Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。



Wayne Shorter(Ts,Ss)
Danilo Perez(P)
John Patitucci(B)
Brian Blade(Ds)

02~04年にかけてのショーター・バンドをライブ収録したもので、前作Footprints Live!(02年)よりも後の演奏を聴く事ができる。
ここで繰り広げられている音楽は、テーマ~アドリブ~テーマなんていうありきたりな音楽展開ではない。曲は簡単なモチーフのようなものだけで、それがどう展開していくかは本人たちもやってみなければ分からないほどのスリリングさがある。よほど4人が神経を研ぎ澄まして相手の出方を見ていないとこうはならないハズで、まさに真剣勝負そのもの。
ショーターの特長であるミステリアスなサウンドと空間を利用した音数の少ないサックスの奏法は最近更に凄みを増してきたのではないかな。テクニック的には高速フレーズのブレッカー等の方が上なのは誰がみても明らかなのだが、ショーターを聴いていると音楽はテクニックばかりではないのだということをいやが上でも思い知らされる。現在70歳ちょいだと思うが、老いてなおこれだけ創造性のあるミュージシャンが他にいるだろうか。とても恐ろしい人だよね。
東京JAZZ2002で生をご覧になって感じた方もおられるだろうが、このバンドの静から動へのダイナミズムの表情の豊かさはブライアン・ブレイドのたまもので、彼がいるからこそこれだけの躍動感が生まれてくるんだよね。そしてほとんど定型ビートを刻まないかっこよさ。もしもありきたりな8ビートや16ビートをやっていればサウンドがとても陳腐なのもになっていただろうな。
ペレスとパティトゥッチはこのヘタすればやりようのない音楽で、ショーター以上に「ショーター色の濃い」サウンドで色をつけている。かれらのイマジネーションの豊かさと、このバンドに注いでいる情熱は並大抵のものではないな。特にパティトゥッチなんかは今年のチックのエレクトリック・バンドのツアーを断わっているほどだものね。

本作品は前作Footprints Liveと並び、ショーターの最高傑作であると同時に、ジャズの歴史の1ページにしっかりと刻まれるのではないかと思っている。

--EDIT--



「私にとっては過去の人」になりそうでいながらもならないのがレニー・ホワイト(49年生まれ)である。

レニー・ホワイトはマイルスの「ビッチェズブリュー(69年)」でデビュー。彼のドラミングが開花したのは何といってもチック・コリアの第二期RTF「第7銀河の讃歌(73年)」からだろう。荒々しいながらも叩きまくりのドラミングに私はとてもショックを受けたものである。2作目の「銀河の輝映(74年)」からは荒々しさは消えうせて洗練されたドラミングに変化、4作目の「浪漫の騎士(77年)」では非常に完成度の高いドラミングで一つのステータスを築き上げた。
その間CTI等の作品に参加(特にフレディ・ハバートのが多かった)してセッションドラマーとしての地位を固める。リーダー作も発表していて「エロスの遊星(75年)」と「ビッグ・シティ(76年)」は特に忘れることができない素晴らしい作品であった。この頃が彼の絶頂期だったと思う。
その後はマーカス・ミラーとジャマイカ・ボーイズを結成してちょっと「あっちの方向」へ行ってしまったり、チック、ジョーヘン、スタンリー・クラークらと4ビートジャズをやったり、ミシェル・ペトルチアーニとマンハッタン・プロジェクトを結成したり、スタンとVERTUを結成したり、自己の(?)HIP BOPレーベルでブラコンやヒップホップものをやったりと、あっちへ行ったりこっちへ来たり結構マメに活動している。まあ参加作品そのものはそんなに多い方ではないのだが、彼が中心となっているプロジェクトが多いので、それがまだ「過去の人」にはなっていない理由だね。
彼は左利きだが右利きセッティングの人である。決して器用なドラマーとは言いがたいのだが、そのちょっとあやふやなフレーズが逆にとてもスリリングに感じて好きだな。フュージョン系の時と4ビートジャズ系の時のドラミングを全く変えているのも好感をもてるね。

最近のもののおススメを探したがどれに入っているのかなかなか探せなくて、とりあえず目についたRon Carter/Stardust(01年)はちょっと音楽的に面白くないのでダメで、Willie Pickens Trio/Seasons of The Heart(00年)がいいかな。ごきげんな4ビートジャズを楽しむ事ができる。それとWallace RoneyのNo Room For Argument(00年)はもろマイルスサウンドで好きな人にとってはたまらないだろうな。
もっと最近のものがあったハズなんだがな~。思い出したら追記しておこう。

--EDIT--



Al DiMeola(G)
Jan Hammer(Key)
Barry Miles(E-piano)
Anthony Jackson(B)
Steve Gadd(Ds)
Lenny White(Ds)
Mingo Lewis(Congas)

最新作(別項)では思い切り「あっちの方向」へ行ってしまって、私をおおいに悲しませてくたアル・ディメオラの私的最高傑作がこのアルバムと後に発表された「カジノ」である。
74年に制作されたチック・コリアRTFの「銀河の輝映」が彼のデビューで弱冠19歳だった。前任のギタリスト、ビル・コナーズからのバトンタッチだったのだが、当時は天才ギタリスト現るとずいぶんとさわがれたのじゃなかったかな。本作品「エレガント・ジプシー(77年)」はディメオラのリーダー作としては「白夜の大地(76年)」に続く第二作目にあたる。

彼の特長は何といっても早弾きだろう。普通の人が16分で弾くところを6連符や32分(8連符)で平然とやっているのだが、その正確無比なピッキングは当時のギター小僧たちにかなりの衝撃を与えたんではなかろうか。あと忘れてはならないのがミュート奏法。こういうのは今まで聴いたことがないギターテクニックだったような気がする。音楽的にはスパニッシュ系やラテン系のサウンドが色濃く現れているが、とにかく当時のディメオラの楽曲は全てがカッコよかったね。
本作品の中の「地中海の舞踏」はスパニッシュの本家本元であるパコ・デ・ルシアとのデュオだが、これには本当にショックを受けた記憶がある。なんてったって初めてのスパニッシュギター体験だったからね。
後の「スーパー・ギター・トリオ」の原点がこの曲だったのは言うまでもないだろう。

それにしても当時のガッドとA・ジャクソンの最強コンビは凄すぎですな!!

--EDIT--

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