Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜を中心に感じたままに書いている個人ブログです

Kendrick Scott Oracle / A Wall Becomes A Bridge

Mike Moreno (G, Ac-G)1, 2, 3, 4, 6, ,7, 8, 9, 10, 11, 12
Joe Sanders (B)1, 2, 3, 4, 6, 7, 9, 10, 11, 12
Taylor Eigsti (P, Rhodes)1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 9, 10, 11, 12
John Ellis (Ss, Ts, B-Cl, Cl, Alto-Fl)1, 2, 3, 4, 6, 7, 9, 11, 12
Kendrick Scott (Ds, Vo)1, 2, 3, 4, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12
DJ Jahi Sundnce (Turntables)1, 4, 5, 8, 10, 11
Derrick Hodge (Additional-Vo)4

Produced by Derrick Hodge
Recorded by Andy Taub at Brooklyn Recording Studio, Brooklyn, NY
Mixed and Mastered by Dave Darlington at Bass Hit Recerding, New York, NY
Management: Vincent Bennett, Second Son Productions
Cover Painting: "Pass Through This 2" by Yashyua Klos
Packege Design: Todd Gallopio
Kendrick Scott plays: Yamaha Drums, Zildjian Cymbals, Veter Drumsticks, Remo Drumheads, Sensory Percussion, Craviotto Snare Drums, Humes and Berg Cases
(Blue Note Records 00602577492068)

1. New Eyes (Mike Moreno, Kendrick Scott) 4:20
2. Mocean (Taylor Eigsti) 5:51
3. Windows (Kendrick Scott, Derrick Hodge) 2:55
4. Voices (Kendrick Scott) 6:47
5. Be Loved (Kendrick Scott) 0:58
6. Don Blue (Derick Hodge) 4:51
7. Becoming (Kendrick Scott, Taylor Eigsti) 4:52
8. Hrizons (Kendrick Scott) 1:17
9. The Catalyst (Kendrick Scott) 7:05
10. Plēh (Kendrick Scott, Derrick Hodge) 2:12
11. Nemesis (Aaron Parks) 5:52
12. Archangel (Kendrick Scott) 6:06

ケンドリック・スコットのオラクル名義のアルバムは、「Kendrick Scott Oracle/The Source(07年)」「Kendrick Scott Oracle / Conviction(13年)」「Kendrick Scott Oracle / We Are The Drum(15年)」(各別頁あり)に次いで4枚目ということになるのかな。2枚目からはゲスト以外のメンバーをマイク・モレノ、テイラー・アイグスティ、ジョン・エリス、ジョー・サンダースに固定しているので、やっていることに大きな変わりはないものの、本作でも最先端のコンテンポラリー・ジャズで楽しませてくれる。曲によってはターンテーブルやヴォイスも入っているけれど、ほんの味付け程度なので、こういうのだったら全然オーケー。むしろアナログレコード的なスクラッチノイズ等やエフェクターを介したヴォイス(サンプラー?)がサウンド上のいいアクセントとなっている。例によってトータルサウンドに重きを置いているけれど、バンドとしての演奏自体がカッコいいし、場面によってはアドリブでも聴かせてくれるので、プレイし足りないように感じることはない。ただしほとんどがゆったり目の曲なので、ドラマーとしてのスコットを存分に堪能というわけにはいかないけどね。曲調の範囲内では非常にセンスのいいドラミングで聴かせてくれるし、中にはけっこうイケイケで叩いている曲もあるとはいえ、似たような感じの曲調が続いているメリハリのない曲配列のせいで、聴いているうちに少々退屈するので、ライブではやっていると思われる速いテンポやアグレッシブな曲も、できれば組み入れて欲しかった。
ということで、本作も過去3作と同様に全面的に共感できるといったわけではないけれど、流石にこのメンバーだけあって1曲1曲の演奏自体は悪くないし、録音も各楽器の音質、バランス共に上々で、それなりにはいい感じで楽しむことができた。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)

