Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。



Warren Wolf(Vib)
Mulgrew Miller(P)
Vicente Archer(B)
Kendrick Scott(Ds)

いやはや、とんでもなく素晴らしいバイブ奏者が出現したものだ。マルグリュー・ミラーに見出されたそうだが、ウォーレン・ウルフ(録音時25歳)、バークレーを卒業して現在はそこで教鞭も執ってるとのこと。
ジャズプレイヤーの中でバイブ奏者ってホントに少なくて、なかなか新人が現れてこないんだよね。ジョー・ロックやスティーブ・ネルソンはもうベテランの仲間入りだし、最近の若手ではステフォン・ハリスぐらいしか思い浮かばないなぁ。

聴いた印象ではまず音がとても温かい。そんな意味ではミルト・ジャクソン的かな。それと結構パワーがあって、叩いた時に鍵盤が下の共鳴管(?)についてしまうのか「ジッ」って音が鳴っちゃったりしている。
この音ですよ。バイブは。ゲイリー・バートンのようなクールなのもいいが、やっぱりこういう温かい音を聴くとホッとするんだよね。
音そのものはストレートに伸びているので、バイブレーターはほとんど使っていないのかも。
ステフォン・ハリスよりも万人向けの音楽をやっているので、これからの知名度は逆転するかも知れないな。

演奏はアップテンポのものからバラードまで全曲よし。まあ、マルグリューが絡んでいるので悪い訳はないわな。
圧巻は8曲目、6/8のコルトレーンタイプの曲だが、これほどアグレッシブなバイブも近頃聴いたことはない。
メンバーではドラムのケンドリック・スコットがクルセイダーズでのファンキードラミングと違い、もろジャズ的なドラミングをしている。ようやく本領発揮してくれたって感じかな。これからもどんどん4ビートをやってネ。
忘れてはならないのがエンジニアのジム・アンダーソンの音作り。中域主体の図太い音で熱いジャズをますます熱くしてくれている。

それにしても今年は新人ジャズメンの当たり年なのかな。
私のブログでも随分と取り上げているが、彼らがどれだけ伸びていくか、新譜(新人)聴きの私としてはとても楽しみなところ。子供の成長を見守る親の気持ちかな。
将来とんでもなくビックになった時に「私なんかデビューの頃から知っているよ」なんて天狗になれるからね。

--EDIT--



カーク・コヴィントンは実はスコット・ヘンダーソンの「トライバルテック」でしか聴いた事がない。
スコット・ヘンダーソンは昔チック・コリアのエレクトリックバンドでやっていたが、もっと自分の音楽をやりたくて脱退したほどのテクニシャン。その後はザビヌル・シンジケートにも参加しているが、何と言ってもベーシスト、ゲイリー・ウィリスと91年に結成した自己のバンド「トライバルテック」での活躍が一番だね。ウィリスとコヴィントンは大学時代からコンビを組んでいたようだが、相性抜群だしどちらも相当な腕前。この3人が揃えば鬼に金棒で、どんなハードな曲でもお手のもの。まさにやりたい放題のテクニカルバンドです。

コヴィントンはその太い体形に似合わず結構手が早い。ドラミングはウェックルやカリウタよりは幾分ロック寄りって感じかな。あとボーカルも得意としているが、こちらも体形からのイメージとは違ってちょっとかん高い声系。その実力は相当なもので自分のボーカルをフィーチャーしたブルースアルバムをトライバルテック名義で出しているほどである。
長い間TAMAプレーヤーだったが最近YAMAHAに鞍替えしたよう。個人的にはTAMAの方が彼に合っていたような気がするが、お金も絡んでいると思うので致し方ないだろう。

トライバルテックは最近アルバムをリリースしてくれず(解散した?)ヤキモキしていたのだが、ここに来てヘンダーソンとコヴィントンのコンビにベーシスト、ジョン・ハンフリーが参加したとんでもない2枚組みライブ盤(Scott Henderson/Live!)をリリース。
ギタートリオという最小のユニットでありながら、その辺のロックバンドなんか到底太刀打ちできないほどのロック寄りなサウンドをやっている。曲によってはコヴィントンのボーカルも入っているし、4ビートジャズなんかもやっているが、やっぱりこの人たちって凄いです!!
それにしてもゲイリー・ウィリスはどうしちゃったんだろう?私、好きなのになぁ。


--EDIT--



Chick Corea(el.P)
Joe Farrell(Fl,Ss)
Flora Purim(Vo,Per)
Stan Clarke(B)
Airto Moreira(Ds,Per)

これまたハンコックのヘッドハンターズ同様私なんぞが解説するのもおこがましい程の超名盤(72年録音)である。

チック・コリアはそれまでの「サークル」を解散し、フリージャズからいきなりブラジリアンやスパニッシュなサウンドに変身する。私のリアルタイムはちょうどここからだったのでなんの違和感もなく楽しめたが、180度音楽が変わっちゃってびっくりしたファンも当時は多かったんでしょうな。(ただ、チックはもっと昔にモンゴ・サンタマリアだったかでラテンをやっていたけどね)

A面1曲目Return to Foreverの前半はなんとなく薄気味悪いよな~。いつも我慢して聴いていた。曲の後半からはノリノリサウンド。ちょっと高ぶった気持ちを2曲目でリセットしてから爽やかな3曲目を楽しむ。
で一息ついたところでメインであるB面を必ず聴くんだよね。やっぱりSometime AgoからLa Fiestaの流れは圧巻!カッコよすぎです。
このアルバムの成功は何と言ってもモレイラ夫妻の参加。2人のジャズでもロックでもない独特なビート感とサウンドがとても新鮮。
これでデビューしたスタン・クラークだが、物怖じすることなくやりたい放題弾いているよね。さすがです。

この「Return to Forever」が「チックの最高傑作」とか「これでチックは終わった」などと言う方もいるが、とんでもない話し。これは単なるスタート地点で、その後のほとんどのアルバムの方がもっともっと素晴らしい。

何てったってチック様はマイ・フェバリット・ミュージシャンなのである。

--EDIT--

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