Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

Jimmy Greene / Flowers - Beautiful Life, Volume 2

Jimmy Greene (Ss, As, Ts, Bs)
Kevin Hays (P, Rhodes)1, 3, 6, 8, 11
Ben Williams (B)1, 3, 6, 8, 11
Otis Brown III (Ds, Per)1, 6, 8, 11
Renee Rosnes (P, Rhodes)2, 4, 5, 7, 9, 10
John Patitucci (Ac-B, El-B)2, 4, 5, 7, 9, 10
Jeff "Tain" Watts (Ds)2, 3, 4, 5, 7, 9, 10
Rogerio Boccato (Per)2, 4, 5, 9, 10
Mike Moreno (G)5, 9, 10
Sheena Rattai (Vo)3
Jean Baylor (Vo)7
Rec. 2016?, NY
(Mack Avenue MAC1118)

サブタイトルが「Beautiful Life, volume 2」となっているとおり「Jimmy Greene / Beautiful Life(14年、別頁あり)」の続編なので、おそらくバラード的な作品だと思うけど、リニー・ロスネス以外はメンバーを一新していて、しかもケヴィン・ヘイズ、マイク・モレノ、ベン・ウィリアムス、ジョン・パティトゥッチ、オーティス・ブラウンIII、ジェフ・"ティン”・ワッツといった強力な面々が参加しているのだから、また一味違った演奏が楽しめそう。ジミー・グリーンには以前のようにガンガン吹きまくってもらいたいものだが、そういう心境になるにはまだまだ時間が必要なのかもしれない。

グリーン曲が10曲と、マーク・キングの「Something About You」で全11曲。
1曲目「Big Guy」からアップテンポの4ビートで快調に飛ばしていて、想像していたのとは異なっているのにまずはホッとする。せっかくこれだけのメンバーを集めているのだから、やっぱりこのようなエネルギッシュな演奏をしてもらわないと面白くないんだよね。それはメンバーが入れ替わっている2曲目「Stanky Leg」も同様で、こちらの方はパーカッションも加わったサンバ調の演奏となっているのだから(ジェフ・ワッツがこういう曲を叩くのは珍しいかも)、またまたいい感じで楽しむことができる。グリーンは1曲目でテナー、2曲目ではソプラノを吹いているけれど、どちらの楽器も以前ほどのアグレッシブさは薄れているものの、フレーズ自体はバイタリティに溢れているので、吹き足りなく感じることは全くなし。また他のメンバーもアドリブの場面は少ないながらも、曲調によく合ったノリのいい演奏で聴かせてくれる。3曲目「Flowers」は女性ヴォーカルをフィーチャーした曲だけど、現代的かつ明るめな曲調なのがいい塩梅。こういうのを聴くとグリーンの心の傷もだいぶ癒えているように思えるし、続く4曲目「Second Breakfast」もラテンタッチでノリのいい演奏となっているし、5曲目「Fun Circuits」も速めの8ビートでガツンといっていることからしても(グリーンの他にはモレノのギターとロスネスのピアノがなかなかの聴きもの)、少なくとも仕事に影響を及ばさないぐらいには立ち直っているのだろう。他の曲も女性ヴォーカル入りのバラードの7曲目「Someday」を除いて、やけにノリのいい演奏が続いているのは、逆に空元気を出しているような気がしないでもないけどね。でもそのおかげで久しぶりにいいグリーンが帰ってきたように感じるのに加えて、ヘイズ、ウィリアムス、ブラウンIII組とロスネス、パティトゥッチ、ワッツ、Rogerio Boccato、モレノ組のどちらのユニットも甲乙つけがたいほどにいい演奏をしていることもあって、ドラマーとしてはワッツよりもブラウンIIIの頑張りがよく目立っている感があるものの、どの曲をとってもノリノリで楽しむことができる。
ということで予想したのとは全然違う演奏なので、コルトレーンの「Ballads」以外は誰のバラード的なアルバムであってもあまり聴きたいとは思わない私としては嬉しい限り。本作は録音(エンジニアはマイク&ジョー・マルシアーノ)も温かみのある各楽器がバランスよく録れているし、ユニットの違いにり音質が極端に変わることもなくて上々だね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


