Jazz & Drummer

ジャズ・フュージョンの新譜や好きなドラマーのことなど音楽98%、感じたままに書いている個人ブログです。

(HMV)
1.Peter Erskine / Second Opinion
2.Julian & Roman Wasserfuhr / Landed In Brooklyn
3.Joey Defrancesco / Project Freedom
4.Steve Nelson / Brothers Under The Sun
5.Billy Childs / Rebirth

4枚で35%オフセール利用。 

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John Abercrombie Quartet / Up and Coming

John Abercrombie (G)
Marc Copland (P)
Drew Gress (B)
Joey Baron (Ds)
Rec. May 2016, NY
(ECM 2528)

前作「John Abercrombie Quartet / 39 Steps(13年、別頁あり)」と同一メンバーによる2枚目。ドリュー・グレス、ジョーイ・バロンと一緒にやっているのはその前の「John Abercrombie Quartet / Within A Song(12年、別頁あり)」からなので、ジョン・アバークロンビーは多くの共演歴のあるマーク・コープラントと共にこのリズム隊もよほど気に入っているのだろう。ワタシ的には1970~90年代のデイヴ・ホランド、ジャック・ディジョネットやマーク・ジョンソン、ピーター・アースキン、あるいは2000年代初頭のジョンソン、バロンの組み合わせの方が好きなのだが、現在のジョンアバとコープランドの音楽性にはグレス、バロンも相性的にバッチリなので、本作にも期待している。

ジョンアバ曲が5曲、コープランド曲が2曲、マイルスの「Nardis」で全8曲。
多くのジャズ・ミュージシャンは常に変化を求めているので、メンバーが同じであっても1枚目と2枚では少々演奏内容が異なって当然なのだが、それにしても1曲目「Joy」からいきなり静寂感漂う演奏となっているのは、ECMレーベルを意識しすぎなのではと思ってしまう。2曲目「Flipside」はミディアム・ファーストの4ビートなので、そんな不満はすぐに解消するけれど、今度はノッている最中に曲が終わってしまうのが面白くない。せっかくのいい演奏なのに、3分弱しかやっていないのは短すぎるんだよね。それとは逆に大人しめの3曲目「Souday School」は7分強となっていて、これはこれでいい感じで楽しめはするけれど、続く4曲目「Up and Coming」も似たような感じの曲調となっているのに加えて、全体的に大人しめの曲の割合が多いので、できれば2曲目や6曲目「Silver Circle」のような雰囲気の異なるものをもう何曲か入れるなりして、もっと演奏にメリハリをつけてほしかった。でもジョンアバとコープランドが今一番やりたいのこれだと思うので、ないものねだりをしても仕方がないだろ。もちろん曲調の範囲内では各人とも最高にいいことをやっているし、大好きな「Nardis」(7曲目)も楽しめるので、これでよしとしておこう。
とあまりいいことは書いてないけど、さすがにこのメンバーだけのことはある素晴らしい演奏と、各曲をコンパクトに纏めたトータル47分というLP並の短さが相まって、聴いていて退屈するようなことは全くないことだけは付け加えておく。本作は録音(エンジニアはジェームス・ファーバー)も、以前のようなバロンのバスドラを「ドーン」と下に沈み込ませる重低音の快感は味わえなくなってしまったものの、各楽器の質感、バランス共に良好だね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高)

John Abercrombie
Ecm Records
2017-01-13



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Craig Taborn / Daylight Ghosts

Craig Taborn (P, Electronics)
Chris Speed (Ts, Cl)
Chris Lightcap (Ac-B, El-B)
Dave King (Ds, El-Per)
Rec. May 2016, NY
(ECM 2527)

同じECMからの2枚目「Craig Taborn Trio / Chants(13年、別頁あり)」がなかなかよかったクレイグ・テイボーンなので、本作にもすぐに飛びついたのだが、クレジットを見るとメンバーを一新しているんだね。その中のクリス・スピードは、「Dejan Terzic / Prometheus(16年、別頁あり)」でしか聴いたことがないサックス奏者。またクリス・ライトキャップも「Gabriel Puentes/Simple(10年、別頁あり)」「Matt Wilson Quartet + John Medeski / Gathering Call(14年、別頁あり)」で耳にしているも、どんな感じのベーシストだったのかは記憶に残っていない。デイヴ・キングはThe Bad Plusのデヴィッド・キング(David King)と同一人物かな。だとするとよく知っているドラマーということになるけれど、いずれにしてもこの面々でどんな演奏を繰り広げているのか楽しみだ。

テイボーン曲が8曲と、ロスコー・ミッチェルの「Jamaican Farewell」で全9曲。
1曲目「The Shining One」は8ビートの7/4拍子だけど、すぐにビートは変化するしフリー的な要素も強くなっていて、そんな中でテイボーンがギンギンにピアノを引き倒しているのがカッコいい。近年のECMは静的な演奏が多くなっているだけに、こういうのを聴くとスカッとする。2曲目「Abandoned Reminder」もゆったり目のテンポのバラード調の曲ではあるけれど、この曲もまた途中からカツカツしたビートにチェンジして、なおかつフリーの要素も取り入れながらダイナミックに盛り上がっているのだから嬉しくなってしまう。1曲目もそうだけど、テイボーンと脇役的に吹いているスピードのアドリブが同時進行しているのも演奏のバイタリティーさに繋がっているね。3曲目「Daylight Ghosts」もバラード調で、途中から盛り上がる手法は2曲めと同様だけど、こちらの方はバラード部分が主体となるようにアプローチを変えているので、また一味違った演奏が楽しめる。4曲目「New Glory」はドラムソロからスタートするリズミカルな曲。いったい何拍子なのか、数えてもよく分からない変拍子(11拍子かな?)となっているけれど、ウッドから持ち替えて弾いているライトキャップのエレベの反復フレーズや、ラテンのリズムを応用したキングのドラミングがいいアクセントになっているし、テイボーンのプレイにも活力が漲っていて、これまた実にいい塩梅。こういう曲があるからこそ、続く5曲目「The Great Silence」のような音の空間を活かした、いかにもECMといった感じの演奏も生きてくる。
残りの曲は割愛するけれど、バンドとしての演奏にはオリジナリティーが感じられるし、動と静のバランスに留意しながらの各人が一体となった盛り上がりも魅力的で、どの曲を取ってもいい感じで楽しむことができた。聴く前はエレクトロニクスがクレジットされているのが気になったけど、味付け程度に用いているだけで、目立っているのは9曲目「Phantom Ratio」だけなので、こういうのだったら全然オーケー。本作は録音(エンジニアはジェームス・ファーバー)も各楽器が過不足なく良い音(物理的にではなく音楽的に)で録れていて上々だね。

評価☆☆☆☆ (☆最悪!、☆☆悪い、☆☆☆普通、☆☆☆☆良い、☆☆☆☆☆最高!) 

Daylight Ghosts
Craig Taborn
Ecm Records
2017-02-10

 

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