Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。



実はジョン・ゾーンが苦手である。そのアバンギャルドなところが肌に合わないんだよね。ゆえにMasadaやNaked Cityの一連のアルバムはほとんど持っていないのだが、それらのバンドのドラマーがジョーイ・バロン。
そんなわけでバロンをちょっと偏見の目で見ていたところもあったのだが、90年のランディ・ブレッカーの「ライブ・アット・スウィートベイジル」でのまっとうな(?)ドラミングを聴いて彼を見直すことになる。さらに91年のジョンスコのGrace Under Pressureで完全に虜になってしまった。個性的なテクニックもさることながら、多少ローチューニングにしているタイコの音がエンジニアの名手ジェームス・ファーバーによっておそろしくカッコよく録られていたんだよね。とくにバスドラのアタック音がズーンと沈んでいくところはまさに快感だったな。その後のバロンのドラムは、誰が録ってもそんな音で録られるようになっているのはおそらくバロンの指示によるものだろう。
それ以降、彼の4ビート系のやつは結構追いかけていて、ビル・フリゼール、マーク・ジョンソン(バロンとは名コンビでいろんなアルバムで一緒にやっている)、デイブ・ダグラス、パトリシア・バーバー、ジョン・テイラーなどは買っている。あと最近では何と言ってもエンリコ・ピエラヌンツィのピアノトリオの一連のやつかな。真面目に4ビートをやっていながらも時たまアグレッシブなドラミングはかなり個性が強く、逆にそんなところがピエラヌンツィを燃え立たせてくれているようだ。

最近のもののおススメはやっぱりピエラヌンツィでしょうか。去年リリースのLive in Japanがいいです。
あと、思いっきりぶち切れたのを聴きたいのであれば自己リーダー作のTongue in Groove。去年リリースされたが録音は91年とかなり古めでEllery Eskelin(Ts)、Steve Swell(Tb)という変則トリオでの演奏。こちらはごく一部のマニアにしかお勧めできません。

--EDIT--



Orrin Evans(P)
Matthew Parrish(B)
Byron Landham(Ds)

オリン・エバンスの新譜だと思って飛びついたら01年リリースの再発盤だった。
Criss Crossから5枚、Palmettoから1枚だしているが本作品はImani Recordsというあまり聞いた事のないレーベルからのリリースである。
オリン・エバンスは同じエバンスでもビルの要素をほとんど感じさせない人。昔の人で言えばモンクやセシル・テイラーに近いかな。かなりとんがっているよね。でも、それほどアクは強くないしやっているのは4ビートジャズ中心なので、どなたでも安心して聴けるのではないかと思っている。

本作品はスタンダードは2曲で他はオリジナル。オリジナルといってもブルースとかで、そんなに難しい曲はやっていないのでだいぶリラックスした雰囲気になっている。ここでのオリンは珍しくアドリブの後半ブロックコードで攻めてみたり、ハンプトン・ホースのようなフレーズをやってみたりと、いつもより幾分明るめに聴こえる。こんな彼もいいね~!
ベースのマシュー・パリッシュは初めて聞く名前かもしれない。調べて見たら現在はレジーナ・カーターのバンドで活動しているようだ。太くて力強い音で弾いているが、奏法的にはロン・カーター風かな?とりわけ上手いというほどではないが安心して聴いていられるね。
ドラムのバイロン・ランダムはまだまだ無名だが、そんなドラマーの中では私の一押しの人。最近Criss盤に吹き込みが多いが、実は90年代後半から現在までずっとジョーイ・デフランセスコのオリジナルドラマーとして活躍している。余談だが、オルガンのベーシスト・レスのバンドの場合ドラマーの負担ってとても大きいんだよね。いくらオルガン奏者がベース部分も弾いているといってもごもごもしていて、ドラムを叩いていればよく聞こえないので、どうしてもテンポをキープすることに意識を集中させなければならず、その結果自分のワザを思う存分発揮できないわけだ。その点このアルバムでのバイロンは、安定したベースにテンポをまかせてやりたい放題やっている。

これは5年ぐらい前の録音だとは思うが、若手ミュージシャンの5年間の成長って凄まじいんだね。
現在の彼らよりは多少未熟な過去の演奏を聴けてちょっと幸せな気分に浸ってしまった。


(これで100記事達成!この調子で頑張ります)

--EDIT--


Stephane Guillaume(Sx,Cla)
David Venitucci(Accordion)
Nelson Veras(G)
Stephane Huchard(Ds)
Minino Garay(Per)
Christophe Wallemme(B)
David Linx(Vo)4,8
Daniel Mille(Bandonion,Accordina)4,11

Prysm(別項)解散後ベーシストのChristophe Wallemmeがリリースしたリーダー作(04年)である。
実はこれ、プリズムの記事を書いている時にネットで調べていて偶然発見し即注文したもの。
彼もやはり変拍子が好きなようで曲の大半は変拍子である。こうして元プリズムの3人のその後の演奏を聴いて見ると、いかに似たもの同士が集まってプリズムというとんでもなくカッコいいバンドができていたのかが分かって面白い。
Bethmann(別項)がE.S.P以降のマイルスのようなサウンドに近いのに比べれば、こちらの方は民族音楽的(スパニッシュ、シャンソン、中近東音楽)なものをジャズに上手く取り込んでいる感じかな。同じベーシストのアビシャイ・コーエンのアルバムのようなサウンドに近いだろうか。
それにしてもこのCDは録音がいいね~。特にアコギとアコーディオンとベースソロがとても生々しくて、音の快感を味わうことができる。音楽的にはそれほど「いいっ!」て感じではないが、この録音の良さだけで私は満足ですな。すごく得した気分になってしまった。あとこのドラマー、異常にカッコいいっすな。

これでプリズム関連はひとまず終了かな。でもまた再結成される可能性が大なので、今後も輸入盤情報からは目がはなせないだろうな。それにしてもフランス人の名前は覚えにくいね。

--EDIT--

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