A Wall Becomes A Bridge
Kendrick Scott Oracle
Blue Note
2019-04-05



--EDIT--

Joshua Redman Quartet / Come What May

Joshua Redman (Ts)
Aaron Goldberg (P)
Reuben Rogers (B)
Gregory Hutchinson (Ds)

Produced by Joshua Redman
Recorded May 8-9 and Mixed September 23-24, 2018 at Sear Sound, New York, NY
Associate Producer and Engineer: James Farber
Assistant Engineer: Owen Mulholland
Additional Engineering: Brian Montgomery
Mastered by Greg Calbi at Sterling Sound, New York, NY
Design by John Gall
Cover Photograph by David Fokos
(Nonesuch Records 7559-79267-3)

1. Circle Of Life 6:55
2. I'll Go Mine 7:14
3. Come What May 6:45
4. How We Do 3:31
5. Dgaf 4:47
6. Stagger Bear 6:02
7. Vast 7:48
All songs written by Joshua Redman

前作「Joshua Redman, Ron Miles, Scott Colley, Brian Blade / Still Dreaming(18年、別頁あり)」も決して悪くはなかったけれど、父親デューイが在籍していたバンドOld and New Dreamsへのオマージュとなっていて、フリー寄りの演奏を好んでは聴かない私としては、イマイチ馴染めない部分があったので、普段通りの演奏をしていると思われる本作の登場は嬉しい限り。メンバーもアーロン・ゴールドバーグ、ルーベン・ロジャース、グレゴリー・ハッチンソンと超強力な面々なので期待に胸が膨らむのだが、実際の演奏も1曲目「Circle Of Life」から早くもアグレッシブな展開となっていて実にいい塩梅。各人とも持ち味を存分に発揮していながらも、バンドとしての調和も取れているし、4ビートと非4ビート曲をバランスよく配したオリジナルの楽曲も目茶苦茶カッコよくて、レッドマンの近作としては同じくロジャース、ハッチンソン参加の「Joshua Redman / Trios Live(14年、別頁あり)」、あるいは実質的なリーダー作品のJames Farm(「Joshua Redman, Aaron Parks, Matt Penman, Eric Harland / James Farm(11年)」「James Farm / City Folk(14年)」各別頁あり)と同じぐらいにノリノリで楽しませてくれる。ここでのレッドマンはあえてソプラノを使わずにテナー一本で勝負しているけれど、そのおかげでどのような曲調であっても統一感がきちんと取れているし、けっこうワンマンな感じで吹いていても、もっと長く聴いていたいと思うほどにワクワクさせてくれるのだから大したもの。今に始まったことではないけれど、ゴールドバーグも抜群のセンスとテクニックで聴かせてくれるし、ロジャースとハッチンソンもソロの見せ場は少ないものの、バッキングだけでも興奮させてくれて、トータル43分と短めながらも最高の気分を味あわせてくれる。楽曲の中では、ブルーベックの「Blue Rondo A La Turk」やステップス・アヘッドの「Oops」あたりを連想させる拍ずらしの5連フレーズが印象的な5曲目「Dgaf」が、これまでのレッドマンとはまた一味違った曲調で面白い。
想像していた以上の演奏には大満足。本作は録音も流石にジェームス・ファーバーだけあって、各楽器の音質、バランス共に申し分がなく、当然ながらの5つ星。大好きなテナー奏者のアルバムが立て続けにリリースされているけれど(レッドマンの他にはクリス・ポッターの「Chris Potter / Circuits(19年、別頁あり)」とブランフォード・マルサリスの「Branford Marsalis Quartet / The Secret Between the Shadow and the Soul(19年、別頁あり)」)、どれもが素晴らしい出来栄えなので、今年の私的ベストアルバムを発表するときには順位を決めるのに迷ってしまいそうだ。

評価☆☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Come What May -Digislee-
Joshua -Quartet- Redman
Warner Bros
2019-03-22


