Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。



Peter Beets(P)
Reginald Veal(B)
Herlin Riley(Ds)

ピーター・ビーツ(オランダ人、現在34歳)は97年のビーツブラザーズでデビューしたようだが、私が初めて聴いたのはCriss Cross盤の1作目から。バックメンバーはアルバムごとに違うがNew York Trioというシリーズの3作目が本作品である。今回のバックはレジナルド・ビールとハーリン・ライリーの名コンビ。ウィントンやマーカス・ロバーツや大西順子など、なにを聴いても相性が抜群にいいよね。

1曲目のボサ、ビーツの指が鍵盤上をコロコロとよく動いていて気持ちいい。ライリーはシンバルをきちんと8分音符で刻んでいるがこの速さは異常ですな。おそらく手首ではなく指を使ってスティックを動かしているんだろうが、私などは2~3小節ぐらいしか出来ないだろう。速すぎる~!
2曲目のアップテンポ、ビーツのオリジナルだがまるでバド・パウエルのような曲で、アドリブフレーズまでもがちょっとパウエル風になっている。演奏がだいぶ乗ったのかラストテーマの後にまたかなり長いアドリブを取っちゃった。
3曲目のミディアムテンポ、スネアのピアノへの絡み具合がなかなかいいね。ビールのベースソロは引き出しの多さが感じられてさすがとしか言いようがない。
4曲目はバラード、これはどうってことなく普通。
5曲目のアップテンポ、ピアノのアドリブに入ってもなかなかビールがランニングをしてこなくて、ライリーが苦笑いをしているのが目に浮かぶよう。わたしゃこういうお遊びは大好きですな。ビーツが思いっきりピーターソンしています。
6曲目はシンコペーションのリフがとても複雑な曲、ここでは逆にライリーがなかなかスィングビートを出してこなくてビールをちょっと苦笑させている。それが後をひいたのかベースソロはいまいち盛り上がることなく終わっちゃった。
7曲目は名曲ジャンゴ、彼らならこの曲をいろんな方向に持っていけるだろうが、ここではあえてMJQの雰囲気を再現させている。おみごと!
8曲目はブルース、ピアノとドラムのバースのところでお互い1拍半フレーズを大安売りしていて、分かる人なら思わず「いぇ~い!」と言ってしまいそう。

ピーター・ビーツは今のところは輸入盤でしか聴く事ができないが、ちゃんとした正統派ピアニストなのでヴィーナス盤とかの日本盤でデビューすればかなり人気がでるのではないだろうか。
あと、同じオランダ人のギタリスト、ジェシ・バン・ルーラーあたりと組み合わせても面白いんではないかと思うネ。

--EDIT--



Didier Lockwood(Violin)
Bireli Lagrene(G)
Niels Henning Orsted Pedersen(B)

日本ではジャズ・バイオリンといえば寺井尚子が有名で、彼女が初めてジャズにバイオリンを取り込んだようなものの言い方で評論家たちは絶賛している。しかし、それはあくまでも日本のはなし。世界的に見ればジャズ・バイオリニストって昔からいるんだよね。ステファン・グラッペリを筆頭にジェリー・グッドマン、ジャン・ルック・ポンティ、マイケル・ウィルバニアク、ノエル・ポインター、レジーナ・カーター、そして本作品のディディエ・ロックウッドとね。

これはロック上がりだが今では全うなジャズをやっているロックウッドが、97年に亡くなったグラッペリを追悼した作品(00年)。私にとっては参加しているペデルセンへの追悼盤でもある。
グラッペリが往年好んで弾いていたであろうと思われるスタンダード・ナンバーを、ロックウッドは彼のフレーズもうまく取り入れながらも実に雰囲気良く弾いている。同じDreyfusレーベルの盟友ビレリー・ラグレーンがここでは全曲アコギでやっていて彼のジプシーギターの魅力が満載だし、超ベテランのペデルセンが右手の薬指(小指もか?)まで使って弾いているテクニックの凄さと音程の素晴らしさも特筆に記すものがあるね。

さて、寺井尚子である。
数年前に一度見た事があるが、この夏我が地方のジャズフェスに来てくれるのでいまから楽しみ。
ただバックがどうもな~。今のメンバーがいまいちだと思っているのは私だけだろうか?

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出ました! 左足クラーベの帝王オラシオ・エルネグロ・エルナンデス。
彼のクラーベリズムはウンタンタンウン・タンウタウンウタと2小節目の4拍目が裏で入ってくるところが特長。これをキープしながらドラムを当たり前に叩くなんてホント異常な人間としか思えませんな。いくらキューバで英才教育を受けていたといってもネ。

エルネグロを初めて知ったのはTV放映された01年のモントルー・ジャズフェスのミッシェル・カミロのトリオだったろうか。つい最近のことだね。歴代のカミロのドラマーはディブ・ウェックル、ジョエル・ローゼンブラッド、クリフ・アーモンド、ザック・ダンジガー(やっていたかな?)と超テクニシャンぞろい。その後釜としての彼なので上手いに決まっているよね。とにかくラテン系のビートは大得意なのだが、まるでドラマーとパーカッショニストの2人がいるように聴こえる。でも決してオーバーダブではなく同時進行で彼一人が叩いているわけだ。この恐ろしさはもしかすればドラムを叩いた事のある人間にしか分からないかもしれない。ちょっと気に食わないところは、フィルインとかですぐにツインバスペダルを絡ませてしまうところかな。フレーズがありきたりになってしまっているね。

エルネグロはカミロのTriangulo、Live at the Blue Noteや渡辺香津美のMo' Bop、Mo' Bop?で聴ける他は、ジョン・パティトゥッチやManuel Valeraなどにも数曲入っている。あと綾戸智絵もありますな。
余談ですが、最近の綾戸のライブはしゃべりが多すぎてわたしゃ嫌いですね~。

おススメ盤はなんといっても2枚組のLive at the Blue Note(03年)。カミロの懐かしの名曲On Fireもやっています。

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