Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。



Pierre De Bethmann(Fender Rhodes)
David El-Malek(Ts)
Michael Felberbaum(G)
Clovis Nicolas(B)
Franck Agulhon(Ds)

Prysm(別項)解散後ピアニストのPierre De Bethmannがリリースした初リーダー作(03年)である。
実はこれ、プリズムの記事を書いている時にネットで調べていて偶然発見し即注文したもの。

本作品でBethmannは全曲ともアコピでなくエレピを弾いているので、プリズムにおける彼の印象とは全く異なって聴こえてくる。曲は相変わらず変拍子がほとんど。プリズムの曲の秘密は彼にあったんだな。
サックスとギターがユニゾンでテーマをやってエレピがバッキングしている曲が多いが、ミステリアスな感じがしてなかなかいいね。ただ、かなり陰気なのでしょっちゅう聴くというわけにはいかないだろう。
60年代のマイルスのE.S.P以降のサウンドに近いかもしれない。
それにしてもこの作品はまるでサックス奏者(かなり上手い)がリーダーかと思えるほどに前面に出ている。エレピのBethmannはほとんど目立たないね。おそらくトータルサウンドとしてこういうのを完成させたかったんだろうな。

聴き終わった後、サックス奏者David El-Malekの名前に何となく見覚えがあったのでCDリストで調べて見たら、やっぱり1枚持っているじゃない。「Talking Cure(03年)」だが、メンバーをみたらなんとBethmannがピアノだしドラマー(Franck Agulhon)も同じだった。フランス人(?)の名前は読みづらくてなかなか頭に入らないんだよね。
私の好みとしては音楽的にはTalking Cureの方かな。Bethmannのアコピを聴くことができるしサウンドも陰気臭くなくて・・・

--EDIT--

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ビリー・キルソンもまた「アラン・ドーソンから習った組み」のようで、ジェフ・ワッツやマービン・スミッティ・スミスが一緒だったそうだ。その後はウォルター・ディビスのトリオでデビューしたよう。
私が初めて彼の名前を目にしたのは、89年発売のレーザーディスク「New Stars On Blue Note」でのダイアン・リーブスのバンドのドラマーとして。この頃のダイアンはアフロ系にとても凝っていた時期で、何と言ってもその要はリズム隊にあるのだが、ビリー・キルソンはパーカッショニスト(名前ど忘れ)と一緒にとても生きのいいリズムでダイアンを乗せまくっていた。彼女のバンドには7年間在籍する。
96年にはヒノテル・菊地雅章クィンテットでレコーディング、90年代後半からラリー・カールトンで2枚のレコーディングと2回(99年、02年)の来日、ボブ・ジェームス・トリオで来日(00年?)と1枚のレコーディング(03年)などさまざまなところで活動しているが、一番メインにしているのがディブ・ホランドとその一派(M-BASEの残党)での活動ではないかな。
基本的には「4ビートジャズもフュージョンもなんでもあり」の人なのだが、やっぱり彼のドラミングが一番生きてくるのはディブ・ホランド系のちょっと変(いい意味で)な音楽ではないかと思う。
ドラマーとしてはウェリポ時代のオマー・ハキムのようなとてもエネルギッシュなタイプといえば分かりやすいだろうか。奏法的にはダブルよりもシングルストロークを多用している。リズム的には多少硬めかな?

生のキルソンを見たのは96年ぐらいの伊東たけしバンドと01年のケニー・ギャレット&チャーネット・モフェット・カルテット。どちらもジャズフェスだったが、夏の暑さよりも熱いドラミングはまるで「北斗の拳」のようにとてもスポーティだったね。彼ってフロント奏者のことをまるで考えないで暴走する時があるんだが、そこが大きな魅力かもしれない。

おススメ盤はDave Holland Quintet/Extended Play Live At Birdland(03年)、この2枚組みライブでビリー・キルソンの全てが分かります。

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Peter Martin/In The P.M.(輸入盤)

Peter Martin(P)
Reuben Rogers (B)
Greg Hutchinson(Ds)
Erin Bode(Vo)3,10,11

ピーター・マーチンのアルバムはParabola(97年)Something Unexpected(01年)を所有している。この人って名前を忘れかけた頃にアルバムを出してくるんだな。サイドマンとしてのレコーディングも少ないし、ファンの私としてはできれば年1枚ぐらいのペースで出してほしいような気がするんだがね。
このトリオのメンバー3人は現在ダイアン・リーブスとも活動をしているが、ボーカルのバックっていろいろと制約されることが多くて結構ストレスが溜まるんではないかと思う。あくまでもボーカルが主役だからね。その辺のところを思いっきり発散させているのが本作品ではないだろうか。

1曲目、スタンダードNever Let Me Goを7/8の変拍子にアレンジしていていきなりパワー全開の演奏をしているが、もうこの1曲だけでこのアルバムの凄さが予想できちゃったね。ダイアンとの仕事が長いだけに3人のコンビネーションはバッチリ。これがオリジナルメンバーの強みなんだよね。
3曲目、You'd Be So~はカッコいいイントロ部分を付けてテンポはお得意のアップにしている。ゲストのVoは単なる付け足し。ようするにこのイントロのリフと曲のコード進行を借りて思いっきりぶち切れた演奏をしたかったわけだ。
9曲目までうるさい曲と静かな曲が交互に演奏されていて、これだと聴いてる途中で疲れたり飽きたりすることなく全曲楽しめる。聴く側の心理を上手くつかんでいるのではないかな。実はこういう心理面がアルバム作りにおいてとても重要なことではないかなと思っている。(別項に書いているが全曲バラードのアルバムなんて飽きてきてもってのほか)
それにしても3人とも凄いテクニックだよね。このCDではリューベンもグレッグも長めなソロをとっていたりして見せ場が多く、その魅力を十分に見せつけてくれている。もしかすれば3人とも今までのベストプレーではないだろうか。
10~11曲目では同じMAXJAZZレーベルで売り出し中のErin Bodeがとてもキュートに歌っているが、これは彼女の宣伝をするというオマケのようなもの。9曲目まで聴いてきてとても興奮しているのだが、その気持ちの高ぶりをこの2曲で癒してくれる。なかなか気の効いたサービスだね。

ピーター・マーチンさん、名前を忘れる前に早く次のアルバムを出してください。できたら同じメンバーで。

--EDIT--

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