Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

(Disk Union)
1.Dave Douglas / Brazen Heart Live at Jazz Standard Saturday

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Sean Jones / Live from Jazz at the Bistro

Sean Jones (Tp, Flh)
Obed Calvaire (Ds)2, 3, 6
Luques Curtis (B)
Orrin Evans (P)
Brian Hogans (As, Ss)2, 3, 4, 6
Mark Whitfield Jr. (Ds)1, 4, 5, 7
Rec. December 3-5, 2015, Jazz at the Bistro, St. Louis
(Mack Avenue Records MAC1111)

ショーン・ジョーンズのライブ盤はこれが初ということになるのかな。本作のメンバーは「Sean Jones / No Need for Words(11年、別頁あり)」「Sean Jones Quartet / Im・pro・vise: Never Before Seen(14年、別頁あり)」等に参加しているオリン・エヴァンス、ルケス・カーティス、オベッド・カルヴェールに加えて、曲によってはドラムスがマーク・ホイットフィールドJrに交代、また上記「No Need for Words」にも参加しているブライアン・ホーガンスが加わったクインテット編成にもなっているのだが、ただでさえ威勢のいいバンドのライブなだけに、これは相当熱い演奏が期待できそうだ。

ジョーンズ曲が4曲、ホーガンズ曲が1曲、エヴァンス曲が1曲、トラディショナルの「Amazing Grace」で全7曲。
4ビートが中心。思ったとおりの熱い演奏ではあるけれど、録音(エンジニアはTodd Whitelock)がイマイチで、ピアノ以外の各楽器の音質が少々チープな感じがするのは仕方がないとして、ドラムスがバランス的に奥に引っ込んでいるのと音量も小さめなせいで、その熱気が十分に伝わってこないのが残念。このバランスの悪さが気になって、私としては素直に演奏を楽しめないほどなのだが、それには録音的なことばかりではなく、ホイットフィールドJr.が頑張って叩いているわりには、カルヴェールと比べるとアイデア的に聴き劣りがすることも関係している。確かにここ何年かで登場してきた若手ドラマーの中ではけっこうなやり手だし、実際に2011年南郷ジャズフェス(別頁あり)で生で観たときにもそう感じたのだが、カルヴェールほどの境地には至っていないので、彼が参加している曲はそれなりのインタープレイをしていながらも、なんとなくつまらなく感じてしまう。それらの点を除いては各人とも流石にライブだけのことはある生きのいい演奏をしているのでこれでよしとしておくけれど、3日間のライブをレコーディングしているということは他にもいい演奏がいっぱいあったと思うので、できることならカルヴェール参加の曲の方を多くしてほしかった。
ということで想像していたほどの演奏ではないけれど、このバンドが私好みであることに変わりはない。アメリカでは当然のことではあるけれど、オリジナルできちんと勝負をかけているのにも好感が持てる。

評価☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Live from Jazz at the Bistro
Sean Jones
Mack Avenue
2017-05-26


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Bungalow / You Already Know

Mike Rivett (Ts, Electronics)
Koichi Sato (P, Rhodes)
Hiroshi Ikejiri (Ac-B, Ukulele-B)
Ko Omura (Ds, Tabla)
Rec. June 3 and September 28, 2016, Tokyo
(Studio Songs YZSO-10075)

小沼ようすけのスペシャルトリオとして、去年と今年の2年連続で十和田湖畔のジャズフェスティバルに出演した池尻洋史(ベース、ウクレレベース)と大村亘(ドラムス、タブラ)が、ピアノの佐藤浩一と結成したバンドBungalowの「Metropolitan Oasis(11年)」「Past Life(13年)」「Unseen Scenes(15年)」に次ぐ4枚目。今回は前作「Unseen Scenes」に引き続き、大村と同様マイク・ノックに師事したことがあるオーストラリア人のサックス奏者マイク・リヴェット(マンハッタン音楽院時代はデイヴ・リーブマンに師事したよう)が加わったカルテット編成となっているのだが、前3作は聴いたことがなかったし、池尻は小沼トリオのみ、また大村も小沼トリオの他には中村真トリオでしか観たことがなかったので、Bungalowではどういうプレイをしているのか興味深いものがある。

リヴェット曲が1曲、佐藤曲が4曲、池尻曲が2曲、大村曲が4曲、4人の共作が2曲で全13曲。
マイルスの黄金クインテット的なモーダルさやダークさに、ECM的な風景描写を加味した感じの演奏といえば分かりやすいかな。曲によりそれぞれの曲調は異なるけれど、サウンドカラーはきちんと統一されているし、各人の演奏スタイルがバンドとしてのオリジナリティーにも繋がっていて実にいい塩梅。聴く前はもっと静的な演奏を想像していたのだが、1曲目「Santa Crus」(大村曲)から私好みのアップテンポの4ビートで攻めているし、同じくアップテンポ基調の2曲目「Gravity Snap」(リヴェット曲)では池尻と大村が息をピタリと合わせながらテンポを自在に伸び縮みさせている様が目茶苦茶カッコよくて、もうこの2曲だけでも充実感が味わえるというのに、続く3曲目「Bombori」(佐藤曲)や即興的な4曲目「Led Astray」(4人の共作)ではバンドの特徴であるタブラを用いた演奏が登場するのだから嬉しくなってしまう。9拍子の5曲目「Ephemeral」(大村曲)では、同じフレーズを延々と繰り返している池尻のウクレレベースがこれまた特徴的だし、ミディアムテンポの4ビートの6曲目「TOAD」(佐藤曲)では、全く教科書的ではない佐藤の先の読めないアドリブが聴きものだし、4曲目と同様即興的な7曲目「You Already Know」(4人の共曲)では、タブラの響きを活かしながらの、ピアノとベースも打楽器的なプレイが何かの物語に聴こえるし、8曲目「Day29」(曲)での佐藤のエレピ(この曲でのみ使用)もいいアクセントとなっていたりして、残りの曲は割愛するけれど、どの曲をとってもいい感じで楽しませてくれる。全面参加しているリヴェットもこのバンドにきっちり溶け込んでいて、そのテクニックもリーブマンに習っただけあって申し分がないね。幾分ソフトな感じのテナーの音色も、やっている音楽によくマッチしていて非常に好感が持てる。
ストレートヘッドなジャズではないので万人受けはしないと思うけど、アメリカあたりで流行っているコンテンポラリーなジャズとはまた一味違った現代的かつ独自な演奏には大満足。曲によっては各人が会話しているようなインタープレイがあったりするのもグッドだね。本作は録音(エンジニアは松下真也)も各楽器がナチュラルな音で録れていて、そのバランス共々上々だ。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!)


Bungalow
スタジオソングス
2017-04-05


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