FLOWERS-BEAUTIFUL LIFE
JIMMY GREENE
MACAV
2017-04-28


--EDIT--

(HMV)
1.Cyrus Chestnut / There's A Sweet Sweet Spirit
2.Russell Malone / Spectrum
3.Peter Bernstein / Signs Live!
4.Simona Premazzi / Outspoken

4枚で35%オフセール利用。

--EDIT--

Christian Sands / Reach

Christian Sands (P)
Marcus Baylor (Ds)
Gilad Hekselman (G)7, 8, 9
Christian McBride (B)8
Yasushi Nakamura (B)
Cristian Rivera (Per)5
Marcus Strickland (Ts, B-Cl)3, 4
Rec. 2016?, NY
(Mack Avenue MAC1117)

先日聴いたユリシス・オウエンスJr(「Ulysses Owens, Jr. / Falling Forward(17年、別頁あり)」)と同様、クリスチャン・マクブライドに可愛がられているクリスチャン・サンズのリーダー作を買うのは、「Christian Sands/Risin'(08年、別頁あり)」「Sands, Fonnesbaek, Riel / Take One(15年、別頁あり)」に次いでこれが3枚目だけど、本作ではこれまであまり接点がなかったのではと思われるマーカス・ベイラーと共演しているのが興味深い。ベイラーはイエロージャケッツに在籍していたことがあるドラマー。近作では「Kenny Garrett / Pushing The World Away(13年、別頁あり)」で非常にいい仕事をしていたので、ここでのプレイにも期待している。またベースは中村恭士だけど、マクブライド(プロデュースを担当)が1曲だけ演奏に加わってソロを弾いているのも嬉しいし、2曲に参加のマーカス・ストリックランドや3曲に参加のギラッド・ヘクセルマンがどういうプレイをしているのかも楽しみだ。

サンズ曲が8曲と、Bill Withersの「Use Me」、ジェームズ・ホーナーの「Somewhere Out There」で全10曲。
サンズがバップ・テイスト溢れるピアニストであることは基本的に変わらないけれど、そこにマッコイ・タイナー的なモーダルさ等のプラスアルファが加わって、ますますいいピアニストに成長しているね。おそらくマクブライドのバンドで鍛えられたおかげだと思うけど、どの曲においても表現力が実に豊かだし、今回はいろんなビートの曲を用意しているおかげで、これまでとは一味違った演奏た堪能できる。そのためのベイラーだと思うけど、1曲目「Armando's Song」のようなアップテンポの4ビートであれ、3曲目「Pointing West」のような16ビートと4ビートの複合曲(曲調はコリアの「Humpry Dumpty」に似た感じ)であれ、5曲目「iOyeme」のようなラテンタッチな演奏であれ、ヘクセルマン参加の7曲目「Reaching for the Sun」、8曲目「Use Me」、9曲目「Gangstalude」のようなもっとコンテンポラリーな演奏であれ、どんな曲調やビートであってもどんとこいなのだから、彼の起用は大正解。それと比べると中村のベースは頑張って弾いているわりには音自体がちょっと弱いというか不鮮明だけど、サンズとベイラーが常に聴かせてくれるので、気になるほどではない。曲によってのストリックランド(テナーだけではなくエレクトロニクスも担当しているよう)、クリスチャン・リベラ、ヘクセルマンの参加もとてもいいアクセントとなっていて(マクブライドが8曲目のいいところでアルコのソロだけでわざわざ参加する必要はない気がするが)、ゲストが参加している曲以外はほとんどサンズにしかスポットが当たっていないものの、どの曲をとってもノリノリで楽しむことができる。ゲスト陣の中では、特にヘクセルマンの相変わらずの順応力の高さに感心する。
ここでのサンズは、これまでとは一皮も二皮もむけていて(音楽性の幅が広がった感じ)実にいいね。本作は演奏の良さに加えて、録音(エンジニアはTood Whitelock)も中村のベースを除いては良好だ。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


REACH
CHRISTIAN SANDS
MACAV
2017-04-28


--EDIT--

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