--EDIT--

377

Steve Davis (Tb)
Joshua Bruneau (Tp)
Wayne Escoffery (Ts)
Xavier Davis (P)
Dezron Douglas (B)
Jonathan Barber (Ds)
with special quest Cyro Baptista (Per) on "batista's Revenge"

Recorded Live on September 10, 2018 at Sear Sound Studio C, NYC
Produced by Paul Stache & Damon Smith
Recorded, Mixed and Mastered by Christopher Allen
Studio Assistant: Owen Mulholland
Photography by Jimmy and Dena Katz
Design by Damon Smith and Paul Stache
(Smoke Sessions Records SSR-1901)

1. Embarcadero (Steve Davis) 5:57
2. Subtlety (Steve Davis) 8:53
3. Batista's Revenge (Steve Davis) 5:59
4. Song for My Love (Steve Davis) 7:05
5. Newbie (Steve Davis) 5:27
6. Peace (Horace Silver) 7:16
7. Can't Complain (Steve Davis) 6:21
8. Think for Me (George Cables) 5:39
9. Blues for Owen (Steve Davis) 5:39
10. A Child Is Born (Thad Jones) 6:18
11. Inner Glimpse (McCoy Tyner) 8:01

スティーヴ・デイヴィスのリーダー作を買うのは「Steve Davis / For Real(14年、別頁あり)」以来。その間は「Joe Magnarelli / Lookin' Up!(14年、別頁あり)」「Willie Jones III / Groundwork(16年、別頁あり)」ぐらいでしか耳にしていないので、ワン・フォー・オール(「One For All/Incorrigible(10年)」等別頁あり)でブイブイいわせていた頃とは違ってかなり久しぶりの感がある。Smoke Sessionsレーベルに移籍しての本作が基本的にハードバップなのこれまでとも変わらないけれど、メンバーを一新しているので、また一味違った演奏が堪能できる。スティーヴのいい意味でそつのない上手さは相変わらずだし、これが初聴きのジョシュア・ブリュノーもジム・ロトンディあたりと比較しても遜色ないプレイをしているし(フレディ・ハバードが好きそうな感じ)、普段は自己のアルバム「Wayne Escoffery / Vortex(18年、別頁あり)」等やトム・ハレルのバンド(「Tom Harrell / First Impressions(15年)」等別頁あり)等でコンテンポラリーなジャズをやっているウェイン・エスコフェリーも違和感なく溶け込んでいるね。またザヴィア・デイヴィスも、いざというときにはフロントの3人と同様に聴かせてくれるし、ジョナサン・バーバーも一昨日聴いた「Jim Snidero / Waves of Calm(19年、別頁あり)」よりはオーソドックスながらも、曲調にマッチしたプレイをしていて好感が持てる。でもデズロン・ダグラスだけはベースの音がこもり気味で、いつものような力強さが感じられないのが残念。バンドとしてはきちんと調和が取れているとはいえ、できればもっとガッツのある音で録って欲しかった。楽曲はデイヴィスのオリジナルの他に、ホレス・シルヴァー、ジョージ・ケイブルス、サド・ジョーンズ、マッコイ・タイナーの曲も取り上げているけれど、統一感はきちんと取れている。その中の「Inner Glimpse」(タイナー曲)は、ハバードとジョーヘン入りの演奏を昔は狂ったように聴いていたので、この曲を取り上げているだけでも嬉しくなってしまった。トータル74分の長丁場だけど、4ビートをメインに、曲によっては8ビート、16ビート、ラテンタッチな味付けやテンポ的な工夫が施されているので、中弛みせずに楽しむことができる。
久しぶりに聴いたデイヴィスだけど、たまにはこういうオーソドックスなトロンボーンもいいもんだね。録音はベースがこもり気味な他にも、テナーが幾分硬質なのが気になるけれど(出の音自体がそういう音なのかも)、他の楽器の音質やバランスは良好で、ハードバップらしい爽快な気分を味あわせてくれる。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Correlations -Digi-
Steve Davis
Membran
2019-03-14


--EDIT--

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