、後半には10曲目「Soul Stomp」のように明るい曲を用意しているのにも好感が持てるし、動と静のバランスやアルバムとしての構成力もバッチリ。全部で14曲もやっているものの、そのうちの4曲は短い曲なので、曲数が多いと感じることもない。クレジットには記されていないけど、クレイトンが曲によりキーボードやオルガン、エレピを味付け程度に用いているのもサウンド上のいいアクセントとなっているね。録音(エンジニアはAaron Nevezie, Todd Carder)も、各楽器に刺々しさは一切感じられなくて上々で、スポークンワードさえ入っていなければ、本作は間違いなく5つ星にしていた。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Tributary Tales
Gerald Clayton
Motema Music
2017-04-21


--EDIT--

Bobby Watson / Made in America

Bobby Watson (As)
with the Curtis Lundy Trio
Stephen Scott (P)
Curtis Lundy (B)
Lewis Nash (Ds)
Rec. December 13, 2016, NY
(Smoke Sessions Records SSR1703)

ボビー・ワトソンのリーダー作を買うのは「Bobby Watson/Quiet As It's Kept(00年、別頁あり)」「Bobby Watson/In The Groove(01年、別頁あり)」「Bobby Watson/Live & Learn(02年)」以来。その間にも何枚かリリースされているのだが、やっていることはだいたい想像が付くのでパスしている。でもたまにはこういうオーソドックス路線も無性に聴きたくなるんだよね。本作にはルイス・ナッシュが参加していることもあってすぐに飛びついた。他のメンバーのカーティス・ランディは上記「Quiet As It's Kept」以外にも「The Jazz Tribe/The Next Step(99年、別頁あり)」等、多くのアルバムで共演している間柄。スティーブン・スコットがワトソンと共演するのは、もしかするとこれが初めてかな。ちなみにスコットとナッシュは、1998年の南郷ジャズフェスのロン・カーター・カルテットで、生で観たことがある。

ワトソン曲が8曲、スコット曲が1曲、ランディ曲が1曲、Walter Marksの「I've Gotta Be Me」で全11曲。
久しぶりに聴くワトソンだけど、昔よりも奏法が軽くなったような印象を受ける。それには高域寄りの音使いをメインにフレージングを構築していることも関係しているのだが、必要以上に細かくは吹いていないことからして、年齢に合わせて(といっても1953年9月生まれなので、まだ63歳だけど)無理のない吹き方に変えたのが一番の理由なのだろう。バックの3人も同様に軽いタッチの演奏で調和を取っているけれど、ナッシュが小音量ドラミングが得意なことは分かっているにしても、ここまでダイナミクスの変化に乏しいのはあまり聴いたことがないので、曲と場面によってはもう少し強く叩いてメリハリをつけてもよかったのではと思ってしまう。それはスコットにもいえることで、彼のプレイからも抑揚はあまり感じられない。もしかするとワトソン、あるいはトリオのリーダーであるランディからこういう抑え気味のプレイをするよう指示があったのかもしれないけれど(そういえばカーターのバンドでもこんな感じだった)、ナッシュにしてもスコットにしても普段はもっと生き生きとしているだけに、ここでのプレイはどうしても物足りなく感じてしまう。それでもオリジナルの楽曲自体が良好なおかげで、どの曲もそれなりにいい感じで楽しむことは出来るけどね。特にfor Sammy Davis, Jrとなっている5曲目「The G.O.A.T」(ワトソン曲)は、ナッシュのブラシを主体としたソロがフィーチャーされているのと、楽曲にも既視感があって大いに気に入った。あとスコットが絶妙にアウトしているカツカツした8ビートの9曲目「The Real Lone Ranger」(ワトソン曲)も、マッコイ的な曲調の中、ワトソンにも気合が入っていて悪くない。
ということで本作は期待していたほどではなかった。録音(エンジニアはOwen Mulholland)も各楽器の音の線が細目で、それが演奏に熱っぽさが感じられない要因にもなっている。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)

Made in America
Bobby Watson
Smoke Sessions Rec
2017-04-21



--EDIT--

↑このページのトップヘ

google-site-verification: google878c7206ee6d4f7b.html