Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

Peter Martin/In The P.M.(輸入盤)

Peter Martin(P)
Reuben Rogers (B)
Greg Hutchinson(Ds)
Erin Bode(Vo)3,10,11

ピーター・マーチンのアルバムはParabola(97年)Something Unexpected(01年)を所有している。この人って名前を忘れかけた頃にアルバムを出してくるんだな。サイドマンとしてのレコーディングも少ないし、ファンの私としてはできれば年1枚ぐらいのペースで出してほしいような気がするんだがね。
このトリオのメンバー3人は現在ダイアン・リーブスとも活動をしているが、ボーカルのバックっていろいろと制約されることが多くて結構ストレスが溜まるんではないかと思う。あくまでもボーカルが主役だからね。その辺のところを思いっきり発散させているのが本作品ではないだろうか。

1曲目、スタンダードNever Let Me Goを7/8の変拍子にアレンジしていていきなりパワー全開の演奏をしているが、もうこの1曲だけでこのアルバムの凄さが予想できちゃったね。ダイアンとの仕事が長いだけに3人のコンビネーションはバッチリ。これがオリジナルメンバーの強みなんだよね。
3曲目、You'd Be So~はカッコいいイントロ部分を付けてテンポはお得意のアップにしている。ゲストのVoは単なる付け足し。ようするにこのイントロのリフと曲のコード進行を借りて思いっきりぶち切れた演奏をしたかったわけだ。
9曲目までうるさい曲と静かな曲が交互に演奏されていて、これだと聴いてる途中で疲れたり飽きたりすることなく全曲楽しめる。聴く側の心理を上手くつかんでいるのではないかな。実はこういう心理面がアルバム作りにおいてとても重要なことではないかなと思っている。(別項に書いているが全曲バラードのアルバムなんて飽きてきてもってのほか)
それにしても3人とも凄いテクニックだよね。このCDではリューベンもグレッグも長めなソロをとっていたりして見せ場が多く、その魅力を十分に見せつけてくれている。もしかすれば3人とも今までのベストプレーではないだろうか。
10~11曲目では同じMAXJAZZレーベルで売り出し中のErin Bodeがとてもキュートに歌っているが、これは彼女の宣伝をするというオマケのようなもの。9曲目まで聴いてきてとても興奮しているのだが、その気持ちの高ぶりをこの2曲で癒してくれる。なかなか気の効いたサービスだね。

ピーター・マーチンさん、名前を忘れる前に早く次のアルバムを出してください。できたら同じメンバーで。

--EDIT--



David Hazeltine(P)
David Williams(B)
Joe Faensworth(Ds)

デヴィッド・ヘイゼルタインは98年のHow it isから買い始め本作品で14枚目。Sharp Nine,Criss Cross,Venus等のレーベルから出しているので、年に数枚買ったりしていてあっという間に枚数が増えてしまった。
彼はあえてメンバーを固定せずレコーディングの都度違うメンバーでやっていて、その形態もピアノトリオからホーン楽器入りのものまでさまざまなので、どの作品を聴いても違った雰囲気になっている。
スタンダードからオリジナルまでなんでもありの人だが、その選曲のセンスの良さとピアノの上手さにはいつも感心している。どれを聴いても肩肘張ることなくリラックスして音楽を楽しめるね。ただ、どうしてもセッション風な演奏になってしまうのは致し方ないことかな?できればオリジナルメンバーを持ってもう少し個性的な音楽もやって欲しいのもだが、それは彼の望んでいることではないだろうネ。

本作品はタイトルにもあるようにそんなに古くは無いスタンダードで、バカラックやレノン&マッカートニー、マンシーニといった有名どころからあまり良く知られていない作曲家(私が知らないだけか?)のものまでの曲をとりあげている。
とりわけどうこうという事のない演奏だが、スタンダードを完璧に自分のものにしていて「さすが!」という感じかな。ヘイゼルタインほどの実力者であれば当たり前のことではあるが。
でもスタンダードってみんなに知られているだけに演奏してみれば結構やりにくいのもなんだよね。
ベスト曲は8曲目Somewhere、アレンジに凝っていてとてもカッコよく仕上がっていますな。

去年マリーナ・ショウのバックでピアノを弾いていた生ヘイゼルタインを見ましたが、いつものながらのそつのない演奏で私を楽しませてくれました。(できれば別のグループでの彼を見たかったのですが)

--EDIT--



ウィントンに見出されてアラン・ドーソンから習い、ルイス・ナッシュの紹介でベティ・カーターのバンドへと、なんか今まで書いてきた若手ドラマーたちと同じような軌跡をたどっているクラレンス・ペンである。こうして見るとウィントンがいかにジャズの後継者の指導を熱心に行なっているかが分かるね。あと、ボーカリストのベティ・カーターの存在もとても大きいと思う。

ペンを初めて聴いたのはジョシュア・レッドマンのデビュー盤(93年)、その後のステップス・アヘッドのVibe(95年)ではフュージョンを叩いていた。まあ、最近のドラマーではごく当たり前の「ジャズもフュージョンもできる人」タイプなんですな。
日本で名前が売れたのは何といっても小曽根真のThe Trio(97年)からだろう。このトリオはベーシストは北川からJジナスに変更になったが現在まで続いている。ペンは他にはリーダーアルバムを3枚出しているし、Criss Cross盤等多くのレコーディングに参加している。

私が彼を生で見たのは6~7年前、ピアニスト椎名豊のトリオ(ベース、ロドニー・ウィテカー)だった。
いつものごとくドラムのまん前でじっくりと見させてもらったが、やはりジェフ・ワッツ以降のドラマーにあるタイプの斬新なフレーズ、瞬発力、爆発力で(いつも同じことを書いているようですみません)、とても鮮やかなドラミングをしていた。あとジェフからのちょっとしたブームのシンバル、セイビアン・ロックタゴンを使用していて個性的なクラッシュ音を出していたり(大坂昌彦や広瀬潤次も真似して使っていた)、スネアスタンドからフィンガーシンバルを吊るしていて効果的に使っていたりしていたな。

最近のもののおススメ盤は小曽根真The Trioの「新世界(04年)」。ストリングスが入っていてクラシックとジャズを融合させたような作品ですが、楽譜に細かい部分まで書かれていてとても制約が多いのにもかかわらず、自分の見せ場はしっかりと表現していてペンのドラミングはとても知的でありながらもパワフルです

--EDIT--

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