Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。



偉大なドラマー、ロイ・ヘインズ(1926年生まれ)。
40年代からすでに活躍していて、共演者を簡単にあげてもレスター・ヤング、チャーリー・パーカー、マイルス・ディビス、サラ・ボーン、ジョン・コルトレーン、スタン・ゲッツ、エリック・ドルフィー等々そうそうたるメンバーが揃っている。正真正銘のJAZZの生き字引だね。現存のドラマーとしては他にはマックス・ローチとジミー・コブぐらいかな。

ロイのドラミングのベストといえばなんてったってチック・コリアのNow He Sings Now He Sobs(68年)でしょうな。もともとちょっとアクの強いドラミングだったのがチックの硬質なサウンドにぴったりハマッタんだよね。
ここでのロイはダイナミックかつ繊細。音的にもこの時から使い始めた(と思われる)フラット・トップ・ライド・シンバルのコツンコツンとした音がたまらない。(余談だが、コルゲン鈴木宏昌が70年代に日野元彦とやったピアノ・トリオのレコーディング時にこのシンバルを無理やり使わせたそう。チックの音に近づけたかったんだろうな。トコさんが叩きにくいシンバルだと嘆いておりました)

70年代から現在までもいろいろやっていて、チックのトリオのリユニオンやその後の共演、パット・メセニーとの共演等が有名どころだが、リーダー作もかなりだしているね。最近のものはDreyfusレーベルが多いかな。
ただこれらのものはどうもロイのアクの強さだけが耳について好きになれないんだよな~。やたらとバタバタしていて、なんか「ジョージ川口」化しているような気がする。そろそろ80歳になろうとする年齢的な事を考えれば止むを得ないのだがね。
音楽的にはいつも前向きな姿勢がうかがえて、その辺のところは尊敬しております。

ということで最近のおススメはなし。やっぱりチックのNow He Sings Now He Sobsを聴きましょう。




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Brian Bromberg(B)
Randy Waldman(P)
Vinnie Colaiuta(Ds)

ランディ・ウォルドマン・トリオ/Timing is Everything(別項、トラバしてます)と同メンバーによるこちらはブライアン・ブロンバーグ名義の新作。キングレコードの低音シリーズである。
以前から好きだったテクニシャン揃いのこのトリオなので、今回もとてもワクワクしながら封を切った。

実は私が好きなベースシストはレイ・ブラウン~クリスチャン・マクブライド系の音の芯が太くて力強い感じのタイプが多い。弦がブルンと唸り同時にウォンと胴鳴りがするって感じかな。
その意味ではブロンバーグは正反対。エディ・ゴメスもそうだが、弦高を低くしていて音が妙に伸びちゃっているんだよね。なんかベタッとしているし、弦だけの音で胴鳴りがあまり感じられないのかな。運指的には楽なんだろうが何となくベース本来の音ではないような気がしてね。
だけれども、である。やっぱりブロンバーグは凄すぎですよ。これだけの速弾きでしかもあらゆるテクニックを駆使していながらも音程が抜群に正確だってことは、ちょっと人間業とは思えないんだよなぁ。なので音的なことを除けば彼は大好きである。

キングの低音シリーズは、その名のとおり低音をとても重視した録音になっている。
本作品なんかもボリュームを上げて聴けば、おそらくはベースがブンブン唸って快感だろう。ただしドラムスの音が若干弱めで、奥で叩いているって感じかな。せっかくの超テクのカリウタがもったいないです。
音のバランスで考えればウォルドマンのTiming is Everythingの方がいいかもね。

でも、このスーパー・テクニシャン・トリオはやっぱり凄いねぇ。このアルバムも「全曲良し!」です。
私なんか1曲目からあんぐりと開いた口が最後まで塞がりませんでした。

ブロンバーグをまだ体験したことがない方にはぜひ聴いてもらいたいですね。3曲目のベースソロ(ブルー・ボサ)あたりで腰を抜かすかもデス。




--EDIT--



Billy Cobham(Ds,Per)
John Abercrombie(G)
Michael Brecker(Ts,Ss)
Randy Brecker(Tp)
George Duke(Key)
Garnett Brown(Tb)
Lee Pastora(Per)
John Williams(B)

ビリー・コブハムの「スペクトラム」に続く第2作目がこの「クロスウィンド(74年)」である。
まずはメンバーを見ていただきたい。ジョン・アバークロンビーとブレッカー兄弟は実はこれがデビュー盤(コブハム・バンドでの)なんだね。この当時すでに彼らの実力を見抜いていたコブハムはまさに恐るべし!

このアルバムは何といってもA面を占める組曲「教会のあるスペインの荒野にて」が素晴らしいのだが、そのテーマは風である。
a部分「教会のあるスペインの荒野にて」は風の音からスタートする。遠くでは鐘が鳴っている。マイケルのソプラノがとても美しい牧歌的な曲だが、実は17/16拍子というとんでもない拍の曲。マハビシュヌ出身のコブハムならではの拍子だが、他のメンバーは合わせるのにとても苦労したんだろうな。
b「のどかなサヴァンナ」はガーネットのトロンボーンがのどかさを醸し出している。後半デュークのエレピが犬の遠吠えを思わせるあたりは流石ですな。
c「嵐」は風の音が次第に強くなり嵐に変化するが、そこからかぶさるコブハムのドラムソロは圧巻。ジェットマシンをかませているので、タダでさえ凄いコブハムがとんでもなく恐ろしいものになってしまった。
d「閃光と洪水」はまたまた17/16拍子。こちらはアップテンポなのにもかかわらずテーマや3管でのリフがバッチリ決まっているね。ランディやアバークロンビーのアドリブはすでに彼ら独特の音づかいになっている。このドラムパターンは昔よくコピーしたっけな。
B面、タッタラタンタンから始まる「プレズント・フェズント」は私が大好きな曲。けっこうファンキーだよね。それにしてもここでのマイケルのテナーはぶっ飛びものですな。現在のマイケル節が早くも現れている。デュークのいい感じなエレピでのバッキングやムーグシンセ(かな?)のソロ、コブハムのとても真似の出来そうにもないドラムソロなど聞かせどころの多い曲だね。
ほか2曲入っているが、このクロスウィンドはワタシ的にはコブハムのアルバムの中では最高傑作ではないかなと思っている。

やっぱり私は組曲風なのって大好きだなぁ。今のミュージシャン達にもこういうヤツをぜひやってもらいたいものだネ。

--EDIT--

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